【愛知県・豊橋鉄道田口線跡-町道143号線】第1回
愛知県鳳来町から設楽町田口まで繋いだ、豊橋鉄道田口線。
1968年(昭和43年)に廃線となり、今ではその一部が、県道や町道として利用されています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 地図上で見ても、
 鉄道が通っていたとわかる道があります。
 しかもそこには、沢山の隧道が!
 これはもう、行くしかありませんね。
 そこには、隧道だけじゃなく、
 数々の遺構が…
 廃線跡町道の地図はこちら
 もちろん別窓で開きますわよ→■周辺図■

 2005年現在で、廃止後37年も経ってます。
 地図で見ても細い道が川沿いに延びていて、
 あからさまに怪しさ満点です。
 ひょっとしたら、もうすでに
 廃道状態になってるかもしれません。
 途中に集落もない山道ですよ。
 そんな道が37年も経っていれば…
 ・・・まあ、最悪歩いて突破しかありませんね。
 国道257号線から県道33号線の細い道を通り、
 田口線最初の遺構・終着駅の廃虚に来ました。
 思ったよりきれいな道です。
 これは嬉しい誤算ね。
 
 廃駅の南側はだだっぴろい空き地です。
 かつては駅の施設があったみたいです。
 何本も線路が並んでたのかな?
 でも…広すぎる。
 国鉄なみの規模がありますね。
 左の森の手前には、コンクリートの壁があるけど、
 他には遺構らしい物は見当たりません。
 おかげでただの野原に見える。
 ・・・野球ができそうだね。
 終着駅からのスタートになるけど、
 さっそく行ってみましょう。
 
 鉄道敷きは川沿いをどんどん進んで行きます。
 林鉄じゃないので、けっこう広い道です。
 まず現れたのは木造の橋です。
 これは珍しい。
 これって鉄道時代の物?
 でも、それにしては幅が広いかな?
 
 この木の板の下に当時の鉄橋の
 橋桁があるかもしれません。
 下から覗けば見えるだろうけど、
 さすがにそこまでは出来ません( ̄▽ ̄;)
 そういえばこの近くにダムが建設されるそうです。
 もうすでに工事が始まってるみたいで、
 発破作業が始まったら避難するように
 って書いてある看板がありました。
 「設楽ダム」と言いますが、
 このダムが出来たら、
 この町道も水没してしまうそうです。
 この風景もあと何年見れるのかな?
【大久賀多第二トンネル】

 さて、最初の隧道です。
 「大久賀多第二トンネル」だそうです。
 思ったより路面状態がいいです。
 でも、鉄道跡なのでやっぱり狭い。
 右側には豊川のきれいな渓流が、
 間近に迫ってきてます。
 でも、ダムが完成すれば湖底に沈む運命。
 今の内に見ておきましょう。

 
 昭和4年にやっとの事で開業した田口線ですので、
 これも昭和初期の作ですね。
 古い感じがよく出てる。
 しかもレール?で補強?
 でもこれ、レールかなぁ…
 しかも補強になってるの?
 どちらにしても、廃鉄跡の雰囲気が満点ですね♪
 
 「川をきれいにしよう
  第一トンネル 寒狭川上流漁協」
 という看板が立ってます。
 第一?
 第二じゃなくて?
 トンネル名が省略されているのでしょうか。
 しかも終着駅の方からカウントしてるみたい。
 これは地元の漁協が立てたようです。
 豊川は渓流釣りのさかんな場所らしく、
 町道のあちらこちらに、
 釣り人の物らしき、車が停めてありました。
 
 中はコンクリート巻きの一般 的な物です。
 途中からさっきのレールの補強があります。
 いえ、まだレールって決まった訳じゃないけど…
 でも廃鉄跡なので、レールであってほしいよね。
 私のささやかな願い…( ̄▽ ̄)
 ・・・・・
 いえいえ、そんな事言うからって
 別に鉄道マニアじゃないですよ。
 それに何かのマニアでもないですわよ。
 (白々しい?)
 コンクリはいい具合に汚れてますね。
 
 トンネル抜けると、いい景色。
 闇の中から緑の中に出て来ました。
 
 そしてトンネルの方を撮影。
 まあ、よくある山の中のトンネルです。
 この写真、ちょっと変じゃない?
 ガードレールの外から写してる。
 そこは川の上だ〜〜〜
 って、そんな訳はないですよ。
 実は川の上に作られた階段から撮ってます。
 河原に下りるためのものです。

 たいして面白くないですね・・・

 しばらく行くと、ここにも小さな橋があった。
 幅は3mあるけど、橋より向こうの道の幅が
 橋の幅より狭くなってる。
 どうやら車が通らない部分には、
 草が生えたりしてるみたいです。
 っていうか、橋の幅が余裕ありすぎ?
 それに橋が耐えれる重さが9tって、
 すごいオーバークオリティ。
 こんな狭い道には似つかわしくない数字です。
 鉄道時代の名残り?
【大久賀多第一トンネル】

 上の橋を過ぎるとすぐに次のトンネル
 「大久賀多第一トンネル」です。
 始発側から第一・第二となってるようです。
 こちらもレールの補強があります。
 それで、ここで写真を撮影中
 後ろを大きなRV車が通って行った。
 接近に気付かなかったので超ビックリ!!
 実はこの町道、寂れているようで
 けっこう車が通ります。
 訪問の際は、車に気を付けて下さいね。
 
 ここにもありました。
 「川をきれいにしよう
  第二トンネル 寒狭川上流漁協」
 けっこう年数が経ってるのか、
 錆びていて、汚れもすごいです。
 でも、何のために、誰のために
 こんな物が立ってるんでしょう?
 もしかして釣り人のためですか?
 釣りのポイントを
 「第二トンネルの南側」とか説明するための
 看板なんでしょうか。
 

 「大久賀多第二トンネル」にもありました。
 レールで補強。
 (もういいか…レールで)
 さらに、細い鉄板を並べて、
 これは落石対策ですか?
 内部は見ての通りの素堀りです。
 この辺りは硬い岩盤なので、
 コンクリートで固めなくても大丈夫なのでしょう。

 
 反対側の出口の様子も見てみましょう。
 こちらはコンクリート巻き。
 でも何か中途半端な感じですね。
 所々空いてます。
 コンクリートの節約のためなの?
 
 こちらはさっきとは少し雰囲気が変わります。
 川が見えないので、峠のような感じです。
 まあ、この写真で見る限りは、ですが。

 まだまだトンネルは続きます。
 次は「入道島第三トンネル」になります。
 鉄橋もありますわよ (´▽`)♭

[2005年6月現在]

言われなければ、鉄道跡だとはわからないぐらい、「町道」として馴染んだ道です。
上の写真で見るのとは違い、場違いなぐらい車がいます。
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