【長野県・天龍村-清水橋】
国道418号線の脇に架かる、主塔無き吊り橋。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 国道418号線から152号線にかけて
 吊り橋を探しに来ました。
 だいたい3ヵ所ほど当たりを付けて
 来てみたのだけど、
 意外な所で吊り橋発見!
 こりゃラッキー( ̄▽ ̄)
 と思ったけど… ■周辺図■

 画面右側に見えるのが国道418号線。
 訪れたのは4月で桜の季節です。
 ここにも綺麗な桜が咲いてます。
 川をまたぐ細長い橋が清水橋です。
 こんな橋があったんだ〜
 って言うか、ここ2年前にも通ってるし…
 月之島橋を見に行った時ですね。
 ・・・気が付かなかった?
 まあ、おかげで初めて見たような
 感動が味わえてお得でしたね。
 
 「清水橋」です。
 でかでかと書いてあります。
 「平成10年度 水力発電施設
 周辺地域交付金交付事業 村道清水橋線」
 平成10年に出来たって訳ですね。
 それに、村道で清水橋線?
 人しか歩けない村道なんてあるんだ。
 
 歩行者専用なだけあって、
 狭い橋です。
 すれ違いに苦労しそう。
 それに、この手の橋って揺れそう。
 でも、案外揺れてないみたい。
 ゆっくり歩いてるとはいえ、
 もっと揺れると思った。
 
 下を流れるのは遠山川です。
 穏やかな流れです。
 実は国道は工事中で、
 新しい橋とトンネルを造ってます。
 右はじにトラス橋とトンネルが見えますが
 ここが狭くて通りにくいために、
 酷道状態解消のバイパスが建設中なのです。
 
 足下を見ると、透けてます。
 エキスパンドメタルって言う物です。
 こんなに狭くて、
 周りがよく見える橋では、
 床板が透けてても、
 特に怖さは増しませんね。
 いや〜〜… でも…
 下を見ると結構高いので
 ちょっとは怖いかな〜…
 

 長い橋を渡りきると
 そこには直角カーブが待ち受けてます。
 これじゃバイクで来たら大変だね。
 道は山の方に続いてるので
 ちょっと行ってみましょう。
 でも、気を付けて下さい。
 柵も何も無い道ですよ。
 しかも岩場だし。
 足を滑らせたら河原に落ちますよ。
 なので、そ〜っと歩きます。

 
 道は山の中にいってしまいますが、
 途中に階段がありました。
 かなり急な階段ですが、
 上がってみましょうか。
 そんな階段を上がって意味があるのかって?
 ちゃんと目的はあります。
 それはこれ。アンカレージ。
 この橋のアンカレージは
 すごい高い場所にあるのです。
 

 そこから橋の方を見ると・・・
 うわ! なんて高さ!
 しかも、足下は絶壁です。
 これ以上は前に出れません。
 すごいなぁ…車が小さく見えるよ。
 あれ?今気が付いたけど、
 この橋って主塔がナイの?
 対岸を見ても主塔が見当たりません。
 こんなの初めて見ました。
 ここは川の両岸に崖があるので、
 その上にアンカレージを置いて
 主塔を省略したわけだ。
 う〜ん、合理的だね。
 そう言えばこの場所って、
 主塔の天辺にあたる場所だ。
 すなわち、吊り橋で一番高い所ですね。

 
 帰る前に対岸の様子も見る?
 こちらの崖の上には、
 何軒か家が建っています。
 橋桁の欄干に何か付いてる…
 巣箱?
 そう言えばアンカレージの所にも
 何か箱があったっけ。
 
 写真には写らないのですが、
 今日は風が強いです。
 特に川の上は、吹き飛ばされそう。
 で、あまりの強風に
 橋桁が左に曲がってます!
 さっきあまり揺れないって言ったけど、
 橋桁が風で持ち上げられてるからです。
 スケスケの床でもこんなに
 影響があるんだ。
 
 今度は下からも見てみよう。
 いかにも“吊り橋”って景色です。
 高いのが苦手の人は、
 これ見ただけで卒倒しそう。
 いうてもそんなに高くはないのですが…
 

 村道清水橋線は、
 橋を渡って山の左側を回り込み
 谷みたいな所を上がって行きます。
 林道…と言うより杣道と言う感じです。
 まあ、林業の為の道なのでしょう。
 そんなに渡る人も居なさそうだし。
 ちなみに、“杣(そま)
”とは
 木を切る“きこり”のことです。

[2011年4月現在]


吊り橋という物は、風が強い時には、ゆらゆら揺れるものだと思っていたのですが、
あまりに風が強いと、揺れることすら無いのだと知りました。
それも耐風索が橋桁を引っぱっているおかげですね。
これが無ければ、常に揺れ続けているかもしれません。
それと、主塔が無いのは建設費節約のためでしょうか?

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