【岐阜県・可児市-誘い橋】 岐阜県可児市の市街地にある、「歴史と文化の森」に架かる、木造吊り橋。 青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント |
|
|
別の物件の取材の帰りに、 道を間違えた事で偶然見付けた橋です。 街中の、しかも道の上に架かる橋なんて、 偶然でもなきゃ見付けられませんよ。 むろん歩道橋の事じゃなくて、 吊り橋の事ですがね。 |
|
|
国道248号線の旧道に行こうとしたら、 うっかり通り過ぎてしまい、 なんか適当に走って来たら こんな所に出ました。 最初はトラス桁の歩道橋かと思い、 珍しいな〜と…よく見てみたら… 何と! 主塔が立ってる! 吊り橋ですYO! まさかこんな所に吊り橋なんて… 素敵すぎます。 |
|
|
|
いやいや。 こんな所に吊り橋だなんて 話が出来すぎてます。 吊り橋風のトラス橋かもしれません。 公園の駐車場にバイクを停めて 主塔の前まで来ました。 メインケーブルが主塔に繋がってる? それに主塔は木製ですよ。 やはりナンチャッテ吊り橋なのか? |
|
|
|
これは、親柱…になるのかな? 「誘い橋」 「いざないばし」ですかね? 隣には「歴史と文化の森」とあります。 さっきのケーブルは、 この後ろの地面に刺さってました。 どうやら、地面の下に アンカレージが埋まってるようです。 え? じゃあ、これって本物の吊り橋? |
|
|
|
下から見た時は木造っぽく見えてたけど 本当に木造橋桁だった。 床板も全部木の板です。 補鋼トラスを吊ってるだけあって、 全然揺れません。 この上を走っても まったく揺れないんじゃないかしらん。 吊り橋が苦手な人も これなら安心ですね。 |
|
|
|
橋から下を見ても川じゃありません。 |
|
|
|
こちらは西側です。 可児市の中心地がある方向で、 左に見える変わった青い屋根は 「広見公民館ゆとりピア」です。 目の前の交差点の向こうが 県道341号線になります。 さて、周辺情報はこのへんにして 吊り橋レポを続けましょう。 |
|
|
|
実はまだ本物の吊り橋かどうか 疑ってます。 で、メインケーブルを掴んでみたところ ちゃんとテンションが掛かってた。 つまり橋桁の重さが掛かってる訳です。 これで本物の吊り橋なのが確定です。 よかった♪よかった♪ 吊り橋ひとつゲッ〜〜ト♪ 補鋼トラスは、斜めの角材を 分厚い板で挟んだ頑丈な作りです。 |
|
|
|
主塔の様子です。 |
|
|
|
補鋼トラスはバッテンが並んだ、 ダブルワーレントラスですね。 Xの中心に床板があるので 中路ダブルワーレントラスです。 もしかして… 橋桁はトラスで支えて ケーブルは補助的な役割なの? だからボルト4本留めで間に合ってるのか。 でも、一応ケーブルで吊ってるので 「トラス補鋼吊り橋」なのでしょう。 |
|
|
|
まあ、これを吊り橋と言っても |
|
最後に橋の真下から。 |
|
■ 歴史と文化の森とは、学習ゾーン、歴史ゾーン、レクリエーションゾーンに別れた 市民の為の憩いと学習の広場です。 誘い橋は、学習ゾーンと歴史ゾーンを結ぶ吊り橋です。 全長28.5m、幅3mあり、西アフリカ産のボンゴシ材で造られています。 平成になった頃から、環境に負荷の少ない木橋が注目されるようになり、 耐久性に優れるボンゴシ材を使った木橋が、250橋以上造られたそうです。 大変に固く、重構造物や橋梁に向く木材ですが、耐久性にばらつきがあり、 1999年愛媛県の公園に架かるトラス橋など、3ヵ所の橋の橋桁落下事故が発生しました。 誘い橋では、吊り橋のようにメインケーブルにも荷重を受け持たせる事で 木造トラスに掛かる負担を軽減させているとおもわれます。 ただし、構造上トラス全体の重量を支えられそうに無く、あくまで補助的な物なのでしょう。 そう言う意味では、この橋は吊り橋風トラス橋なのかもしれません。 参考「ボンゴシ材を使った公園用木橋の落下について」 ■ 2017年、誘い橋が解体されてしまいました。…◆ |
|
道ネタ「橋梁」TOPへ…■ |