【愛知県・設楽町-市代橋】 設楽町を流れる豊川に架かる、廃物件のようなコンクリート橋です。 青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント |
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国道420号線と257号線の 重複区間を通ってた時に 一目で廃橋梁と分かる橋を発見。 喜び勇んで見に行くと、 まさかまさかの・・・ |
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国道からよ〜〜く見える所に 何やらすごく怪しい橋が… ちらっと見ただけで 廃物件なのがわかる程の 廃オーラ出しまくりです。 しかも、けっこう古そうだ! |
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橋本体を見る前に まずは周辺から見て行こう。 国道重複区間なので 2段オリギリです。 補助標識には地名が書いてあります。 「設楽町田峯」 田峯と言えばここより北に 「段嶺隧道」という旧隧道があります。 字が違うけどどちらも「だみね」です。 大きな看板にある「別荘鳳来」とは、 橋を渡った先の別荘地の事です。 |
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こんな所にも小さな看板がある。 |
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では、橋にまいりましょう。 一体どんな廃景が… って あれ? わだち? これは車が通った跡じゃないですか? 実はこの道の先に集落があって、 この橋も今だ現役なんです。 しかし、どー見ても廃物件ですよね? まさか現役の橋だとは…! |
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これどーよ? 何とも味のあるデザインでしょ? アールデコ・スタイルです。 それに高欄として、 鉄のパイプがはまっていたんでしょうが、 今は穴しか残ってません。 これで現役だなんて信じられませんね。 これなんかまだマシな方で、 割れてしまって半分ぐらいの 大きさの物までありました。 |
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橋桁の端もコンクリで仕切ってあり 半円形の窓が開いてます。 これは水抜きの為の穴でしょうか? 遺跡のようですね。 それにしても、現役の橋なのに この放置っぷりは大丈夫なんでしょうか。 |
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対岸に渡ってから振り返り 国道側を見ています。 親柱もアールデコ調です。 国道側の物は雑草に埋もれてたので、 代わりにこちらを見てみよう。 全身苔に覆われて真っ黒。 まるで日陰の中にあるみたいだ。 |
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こちら側の親柱を紹介したのは、 銘板が残ってるからです。 白くて…サビだらけ? よく見たらホーロー製で 表面が剥がれてただけだった。 おかげで文字が見辛いけど 「昭和七年四月改築」と読めた。 昭和七年ですと!? しかも改築?? そんなに古いの??? |
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こちらは橋の名前ですね。 |
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ちょっと渡った先にも行ってみましょう。 と言ってもこんだけですが。 この先には「別荘鳳来」があります。 国道からも見えてたけど、 なんだか微妙な雰囲気で… 使われて… ない… かも? 本当の事は分かりませんが… この道が使われてるのかも怪しいですしね。 |
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もっと全体を見ようと思えば やはり下からですよね。 豊川は鮎釣りで有名らしいですが、 今日は誰も居ません。 きれいな川なのに、 橋のおかげで荒涼とした風景になってる。 |
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橋桁はT形桁という形式です。 コンクリ橋ではよく見るタイプです。 高欄に枯れ草が引っ掛かってるけど、 これってここまで水が来たってこと? あ…あんな高さまで? って思ったけど、 橋の上に生えていた雑草が、 高欄の窓から出てるだけだった。 |
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最後に橋台の様子を見て、 このレポートを締めくくりましょう。 橋の上が汚れてても、 橋の裏側はきれいだったりするけど、 ここはどこもかしこも汚れてる。 いえいえ、汚れはむしろ “味”になってますよ。 [2012年4月現在] |
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■ 現地の銘板では、昭和七年四月改築と読めましたが、 ネット上で調べたところ、昭和七年七月竣功・昭和十四年改築という情報がありました。 情報ソースが示されてなかったので、真偽の程は分かりませんが、 失われた高欄の鉄パイプについての興味深い事が書いてありました。 戦時中の金属供出の為に、取り外されたそうです。 今も当時のままの姿なのは、戦争の記憶と共に封印されてしまったからでしょうか? ■ |
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