【長野県・飯田市-中央橋】
長野県天龍村から飯田市を走る国道418号線沿いには多くの吊り橋があります。
その中には、車が通れる橋が2つあり、今回はその1つをレポートします。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 この界隈の橋は、要長橋から須沢橋まで
 一通り廻ってみました。
 今回は残り2ヵ所のうちの一つ、
 国道から離れてるので、
 今まで行けなかった所です。
 っていうか、後回し?

 国道418号線から細い道に入るのだけど、
 どこから入るのかよく分からない。
 なので2回も間違えました。
 間違えると行き止まりに突き当たるので、
 やな感じです。
 なんとか正しい道を見付けて来れました。
 で、一気にバイクで駆け抜けて
 反対側まで来ました。
 あ…この橋は車も通れますよ。
 なので主塔も頑丈な金蔵製です。
 

 黄色いです。
 それに立派な銘板が付いてます。
 「昭和四十一年十一月竣工」
 隣の柱にも銘板がありますが、
 看板に隠されて半分見えません。
 「ちゅうお…」まで見えます。

 
 車が通れるので、
 しっかり1車線分の広さがあります。
 これは国道側を見てます。
 左はじの上に見えてる民家の所が
 国道の通ってる高さです。
 この橋も「宮の前橋」と同じく
 補剛トラスを直接吊るタイプです。
 
 他の橋では、車のタイヤが通る場所は、
 縦に置かれた木材で補強がしてあるけど、
 ここは黒いゴムマットだけみたい。
 補強と言うよりは、
 滑り止めの為に敷いてあるようです。
 

 ちなみに今来た方はこんな感じ。
 こちらではメインケーブルが
 直接がけに繋がってるようです。
 アンカレージの様子は
 木の枝が邪魔でよく分かりません。

 
 こちら側は斜面に茶畑が広がってます。
 お茶の栽培は
 あちこちでよく見掛けますが、
 ここのも有名な銘茶なんでしょうか?
 

 車が通れる規模の橋でも、
 吊り橋なので揺れます。
 まあ、微妙な上下の揺れだけなので、
 面白みはありませんがね。
 主塔は立派なもんです。
 黄色なので、背景のお茶畑に
 違和感無くとけ込んでます。
 青空とも相性がよい色です。

 
 こちらのアンカレージは、
 茶畑の中に鎮座してます。
 あ。なにかの石碑がある。
 なんでしょう?
 
 「中央橋 十原和田線 開通記念」
 開通記念の石碑だった。
 十原和田線って村道だろうか?
 「村長 深尾寛一郎 □」
 当時の村長さんが書いた字だね。
 やけに立派なもんです。
 碑文があったかもしれませんが、
 裏側は茶畑が迫って来てるので、
 見れませんでした。
 
 石碑の前から橋を見ると、
 むろん真っ正面に見えます。
 アンカレージに繋がってる所の
 ケーブルは、3本が離れてるけど、
 こういう方が重い物を支えるのに
 有利なんだろうか?
 
 橋から延びてる道は
 アンカレージを避けてカーブしてます。
 路肩にはガードレールの代りに
 コンクリの車止めが並んでます。
 しかも、ナニコレ?
 板?
 傾いてるのは、車がぶつかったから?
 なんか、これも石碑に見える( ̄▽ ̄)
 
 国道側の主塔には、
 橋の名前の銘板があります。
 「中央橋」
 ビス止めしてあるが
 傾いてるように見える。
 
 橋桁の下はどうなってる?
 金属製のフレームで頑丈そうです。
 でもあれ?
 床板が…木製?
 車が通れるほどの橋なのに
 木の板みたいだ。
 そう言えばこの橋、
 2トン以上の車は通れないのだった。
 
 それと面白いのがこれ。
 耐風索のアンカレージ。
 金属製の円筒が被せてあります。
 これってケーブルの繋がってる部分を
 保護してるのかな?
 覗き込んで見たら、
 ゴミが詰め込まれてた。
 
 これは国道側から南の方を見てます。
 下を流れるのは遠山川。
 対岸にも集落があって、
 中央橋が出来る前は、
 国道側から行こうと思うと、
 けっこう遠回りをしてたみたいです。
 中央橋が出来た事で
 さぞかし楽になった事でしょう。
 あんなに立派な石碑も建てたくなりますね。
 
 日本の原風景という雰囲気です。
 黄色い橋が、なんとも優しく
 風景にマッチしてます。
 これで真っ赤な色だったら、
 興醒めだったかも?

[2012年7月現在]

橋を渡った先には、十原の集落があります。
中央橋を含む道が「十原和田線」なのは、 この集落の為に造られた道だからでしょうか。
例の石碑にその辺りの事情が記してありそうですね。
今回のレポートは、少し消化不良なものになってしまいました。
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