【愛知県・豊橋鉄道田口線跡-町道143号線】第3回
愛知県鳳来町から設楽町田口まで繋いだ、豊橋鉄道田口線。
1968年(昭和43年)に廃線となり、今ではその一部が、県道や町道として利用されています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 地図上で見ても、
 鉄道が通っていたとわかる道があります。
 しかもそこには、沢山の隧道が!
 これはもう、行くしかありませんね。
 そこには、隧道だけじゃなく、
 数々の遺構が…
 廃線跡町道の地図はこちら
 まだの人は見てね→■周辺図■
【入道島第一トンネル】

 鉄橋を渡ってすぐにトンネルがあります。
 「入道島第一トンネル」
 よく見たら漁協の看板がない。
 もう、どっかに逝っちゃったみたい。
 それに、ポータルのデザインは
 どこも同じ様な格好だね。
 廃鉄跡じゃなければ、つまんないシーンよね。
 なんか、この先も代わりばえしそうもないから
 もう帰っちゃおう♪
 じゃあ、さようなら。
 
■坑門の壁の所に「起点」と記された札が
 貼ってありました。
 これは廃線後に車道に転用された時、
 舗装工事などの作業に由来する物でしょうか?
 数字の意味は不明です。
 
 ごめんなさい。うそです。
 帰ってませんよ(≧ω≦)ノ

 ここも第三トンネルと同じく、
 コンクリートで、のっぺりと固めてあります。
 でも、苔がべったり生えていて
 緑色のまだら模様になってる。
 ちょっと湿っぽいかな?
 
 坑門から見た外の景色には
 ここにも車の姿が…
 そこら中、こんな具合に駐車されてます。
 だ〜か〜ら〜 邪魔なの!
 こんな所に停めるでない。
 って、私の言う事の方がウザイですか?
 ・・・そりゃ、すんません。
 でも、釣りシーズン中には一体どれだけの人が
 ここを訪れるんでしょう?
 車だらけになりそう。

 南側のポータルも見てみます。
 やっぱり同じ様なデザイン。
 高さ制限は3mです。
 まあ…そんなとこです。

【大築堤】

 おっと。こんな所に町道ヘキサがあった。
 「町道143号線 平野松戸線」です。
 「入道島第一トンネル」を抜けると、
 今度は森の中を通ります。
 アスファルトがきれいに敷いてあるけど、
 ちょっと手抜きな感じがする。
 これって、簡易舗装ってやつなの?
 路肩がぎざぎざになってる。
 ちなみに、町道標識を撮りたいがために、
 今来た方を撮影してます。
 
 上の所からすぐに開けた場所に出ます。
 これが「大築堤」と言われる、大きな築堤です。
 山と山の間を結ぶように造られてます。
 一見してそれとわかるので、
 マニアじゃない人も安心。
 ここから見ても、ちょっと不自然な地形よね。
 当時の写真を見ると、
 人工の構造物なのがよくわかります。
 しかし、40年近く経った今となっては、
 木や草が成長して、森の景色に馴染んでるけど。
【田内トンネル】

 まるで峠の景色みたいです。
 そんな中に最後のトンネル
 「田内トンネル」があります。
 最後と言っても、田口線で最後じゃなくて、
 この町道レポートで最後と言う意味ですよ。
 段差注意って、どこかで工事中?
 
 向こう側に光が見えてますけど、
 出口が見えてる訳じゃなくて、
 壁に反射してる光が見えてるんです。
 このトンネルもカーブしていて、
 直接出口は見えません。
 
 ここも中はコンクリート巻きです。
 他のトンネルより仕上げがきれいです。
 まあ…そんなとこです。

 そう言えばこの道のトンネルって、
 どこにも照明設備が無かったっけ。
 そんなとこも、いかにも鉄道の物らしいです。
 狭くて暗くて車もよく通るので、
 訪問の際は、街中を走るのと同じぐらいの
 注意が必要です。

 反対側に出て来ました。
 こっちも普通ですね。
 そう言えばポータルの片側が
 斜めにカットされてるけど、
 今までの物にもありました。
 飾りなんでしょうか?
 それに見ていて気付いたのが、
 どうも山の斜面の角度と
 ポータルのカットの角度が同じみたい。
 
 ここに来てようやく人家が現れました。
 国道257号線にはあと少しで合流します。
 通行困難区間脱出ですね。
 なんて思うのはまだ早い。
【第三寒狭川鉄橋(弁天橋)】

 最後の最後に、鉄橋が待ち構えてます。
 これも先程の高鉄橋と同じく、
 1車線の狭い道です。
 短いのが、せめてもの救いですか?
 さすがに鉄道用の鉄橋だけあって
 重さ9tまで大丈夫。
 それにここにも新しい名前が…
 「箱上橋」
 そして漁協名の「弁天橋」
 さらに鉄道時代の「第三寒狭川鉄橋」
 どの名前が本当なの?
 ここを紹介する時、
 「ここがあの箱…弁天…って、どれだ〜〜」
 なんてなりますよ?

 
 すっかり河原との距離が近くなりました。
 もうただの河原って雰囲気です。
 それに、ここの鉄橋もきれいに塗り直されてます。
 廃鉄跡の寂れた道のはずが、
 なんだか賑わっていて、ちょっと調子が狂います。
 「なんだかなぁ・・・」状態ですよ。
 
 ちょうど車が通りかかったので
 橋桁とのサイズ比較のために撮影しときます。
 ムーブカスタム君ですね。
 横からじゃ道幅の様子がわからないか…
 でも、ガードレールが変な位置にある。
 普通より高いよね。
 背の高いムーブでこんな具合なら、
 クーペやセダンだと
 ガードレールで視界が塞がれちゃいます。
 
 鉄橋を渡って来ました。
 こちらにも漁協の看板がありました。
 しかもさびさび。
 赤茶色になってます。
 で、錆の方はどうでもよくて、
  注目は「弁天」の文字の「弁」
 よく見るとになってます。
 これで「べん」と読みます。
 区別とか分別とかいう意味があります。
 ちゃんと辞書で調べましたよ。
 

 国道と繋がる所の手前に
 トラ縞ゲートがあります。
 これはこの先にあったトンネルのための物ですね。
 幅と高さがそれぞれ3m。
 重量が最大9tとあるので、
 この道や橋は9tまでなら大丈夫って訳ね。
 冷静に考えたら、9tもある車輌は
 どうやってもこんな細い道は無理よね。
 
傍らには町道ヘキサがあるけど、
 ちょっと待って…「町道122号線 平野清崎線」
 え? いつの間に変わってたの?
[2005年6月現在]


釣り客のおかげで、思わぬ賑わいを見せた町道でした。
あんなに沢山の車はミスマッチとも言えましょう。
しかし、設楽ダムが完成した時、ここはどんな風に変わってしまうのでしょうか?
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