【国道418号線-達原廃道】再訪問編
岐阜県と長野県の県境を縫うように走る、国道418号線の上矢作町の旧道区間には
破壊の限りを尽くした廃道部分があります。
今回は、依然見る事の出来なかった東側の廃道部分の探索です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 今まで通行止のおかげで見に行けなかった
 東側の廃道部分をやっとレポート出来ます。
 時は2004年10月。
 まってました。って事で
 さっそく行ってみましょう。
 はたして、
 例の崩落現場まで行く事が出来るのか?


 達原トンネルの東側の坑門手前に
 分岐する道があります。
 これが旧道へのアプローチなのですが、
 西側の物と比べると
 何だかぞんざいな造りです。
 繋げただけっぽい。
 でもまあ、道は続いているので
 行ってみましょう。
 

 こちらもやはり通行止です。
 車道にしては狭いです。
 心無しか、っていうか
 もろ下ってますね。
 大丈夫なんでしょうか?
 これじゃあ、
 河原まで降りて行ってしまいます。
 山側の斜面も補強などされてなくて、
 地肌むき出しで、草が生えています。

 
 行き止まりです。
 目の前には山の斜面が立ち塞がり
 壁の様になっていて、
 これ以上進めません。
 何とも中途半端な道です。

 ってよく見ると…
 
 アスファルトの断面 が!
 しかもカーブミラーが!!
 それに何か看板も!!!
 これはまさしく
 国道418号線の廃道部分です。
 じゃあ今来た道は何なの?
 旧道じゃないってことでしょうか。
 河川管理のための道かもしれません。
 しかしこの斜面、登れそうで登れません。
 廻り込もうにも木が邪魔で無理です。
 これは冬になってから再チャレンジですね。
 
 さて12月になり、
 寒い空気に冬が実感出来る頃
 再びやって来ました達原の廃道。
 草が枯れた斜面を楽に登り、
 木をかき分けて、
 残された廃道に辿り着きました。
 もしあなたがここに来るなら
 薄手の服装は止めた方がいいでしょう。
 途中、林の中を通りますが、
 とげのある植物がいっぱいあって、
 服がボロボロになりかねません。
 それにしても、けっこうな段差があります。
 でもこれが本来の国道の高さです。
 
 木が倒れてたり、草が生えてたり
 廃道っぽさがありますが、
 そんなに荒れている雰囲気は無いです。
 廃道になってからの時間を考えれば
 こんなものでしょう。
 なんて呑気に歩いていると
 足元に動物の糞が…
 誰?後始末しないのは。
 ちゃんと持ち帰るのがマナーでしょう?
 って、野生動物には関係ないか。
 …まさか熊?
 いやいや、きっと猿か鹿でしょう。
 たぶん。
 
 この看板は崩落した当時の物でしょう。
 国道153号線まで戻れって…
 国道418号線にふさわしい看板ですね。
 カーブミラーがあるって事は、
 この先はカーブになっているのでしょう。
 このまま行ければ、例の崩落現場まで
 あと数百メートルってとこです。
 一体どんな景色が見れるのか、
 今からわくわくします。
 
 いきなり終了。
 ガーン。
 もう道がありません。
 見える範囲にも道はありません。
 それどころか、痕跡すらないです。
 下の河原には残骸が点々としてますが、
 その他の物は流されてしまったんでしょうか?
 それとも片付けられたのか?
 まさかこんなに早く終わるとは。
 30mぐらいの廃道でした。
 例の崩落現場までは
 河原を行くしかないようですね。
 
 横から見るとこんな感じ。
 まるで引きちぎられた様になってます。
 ガードレールが曲がって垂れ下がっていて、
 破壊の凄まじさを物語っています。
 なかなか豪快な壊れっぷり。
 川の方の擁壁も崩れていて、
 中の土が剥き出しになった所では
 地層の状態を見る事が出来ます。
 花崗岩で出来た山なのに
 ここに見えるのは柔らかそうな土です。
 これじゃあ崩壊は止まりませんね。
 
 対岸の岸壁を見れば何か橋の様な物が…
 これは木道とかいうやつですね。
 斜面にへばり付く様に道があります。
 やはりと言うか、この木道も
 途中から崩壊しちゃってます。
 国道の廃道と違って、
 乗ったら確実に落下しますね。
 あ。こういうのって
 キャットウォークっていうんだっけ?
 いかにも猫の道。
 一体どこに繋がっているんでしょうか。

[2004年12月現在]

残念ながら東側の廃道は、わずかな距離しか残っていませんでした。
河原からの接近は可能でしょうが、再び廃道の上に立つ事は河原との高低差により不可能でしょう。

半年後の2005年5月にもう一度訪れてみました。今度は河原側からの探索です。
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