愛知県豊根村には、まるで廃物件のような吊り橋がありました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
ショボイ物しかないと思ってたけど、
なかなかどーして、
イケてる物がありましたよ。
場所は豊根村にあるダム湖
みどり湖の北側の県道429号線沿い。
国道151号線から、
ダム湖沿いをぐねぐね走って来ました。
何かの作業場みたいな建物があり、
目的の橋はその向こうにあります。
私有地を通らなくちゃ行けないけど、
今日は作業が休みなのか、
それとも閉鎖された施設なのか、
人気が無いので
ちょっとお邪魔させてもらいました。
細い道が続いてます。
で、いきなり木の橋が・・・
こ・これは第一関門？
だって、なんか壊れそうだよ。
打ち付けただけの、簡単な橋です。
これ大丈夫なの？
乗ったら折れて橋ごと落ちそう…
でも大丈夫でした。
しっかりしてて
問題無く渡れました。
これなら安心して歩けます。
─なんて思ったら・・・
道の右側が急斜面になってる！
木が生えて緩やかな斜面に見えるけど、
もう垂直に近い状態です。
足を踏み外したら
木にドカドカ当たって
川まで落ちちゃいますよ。
そうこうするうちに到着。
おお〜〜… 木造吊り橋だぁ〜
って、初めて見るみたいに言ってますが
実は2回目です。
1年前にも来てます。
その時は雑草だらけで、
橋の姿が見えなかったけど、
今日は丸見え。
手入れがされてるのでしょうか？
2011年は台風や大雨で
各地で被害が出たので心配だったけど、
どうやら大丈夫なようです。
水面にはゴミが沢山浮いてますが・・・
さて、吊り橋ですよ。
橋桁の上には落ち葉が積もって
廃ムード満点ですよ。
下からも見てみましょう。
この橋、どういう訳か橋脚があります。
こんな岸に近い所で支えても
効果があるもんなの？
あ。今気が付いたけど、
主塔と橋脚が同じ様な形だ。
橋の高さがよく分かります。
それに、背景の森が紅葉をしてて
まるで絵の様な景色だ。
床板の下をケーブルが3本通ってます。
メインケーブルと合わせて
ケーブル5本で支えてるので安心です。
…と、自分に言い聞かせないと
渡れそうにない雰囲気です。
床下に横に飛び出した部分があるけど、
これでバランス取ってるの？
これが現役吊り橋だってのが
にわかには信じられないほど
荒れてるよね？
何度も張り替えられてるのか、
板が不揃いです。
下の方に3本の「敷線」が見えます。
長過ぎるのか、途中で折り返して
あらぬ所からケーブルが出てます。
地面から出てる∩型のケーブルは、
何故かメインケーブルに繋がってます。
主塔に何かの貼り紙が・・・
画像を拡大して見たところ
「すぐ貸します すぐつきます」
「◯×電話」「売買」
何？ ローン会社？
こんなとこに貼って誰が見るの？
って、私が見てるか…
発電所関連の橋と違って、
すんごい手作り感が出てる。
橋桁を支える橋脚とか
力学的に大丈夫そうに見えないのが
逆に萌えますね。
まあ、普通は萎えるもんだろうけど。
で…でわ、渡ってみましょう。
板が薄くてヤバそうなので、
敷線の上を歩きます。
これで割れても安心…かもしれない。
思った通り揺れます。
まだはじっこに乗っただけなのに、
ユラユラと波打つように揺れます。
なんか、一番遠い所も揺れてるよ！
単調に上下に揺れるだけなのに、
ここは左右にも揺れてるよ。
なので両脇のネットに掴まって
ゆっくり歩かなきゃ。
両手が離せないので
カメラは片手で撮影。
おっと、忘れずに橋から見た
川の様子も撮影しましょ。
これは県道の方を写してます。
ネットが手放せないので
上半身を横にひねっての撮影です。
なんとか写せた。
反対側も写したが、大失敗だった。
ものすごい光景にだったのに、
手ぶれ・逆光で酷い写真に・・・
なんとか渡って来ました。
相変わらず片手で撮ってるので、
画面がぶれてます。
でも紅葉がきれい。
…まだ着かないですねぇ。
いったい何メートルあんのよ？
板が新しいじゃないですか。
1年前は荒れてたのに、
今はしっかりした板になってる。
隙き間が大きくて
危なさそうに見えるけど大丈夫です。
まさかこんなに補修されてようとは…
なんとか無事に渡れました。
床板の上には、
補修用の木材が置きっぱなしになってる。
橋を渡った先は、先程あったような
丸太に板を打ち付けただけの
簡素な橋があります。
画面の下の方にちらっと写ってますね。
その先は耕作地らしいのですが、
手前に大きなオリが置いてあった。
…クマ用ですか？
わからないけど、
長居は無用ですね。
さっさと戻りましょう。
でもその前に、紅葉観賞を…
画面が傾いてるけど、
別に落ちそうになってる訳じゃありません。
［2011年11月現在］
みどり湖は、豊根村にある新豊根ダムのダム湖です。
新豊根ダムは、東側にある佐久間湖から取水し、夜間にみどり湖にためておいて
昼間にその水を使って発電する、揚水発電のためのダムです。
今回の吊り橋は、ダム湖のバックウォーターと言う部分に架かっています。
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