【岐阜県・揖斐川町-小宮神の木橋】
以前レポートした「小宮神の吊り橋」の近くに、怪しい橋があるのを発見。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 集落の斜面を下りて行った所に架かる
 吊り橋を見に行った所ですが、
 他にもないかと探してたら、
 地形図に怪しいモノを発見。
 山道が川を通り過ぎてる場所に
 小さな橋がありそうだ。
 怪しいモノはここ→■周辺図■

 揖斐川町の県道32号線から
 県道257号線に入り、
 少し行った所に例の橋があるはずです。
 県道から下の川を覗き込むと
 結構な高さがありますね。
 あ! 橋があった。
 残念、吊り橋じゃなかったです。
 あれは木橋?
 でも、どこからあそこに行くの?
 下りる場所が無いよ?
 
 橋があるってんなら道があるはず。
 下りる場所を探してたら、
 「ゴミ投棄禁止」の看板が…
 「下に歩道あり」・・・なんですと?
 やはり、この下に道があったんだ。
 橋と看板の延長線上を辿って来たら、
 県道がカーブしてる所に
 車が置けそうなスペースがありました。
 これは怪しい。
 奥には防火水槽があり、
 その先に「歩道」がありました。
 
 コンクリで簡単に舗装された道です。
 右に曲がると、
 一気に高度を下げて行きます。
 
 これがさっきの看板にあった「歩道」です。
 県道下の斜面を横断して
 木橋まで延びてる…はず。
 

 一気に下がってくかと思ったけど
 案外ゆるやかだった。
 まあ、帰りは楽でいいけど。
 道が水平になった所で
 河原に出ました。
 そして橋が・・・
 ありました。

 
 思った通りだ。
 なんて言うか… 微妙に変。
 おかしな所があるわけじゃないが、
 “組み合わせ”がね。
 だって、階段があるし。
 いや、階段のある橋は他にもあるけど、
 ここに付けちゃう?って感じです。
 コンクリートでスロープを造った方が
 耐久性とかで有利だろうにね。
 

 と言っても別にダメな訳じゃなくて
 これはこれで良いのですよ。
 板の上に角材を並べた階段を上がって
 橋桁の上に来ました。
 2本の太い丸太が、
 30cmほど離して並べてあります。
 その上に金網が…
 手すりは鉄パイプだ。
 なんて大胆な。

 
 金網かと思ったら、
 エキスパンドメタルですね。
 吊り橋などでお馴染みのものです。
 丈夫な物ですが、
 さすがにこの上を歩くのは遠慮します。
 なので、丸太の上を歩きます。
 鉄パイプの単純な高欄ですが、
 これが有るのと無いとじゃ
 安心感が違います。
 あってよかった♪
 
 見た目と違い、頑丈なもんで、
 危なげなく渡れます。
 
 橋を渡った先にも
 コンクリ道が続いてます。
 この先は山の中に入って行き
 尾根づたいに南下します。
 登山道と言うより
 林道のような道なんでしょう。
 目の前の斜面に建物の残骸があったりして
 林業以外にも使われていた?
 
 この先も気になるので、
 ちょっと見て来ましょう。
 コンクリの道だけど、
 苔が沢山はえていて滑りやすそう。
 戻って来る時は下り坂なので
 大変そうだ。
 で、この先には畑がありました。
 草ぼうぼうだったので
 もう使われてないのかも?
 
 さて、苔で滑って転ぶ事無く
 戻って来ました。
 お次は橋の下から。
 川の両岸からは行けなさそうですよ。
 なので橋脚から下ります。
 普通は無理なのですが、
 橋脚に使われてる自然石が階段になって
 河原まで下りる事が出来ました。
 

 自然石をコンクリで固めて
 そこにコンクリのブロックを置き、
 さらにその上に丸太を載せてます。
 載せただけじゃコロンと落ちるので、
 ケーブルで固定してあります。
 こんな橋が架かってるって事は、
 土石流の発生しない川なんだろうか?

 
 最初は変なんて言ったけど、
 今はすごく良いものに見えて来た。
 橋桁の向こうに県道が見えます。
 1枚目の写真を写した場所です。
 それにしても…遠い…

[2012年9月現在]

この橋はどこが造ったものでしょう?
専門の建築会社じゃなくて、地元の林業関係者が手弁当で造ったのでしょうか?
どちらにせよ、コンクリの道を使って、大勢の人間で丸太を運んだことでしょう。
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