【県道509号線-観音坂隧道】
滋賀県は個性的なトンネルの宝庫です。 長浜市と山東町の間の、煉瓦隧道・横山隧道の北側に、その隧道はあります。 青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント |
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滋賀県の個性的隧道のひとつにして、 かの「村田鶴」の設計です。 村田製作による最初の コンクリート隧道だそうです。 楽しみですね。 隧道周辺図はこちら→■周辺図■ |
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長浜市の側から見てみましょう。 カーブを2つ3つ曲がって来ると、 観音坂隧道に到着。 さすがにい〜い景色ですねぇ… いえ実は、以前通った時 なんだ、コンクリートのトンネルだよ って スルーしてしまいました。 てへ(≧▽≦)☆ でも今回は大丈夫。 ちゃんと取材して来ました。 |
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でも交通量が多くて 危なっかしくて落ち着いて撮影出来ません。 中に入っての撮影はちょっと勘弁。 アーチの部分は石で造られていて、 中はコンクリートブロックです。 こんな風に造られた当時のままってのは、 珍しいでしょうか? それに、アーチの石は花崗岩で、 ちょっとひと手間かけてあって、 きれいに加工してあります。 |
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さてここで、長浜市側も見てみましょう。 道はセンターラインの無い2車線幅です。 微妙な広さで、車どうしのすれ違いも 楽に出来るので、 皆さんけっこうとばしてます。 ああ、また来ちゃった。 車が通り過ぎるまで撮影は中断します。 でも、こんな所に自転車が走ってる? 見れば地元の高校生のようです。 何台も連なって 隧道に入っていっちゃいました。 だ…大丈夫なの? まあそれは置いといて・・・ 左側には車が置けるスペースがあります。 それに隧道に関係する石碑もあります。 |
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なんとも立派な物が立ってます。 さぞかし古い物なんでしょう。 なんて思ったけど、 観音坂隧道は昭和8年3月竣工だそうです。 昭和かぁ… でも昭和と言えど、 もう70年以上前の話です。 ちなみに全長320m、幅5.1m、高さ4.2m |
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それともうひとつ、こんな物が… 自然石をそのまま立てたような 碑がありました。 道標かと思ったら、なに?これは。 「町有地境 是より南へ二米」 町有地ですか。 「二米」って、2mのことよね。 あと2mずらせばこんな注釈いらないのに。 まあ、余計なおせっかいですが… |
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隧道を抜けて、東側に来ました。 こっちの方がポータルがきれいに見えます。 でも、隧道の前が切り通しになってて 実際の道幅より狭く見えてしまいます。 いやいや、本当に狭いよ。 路肩が狭いし、側溝のあるしで、 左右の余裕が無くなってる。 撮影するのに、コンクリの法面に へばりつかなきゃなんないですよ。 下手すると、自分が原因で 事故が起りかねません。 気を付けましょう。 |
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さて、もう少し近付いて ポータルを細かく見てみます。 笠石とデンティルが全体のデザインを 引き締めてます。 これはあの谷坂隧道と同じですが、 よく見ると微妙にデザインが違います。 時期的にこちらの方が先なので、 向こうは改訂版ってとこでしょう。 「下見板貼り」風装飾もこちらが先。 谷坂隧道にはあったピラスターは こちらにはありません。 |
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扁額を見ると達筆な文字で 「造化無権」と彫ってあります。 造化とは神道で言う所の 造化三神の事でしょう。 無権って「権が無い」って事? これが「造化の神の権威は無い」なら、 この隧道は神では無く人が造った物だ って言いたいのかも? 人の力で出来ない事は無いと言う 思いが込められているのでしょう。 昭和8年頃って、日本がどんどん国力を 付けていった時代じゃないでしょうか。 そんな時代背景を感じます。 そして、隧道完成の8年のちには 太平洋戦争が始まったのです。 |
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上の写真の「造化無権」って 当時支配的だった国家神道がらみで 何かありそうだと思うのは、 考え過ぎだろうか? まあ、難しい話は頭が痛くなるので ここでやめときましょう。 隧道内部には、明るく見せるためだろうか 2.5mぐらいの高さまで 白い板が貼ってあります。 それに3人の女子高生が 隧道内に突入して行ってる。 ここにいるだけでも危ないのに、凄いなぁ… |
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隧道を抜けてそのまま東に進むと、 岐阜県に行く事が出来ます。 ずっと向こうに見えてる山は伊吹山です。 実に平和な小春日和な日です。 このまま帰るのはもったいないので、 もう少しネタを探してみましょう。 [2005年11月現在] 2020年に再び訪れました |
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「造化無権」の本当の意味は何でしょうか?漢詩の一部の様にも思えます。 たぶん自分の解釈は違うのだろうな… ■ |
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