【岐阜県・中津川市-ごんげん橋】
中津川市の付知峡には沢山のキャンプ場があり、吊り橋も沢山あります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 付知峡と言えば、
 たくさんの吊り橋がある地域です。
 とあるキャンプ場にも
 いっぱいありそうなので
 見に行って来ました。
 井戸岩橋の続きです。

 「井戸岩橋」の前に
 宮島第二キャンプ場入口と書いた
 看板があったけど、
 こっちの方にあるの?
 トンネルをくぐって下さいともあったけど
 確かに道路の土手の下に
 トンネルの入口がありますね。
 ちょっと行ってみましょう。
 吊り橋があるかもしれないからね。
 
 四角いトンネル、
 ボックスカルバートをくぐると、
 木の板の橋が現れた。
 なんか派手な旗が並んでるな
 と、思ったら
 これはケーブルだ!
 吊り橋じゃあないですか?
 ほら、やっぱりあった。
 
 キャンプ場の橋だからなのか、
 やけに派手に飾り立ててる。
 ケーブルの下を通るので
 「頭上注意」の看板があった。
 で、何で中日新聞の旗なんだろう?
 スポンサーか?
 楽しげな雰囲気を演出してるとか…
 っていうか、楽しいのか?
 
 あっ!
 名前が書いてあった。
 「ごんげんばし」
 漢字で書くと「権現橋」だよね。
 銘板?は木の札をイメージしてるみたい。
 木で出来てるのに。
 

 主塔の足元です。
 橋桁がのっかってます。
 単なる土台に見えます。
 あ。そう言えば、
 手前の部分も1スパンに数えるのかな?
 2スパンの吊り橋って訳ですね。
 それに左上の看板によると
 5人以上同時に渡っちゃダメだそうです。

 
 トンネル方向はこんな感じ。
 雑然としてます。
 メインケーブルに
 電球のソケットが付いてるのは、
 ライトアップのため?
 まあ、ライトアップと言うより、
 夜に足元を照らすためなんでしょうね。
 で、肝心の電球は?
 

 では、渡ってみましょう。
 揺れ方は普通ですね。
 この先に第二キャンプ場があるけど、
 シーズンオフなのか
 がら〜〜んとしてます。
 こういう場合は立入禁止だったりするが、
 ここは特に何も表示してないので、
 かまわず突入します。

 
 さて、こまかい所もじっくり観察。
 ハンガーケーブルを繋ぐ
 ケーブルバンドと言う部品が
 単純に鉄板を曲げただけだ。
 すごくD.I.Yなパーツなのに、
 ケーブルの傾きに合わせて
 斜めに凹ませてるなんて、
 小ワザが効いてますよ。
 しかし、錆びてる…
 
 橋を渡った先には
 キャンプサイトがあります。
 第二なので広くないようです。
 この写真は、
 メインケーブルあたりを中心に
 写してみました。
 
 下を流れる川には、
 まるい岩が転がってます。
 よくある光景ですが、
 川の中にある黄土色の岩は
 大きな岩盤の一部のようだ。
 奥に見える川岸の崖も
 同じ岩盤のようです。
 
 こちらの主塔は…
 木造の部品を使ってる?
 さっき見て来た井戸岩橋みたいに
 古い木の主塔を鉄骨で支えてるようです。
 
 渡った先はキャンプ場なので、
 道とかはなくて
 広場になってます。
 こっちには、あの派手な旗が無いね。
 うっかりさんが頭とかぶつけそうなのに。
 そう言えば、右側のケーブルは
 立ち木の根元に繋がってた。
 コンクリのアンカレージの代わりに
 岩盤に直接アンカーを
 打ち込んでるのだろうか。
 
 横から見ると
 木と鉄骨の関係がよく分かります。
 木の主塔だけでは、
 安全性に問題が出て来たので、
 鉄骨で補強したのでしょう。
 あ。主塔から右の部分も
 1スパンに数えるのかな?
 ならば3スパンの吊り橋なのね。
 
 キャンプ場なので、
 河原には簡単に下りて来れます。
 橋を下から見ると、
 思いの外頑丈な構造です。
 古い木の板の橋桁なのに、
 歪んだり傾いてたりしないのは、
 この構造に支えられてたからなのね。
 見た目と中身が違う、みたいな?
 
 このように長年に渡って
 大事に使われてきた橋な訳ですね。
 安易に金属製の橋に換えないのは
 好感が持てます。
 向こうに見える橋は、
 最近新しく出来た橋で、
 以前は井戸岩橋やキャンプ場の橋でしか
 川を渡る事が出来なかったようです。

[2012年10月現在]


なかなかに歴史がありそうなキャンプ場と、吊り橋でした。
日本でキャンプが一般的になったのが、1950年代なので、
この橋も50年ぐらい経っているのかもしれません。

道ネタ「橋梁」TOPへ…