【中央本線-古虎渓旧線跡…12号トンネル】
愛知県と岐阜県の県境を通る、中央本線の高蔵寺駅から多治見駅の間には、
中央本線開通時の旧線跡が、13ものトンネルと共に薮に埋もれています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 「12号トンネル」は埋められ、
 もう行けないものだと思ってたけど、
 意外な所からトンネルに入れた。
 まあ、そんなに意外でもないか…
 では「12号トンネル」の
 レポートをどうぞ。

 12号トンネルとその周囲→■周辺図■

 愛岐道路こと岐阜県道15号線に架かる赤い橋を渡り、
 「月見センター」に来ました。
 この「月見センター」の敷地内に、
 例のトンネルがあります。
 でも、門が閉められてるよ。
 これじゃ入れないです。
 なので、脇を通ってトンネルまで行きます。
 途中にある水路の上を渡って行くけど、
 橋のような物の上を歩くので、ちょっと恐かった。
 下に見える水面まで結構な高さがあるし…
 そんな所を通って来て、
 赤い橋の方を写してみました。
 ここまでは簡単に来れます。
 
 これが埋められた「12号トンネル」の姿。
 コンクリで固められてるけど、
 笠石と帯石、それにパラペットと呼ばれる部分が
 月見センターの敷地の西の隅に顔を出してます。
 これじゃぁ中に入るなんて不可能です。

 でも、反対側に行けば、
 なんとかなるかも?
 いや、そんな事より…行けるの?
 
 行けるんですねぇ。
 上の写真の左側の崖っぷちには、
 人一人が通れる幅しかない道があります。
 横の写真の右下から中央に向って
 踏み跡があるのがわかりますか?。
 写真では楽に歩けそうに見えますが、
 左側は結構な高さの崖です。
 雑草に隠されてわからないので、
 あまり恐さはないけど、
 油断してると…落ちるよ。
 こんなの本当に道?って思えるよね?
 でも、途中に階段があった。
 まぎれも無く道です。
 
 階段を下って、間もなく煉瓦の壁が出てきた。
 反対側のポータルです。
 こちらは高蔵寺駅方面になります。
 ポータルの横の上の方には、
 丸い穴が開いていた。
 何だろうか?
 水抜き?
 
 ポータルの正面に廻って来ました。
 まさに廃線跡のトンネルって雰囲気。
 中央本線はまだ現役なんですが…

 それでは入ってみましょう。
 
 路盤は思いのほかきれいです。
 ここも他のトンネル同様、
 煙りですすけていて、灰色の世界。
 実際は真っ暗で見えないのですが。
 
 50〜60mぐらい歩いたかしら?
 埋められてふたをされた所まで来ました。
 コンクリートのブロックだろうか?
 コンクリートを型に流し込んで
 造ったようにも見えます。
 この向こうは、線路跡を埋めた土砂でいっぱいです。
 それと、足元には瓦礫が落ちてる。

 では、引き返しましょうか。
 
 あらためてトンネルの中から
 外の線路跡を見てみた。
 激薮に見えるけど
 そんなに酷くは無いです。
 でも、路盤の右端に踏み跡が続いていて、
 道みたいに見えるんだけど…
 なぜ道があるんだろうか?
 
 まあ、歩きやすくてイイのですが。
 こんな感じですね。
 これはこの先にある「11号トンネル」まで
 行けるかもです。
 
 やったぁ。トンネルだぁ。
 って、これは現役の諏訪トンネルです。
 旧線の路盤跡を歩いて来たら、
 現役の線路が山の中から
 顔を出している所がありました。
 どうやらここの維持管理のために、
 関係者が通る道が作ってあるみたいです。
 と、言う事は…
 ああ。やっぱり、この先の路盤跡は
 薮に埋もれてました。
 しかもびっしりと。
 今回はここまでとしましょう。
[2006年12月現在]

一見探索不可能に思えた「12号トンネル」ですが、中央本線のトンネル管理用に付けられた道のおかげで、
反対側から「12号トンネル」の中を見る事が出来ました。
しかし、かなり崖のぎりぎりの場所を通っていて、見た目以上に危険な道です。
それでもこの道があったのは、幸運でしたね。
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