【愛知県・豊根村-鷹巣橋】
愛知県豊根村と静岡県浜松市天竜区の間に掛かる、車も通れる大きな吊り橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 天竜川には大きな吊り橋が
 たくさんあって、この橋もその一つです。
 かつての原田橋と同じ
 頑丈そうな補剛トラスの吊り橋です。
 2017年1月のレポートなので、
 酉年にちなみ、名前に鳥が入った
 「鷹巣橋」を選んでみました。

 鷹巣橋の東には、
 JR飯田線「大嵐駅」があります。
 ここを南に行くと、
 例の県道288号線の廃道があります。
 飯田線と聞くと秘境感がありますね。
 鷹巣橋は県道の橋なので、
 すっごく立派な吊り橋です。
 こんなにデカイ橋でも
 メインケーブルが切れれば落ちるなんて
 怖いものです。
 
 立派な親柱もあります。
 銘板には「鷹巣橋」
 
 反対側には「天龍川」
 “天竜”じゃないんですね。
 誤表記?
 親柱には細かい線がいっぱい入ってます。
 細い板を並べて型枠にしたんですね。
 ちなみに、
 対岸の銘板には「昭和三十一年五月竣功」
 「たかすはし」とあります。
 
 橋桁の幅は2車線分たっぷりある。
 主塔が高いので、
 メインケーブルが高い所から
 どーんと降りて来ます。
 大嵐駅前からここまでは
 県道287号線でしたが、
 この橋の上は県道426号線です。
 ややこしいですね。
 
 橋の下は天竜川。
 この辺りは「佐久間湖」と言う
 佐久間ダムのダム湖です。
 佐久間ダムまでは14kmぐらいあるので、
 ものすこく長いダム湖です。
 ちょうど船が通りましたが、
 ダム湖に溜った砂を運ぶものみたいです。
 
 こんなに大きな橋なので、
 パーツもデカイです。
 7本ものケーブルを束ねてるので
 かなりゴツイです。
 
 対岸は愛知県側の主塔です。
 背後に崖があるのも
 原田橋と同じですね。
 

 アンカレージはこの壁全体なのかな?
 青看板と比べると分かるけど、
 すごく大きいですよ。
 鷹巣橋は愛知県道1号線に繋がってます。
 1号と言うけど
 3ケタ県道なみの狭い険道です。
 豊根村の看板がありますが、
 ここはかつて「富山村」でした。

 
 支承(ししょう)と言うパーツも
 大きいです。
 ピンを使った「ピン支承」です。
 

 県道1号線からだとこう見えます。
 ここは穏やかな雰囲気ですが、
 佐久間ダムからここまでは、
 延々とカーブが続く気の抜けない道です。
 ここから北側もずっと
 カーブが続いてます。
 まあ、この辺りに真っすぐな道なんて
 ありませんがね。

 
 次は橋を下から見たいですが、
 下はダム湖なので無理かも?
 いえいえ、心配無用。
 湖面まで降りれる道があります。
 大嵐駅の前に階段があって
 そこから行けます。
 
 狭い階段を降りると
 湖面まで来ました。
 ここは船着き場なのか、
 ボートがありました。
 実はここにはかつて
 旧・鷹巣橋とも言える吊り橋が
 架かってたそうです。
 そんな場所から見ると、
 なかなか雄大な景色ですね。

 [2015年5月現在]


鷹巣橋は昭和31年(1956年)5月竣功です。長さは168m、幅は4.5m。
現在の場所より低い所に、旧橋があったと言います。
対岸は愛知県豊根村ですが、平成17年に合併する前は富山村でした。
富山村は本州で最も人口の少ない村で、2005年には218名だったそうです。
佐久間ダムが出来た事により、湖にはかつての集落が沈んでいます。

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