【岐阜県・白川郷-せせらぎ橋】
白川郷と言えば世界遺産の合掌造り集落が有名です。そんな場所に知られざる物件が…
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 「知られざる」なのに
 何で知ってるのかと言えば、
 普通に見えちゃってるからですね。
 しかし、ネット上でも
 今回の橋を近くから写した画像が無い。
 廃物件らしき吊り橋の正体やいかに?

 今日は11月の中旬、
 紅葉の時季が終わる頃に行ってきました。
 タイミングが悪いと、
 駐車場に入る車で国道が渋滞して
 到着に時間が掛かってしまうからです。
 思った通り、道はすいてました。
 駐車場から合掌造り集落に入るには
 橋を渡っていくのですが、
 そこから例のブツが見えます。
 …ありますねぇ。

 

 ではまず橋を渡って集落に行きましょう。
 せせらぎ公園駐車場からは
 この「であい橋」を渡ります。
 吊床板橋と言う形式の吊り橋の一種です。
 大勢の観光客が渡ってますが、
 相当に頑丈なようです。
 ガチで100人載っても大丈夫?

 
 であい橋を渡って集落に入ると、
 素晴らしき世界遺産の景色があります。
 と言っても合掌造り集落の中心は
 もう少し先になりますが…
 でも、まだ紅葉も残っていて
 い〜い雰囲気ですよ。
 ここは国道の旧道より西の道です。
 以前は集落の真ん中を
 国道が通っていたのですが、
 現在は迂回するように付け替えられてます。
 

 「合掌乃宿 孫右ェ門」の横に
 奥に行く小道があって、
 そこに入って行くと…
 あ!あった!あれです。
 藁葺きの小屋の向こうに見える
 鉄製主塔が例の吊り橋です。

 
 なんという廃な雰囲気。
 なかば雑草に埋もれてるし、
 有名観光地にあるまじき状態だ。
 まあ、こんな所まで
 観光客は来ませんがね。
 

 アンカレージは地面の下です。
 おかげでスッキリした印象です。
 これはブリッジソケットと言う部分ですが、
 メインケーブルが繋がってる丸いのが
 横向きというのは初めて見た。
 しかもクリップが大量に付いてる。
 面白いデザインだね。
 捨てられたトラクターが
 雰囲気作りに一役かってる。

 
 やっぱり封鎖されてます。
 まあ、当然ですよね。
 脇から入れそうですが、
 観光地という事もあり、
 侵入は控えます。
 何と言っても、
 であい橋から丸見えですしね。
 

 柵の上から、橋の様子を撮影してみました。
 雑草がいい感じでしたが、
 撮影にはすごい邪魔だ。
 これなら見れるかな?
 橋の上に黒いパイプが2本並んでいます。
 これは、水を送る為のもの?
 水管橋として再利用されてるみたいです。
 これじゃ純粋に廃物件とは言えないかも?

 
 さて、橋の前の様子はこれくらいにして、
 全景を見てみましょう。
 金属製フレームの頑丈そうなヤツです。
 これって、国道がバイパスされる前の
 対岸に渡る為の吊り橋だったんだろうか?
 
 橋の横に下に降りる道があったので
 河原に来てみました。
 さすがに雑草のおかげで
 真下には行けませんでしたが…
 
 橋を見上げるアングルで撮影。
 いいね〜〜
 対岸は切り立った岸壁です。
 あの崖の横に道があるのかな?
 ここからじゃよく分からない。
 
 主塔をアップで写してみた。
 やっぱり道は確認できません。
 それに橋の名前の分かる
 銘板の類いもありませんでした。
 しかし、古いロードマップに
 「せせらぎ橋」と言う名前がありました。
 古い地図も役に立ちますよ!
 

 対岸の主塔に行けないものかと、
 こんな所に来ました。
 うわ・・・ 高ぁ・・・

 ああ…よく考えたら
 こんな所に下に行く道が
 あるわけないよね。
[2013年11月現在]

 反対側からも見て来たよ→隧道編


白川郷の合掌造り集落から対岸に渡る為の吊り橋です。
15年程前から通行禁止になっているそうです。
名前は古いロードマップから知る事が出来ましたが、もうひとつ意外な事が判明しました。
対岸の主塔から、せせらぎ公園駐車場に行く道があり、
崖の中腹に道が付いているのかと思っていたのですが、
地図によれば、橋から駐車場の間は隧道で結ばれていたのです!!!



対岸の主塔のアンカレージ付近を拡大してみたのですが、
画面の左はじに坑口らしき黒い部分が写ってました。
よ〜く見ると、ポータルの一部のコンクリが… あるように見えます。

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