【愛知県・犬山市-彩雲橋】
愛知県犬山市を流れる木曽川沿いの、犬山城の下に架かるアーチ橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 

 県道27号線の犬山橋の南側の道を
 木曽川沿いに走ると
 今回の「彩雲橋」に来れます。
 ただし、道は一方通行なので
 注意して下さい。


 国宝・犬山城のある山の手前で、
 道が分かれてます。
 左に行けば犬山城の城下町、
 右に行けば素堀り隧道を通り、
 ライン大橋に出ます。
 彩雲橋は右の道です。
 すでに見えてますよ。
 
 親柱はガードパイプに隠れて
 見えませんが、
 道路上の境界のある所が、
 彩雲橋との境です。
 1車線の狭い道ですが、
 一方通行なので安心です。
 
 隠れた親柱には
 銘板がしっかり付いてます。
 「彩雲橋」
 ・・・あれ?
 こんなんだったかな?
 

 アーチ橋なので、
 ここからの眺めは
 そんなに橋っぽくないですね。

 
 対岸の親柱には
 「さいうんばし」
 

 隣の柱には
 「昭和四年三月竣工」
 そうです、これは戦前に架けられた
 古い橋なわけです。
 この銘板は最近になって
 付け直された物なんです。
 以前の物は、
 もっと味のある銘板でした。

 
 振り返ってみた。
 鵜沼方面を見てます。
 

 橋の横の岩かげから
 橋の姿が見えます。
 華奢なアーチが支えてますが、
 これが彩雲橋の全貌ではないのですね。
 ちなみに下を流れるのは新郷瀬川です。
 木曽川との間に段差があり、
 橋の下は滝のようになってます。

 
 橋は木曽川ぎりぎりに架かってるので
 北側からは見れないと思いきや、
 こんな位置からも見れるんです。
 見ての通り、アーチは2連で
 2径間のアーチ橋なわけです。
 川岸の岩を横切るように架かる
 ちょっと変わった橋です。
 この画像と次の画像は2009年に
 撮ったものです。
 
 犬山のあたりは、
 チャートと言う岩石が広がってます。
 その赤いチャートの上に
 アーチが乗ってます。
 気が付いたと思いますが、
 かつては橋のコンクリ部分は
 黒ずんでました。
 

 現在はすっかり奇麗になってる。
 アーチも塗り直してるみたい?
 プラットトラスと言う形式ですが、
 幅が道の半分しかありません。
 どうやら橋が乗ってる岩場の関係で、
 アーチが1つの所と
 2つの所があるからみたいです。
 よく見るとアーチはレールで
 出来てます。

 
 橋台は高い所にあるので
 近くから見れませんが、
 台形のコンクリートに
 アーチが乗ってる珍しい?橋台です。
 何かの札が付いてますが、
 「彩雲橋点検履歴板」
 最近橋の点検をしたみたいです。
 橋桁の裏側にチェックがあった。
 
 ここからまた2009年の画像です。
 以前来た時に写したものです。
 昔の銘板は磁器の板に
 墨文字で書かれてました。
 
 こっちの方が
 古い橋の雰囲気が満点です。
 なぜだか上の部分が欠けてる。
 親柱や高欄が黒いし、
 路面のアスファルトも
 はげちゃってました。
 

 令和四年…
 じゃなくて昭和四年。
 結局3枚とも穴が開いてます。

[2020年4月(一部2009年)現在]


「彩雲」と言えば、雲に鮮やかな色がつく現象の事ですが、
かつて「彩雲閣」と言う洋館がありました。
昭和2年に、この地に昭和天皇が来訪されたおり建てられた、休息の為の洋館でした。
すぐ側には犬山遊園と言う遊園地もありました。
そこは後に犬山ホテルになりましたが、現在は営業終了、解体されました。
「彩雲橋」と言う名前は、この「彩雲閣」にちなんだものかもしれません。

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