【長野県・松本市-中山橋】前編
長野県松本市を流れる梓川には、3つのダムが連続している場所があります。
そのなかの1つ、水殿ダムのダム湖に架かる吊り橋を見て来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 水殿ダム。
 みどの…と読みます。
 アーチダムと言う種類のダムです。
 そのダム湖に吊り橋らしき物があるけど
 はたして行けるのか?
 ダムの上が通れなかったらアウトですね。

 国道158号線沿いに、
 道の駅「風穴の里」があります。
 その前の道を下って行くと
 水殿ダムの横の駐車場に出ます。
 今日は日曜日だと言うのに
 全然人がいませんね。
 これがダムです。
 ダムの天端(てんば)が道路になってて
 車も通れるようです。
 でもその先の様子が分からないので
 歩いて行きます。
 
 ダムの上を車が通れると言っても、
 原則関係者以外の通行はご遠慮下さい…
 っていう雰囲気です。
 さて、目的の橋は…
 おぉ。ちゃんと吊り橋だよ。
 まるで秘境の湖に架かる橋のようだ。
 
 ダムの上を歩いて対岸まで来ました。
 ここからならダムの全容が見えます。
 すごいですねぇ。
 アーチダムなので凄い曲がってます。
 この「曲り」で
 大量の水を支えてる訳です。
 いつ出来たダムだろう?
 調べたところ、1970年完成ですって。
 
 吊り橋に向かう道はと言えば・・・
 やっぱり隧道です。
 地図で調べた通り。
 ダムとか発電所の周辺によくある
 巡視用の隧道ですね。
 「水殿川隧道」だって。
 フェンスとか無いけど、
 いちおう関係者以外立入禁止になってます。
 …まあ、入るんですがね。
 
 真っ暗です。
 照明は無いのかと思ったら、
 明かりを点ける為のスイッチがあった。
 これ使うと明るくなるんだろうけど、
 何となく使う気になれなかったので、
 自前のライトを使いました。
 隧道の中は・・・
 まあ、普通ですね。
 

 ここからが巡視路の始まりですね。
 ?? 何か立て札が…
 「落石注意」
 この巡視路は危険な所があるそうで、
 立入り禁止の理由みたいですが…
 「一旦停止」
 この先に交差点が?
 ─なワケない
って。

 
 隧道を出るとシェードがあります。
 ロックかスノーのどちらだろう?
 落石注意ってあるし
 ロックシェードなんでしょう。
 ここで一旦停止。
 右見て左見て、おまけに上見て
 安全確認しなさいって事ですね。
 
 あぁあ。橋が見える。
 なかなかに良いではないですか。
 現役の巡視路の橋だし、
 特に壊れてたりしてないようです。
 まあ、さくっと渡りましょう 。

 それにしても、ダム湖なだけあって、
 水深の深そうな緑色の水面だ。
 落ちたら引きずり込まれそう…
 
 ダム湖沿いを少し歩くと
 橋に到着しました。
 隧道の入口の看板に
 「キケンな箇所」ってあったけど、
 どこもキケンじゃないよ?
 山の上から岩でも落ちて来たら
 そりゃあキケンですが。
 
 出来てから40年以上経ってるので、
 いい具合に古ぼけてます。
 頑丈そうな主塔です。
 ここにも立入禁止ってあるけど、
 なんか、消極的な禁止です。
 あんた、禁止する気あんの?
 ってな感じです。
 
 ん? 黒い板?
 じゃなくて、銘板だ!
 え〜〜〜っと…
 「中山橋」
 普通だ!
 でも「橋」の字が普通じゃなかった。
 木編に「有」と「向」、みたいな?
 反対側には竣工年が書いてあった。
 「昭和四十四年八月竣工」
 
 では、お待ちかねの吊り橋を・・・
 え? 板が抜けてる?
 橋、壊れてる?
 ええっ?
 これ、危険じゃん。
 あったよ、キケンな箇所
 …つづく
[2012年5月現在]

梓川には、上流から奈川渡ダム、水殿ダム、稲核ダムの3ヵ所のダムがあります。
どれもアーチダムで、安曇3ダムと言われるそうです。
水殿川隧道内の照明は、以前にはありませんでした。
照明が設置されて、隧道に簡単に入れるようになった為に
隧道入口に立入り禁止看板が立てられたのかもしれません。
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