【愛知県・新城市-名号橋】続編
愛知県新城市を流れる宇連川に架かる、壊れた吊り橋。冬になったので再び訪れました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 前回は生い茂る植物のために、
 分かり辛い写真しか撮れなかったけど、
 今日はいい写真撮れそうです。
 まずは前回行った側から見て来ました。
 確かによく見える。
 でも、今回は反対側をレポートします。

 前回は飯田線の横からだったけど、
 今回はその反対側、
 こちらには国道151号線があります。
 国道から細い道を入ってくると
 2軒の民家があり、その向こうに
 例の名号橋が・・・
 あるはずだけど…
 何かいっぱい置いてありますよ。
 ちなみに、右の民家は空き家っぽい。
 
 橋の姿が見えないと思ったら、
 橋の前に大量の倒木が…!
 いや、これって、わざと置いてある?
 どうやら、道を塞ぐために、
 切り株をいっぱい置いてあるようです。
 まあ、あんなに危険な橋ですしね。
 しかし、すごい念の入れようだわ。
 …こんなの通れないよ。
 
 名号橋への道が塞がってるので、
 その横から近づいてみました。
 ここの主塔はよく見えるね。
 成る程、こんな形だったんだ。
 すごい簡単な構造だ。
 名前負けしてるよね。
 低予算だったんだろうか?
 
 今いる場所は民家の裏庭なので、
 見晴らしがいいです。
 名号橋の全景もよ〜く見えます。
 あらためて見ると、
 なんともガタガタな姿だね…
 …さて、こっちからなら渡れるかな?
 どうかな?
 まあ、ダメそうだけど、
 ちょっと行ってみましょうか。
 
 橋への道がいくら塞がれても、
 横から入れますよ。
 こちらは飯田線側より厳重に封鎖されてる。
 何かの注意書きだろうか?
 看板があります。
 「無断で魚つりは出来ません」って、
 吊り橋には関係ないじゃん。

 あ。釣りをするなら「遊漁券」を買ってね。
 
 橋桁はと言えばさらに酷い状態に…
 手前の欄干も親柱も落ちちゃってます。
 左右から木の枝が伸びてきて
 ディフェンスされてます。
 右の欄干が内側に倒れてるのって、
 枝の圧力で押し倒された訳だ…
 このままいけば、植物の力で
 押しつぶされてしまいそう。
 自然のチカラ侮り難し!
 
 で、板が抜けてるワケですが…
 もう、これは本当に無理。
 腐った角材が、ちょこんと載ってるだけ。
 足のせただけで、ポロンと逝きそう。
 いや、ぜったいいくよ。
 吊り桁と言う部分は金属だけど、
 あそこまで足が届きません。
 

 まあ、はなから渡るつもりは無いので、
 別に残念じゃありませんけどね。
 で、そんな時に下へ行ける道を発見。
 これは釣り人の通り道だ。
 だからさっきの看板があるんだ。
 ここでの釣自体が
 禁止されてる訳じゃないので、
 けっこう釣り人が来てるんだ。
 橋桁をこんな角度から撮ってみました。
 なんか、ぶら〜んと吊られてる感じ。

 
 河原まで下りて来ました。
 お〜〜っと!
 なんとも良い景色!
 前回は変な写真しか撮れなかったのに、
 こちらからは別世界。
 絶好のロケーションです。
 来た甲斐があるってもんです。
 しばし、ぼ〜〜っと佇んでいよう。
 

 最後に橋桁の裏側のアップです。
 ここだけ見るとまともな橋に見える。
 実際は渡れない橋なのですがね。
 せめて床板を金属製にしていれば
 今でも現役でいられたのに…
 でも今の状態の方が、
 廃物件として萌えるわけです。
 …ジレンマですね。


[2011年1月現在]


相変わらず渡る事は出来ませんでしたが、思いのほか、綺麗な景色を堪能出来ました。
宇連川は川底が板を敷いたように見える事から、別名、板敷川とも言われます。
前回の名号橋のレポートでは、柿平駅の連絡用の橋か?と書いたのですが、
かつて名号集落の子供達が、この橋を通り、柿平駅から列車に乗って、
鳳来や大野の中学校に通っていたそうです。
それともうひとつ、飯田線側の主塔の脇にコンクリ製の水路の様な物があり、
それが川沿いに延びていたのですが、実はこれ、水力発電所の水路の跡だったのです。
大正9年に運転が開始された、葭ヶ滝発電所の遺構が現在も残されています。
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