【岐阜県可児市-美濃田廃隧道】
岐阜県可児市にはかつて、3本の隧道が連なる道があった。
現在は開削されて全て無くなってしまいましたが、何とそこには第4の隧道が…!
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 以前、3本の隧道を探しに来た所に、
 まさか… まさかもう1ヵ所
 隧道があったなんてぇぇ・・・
 こ・これは早速見に行かねば!

 こんなトコにあったよ→■周辺図■

 再びやって来ました。
 ここは山だった場所に造った団地なので、
 周りには、まだまだ自然が残ってます。
 写真の左側は住宅地ですが、
 右側はいきなり“山”です。
 で、問題の隧道は
 その山に掘られてます。
 右に見える何かの施設の向こうに
 怪しい横道が・・・
 
 怪しい横道を見ると…
 奥にフェンスが続いていって…
 あっ! あな〜〜ん
 じゃなくて、隧道あった!
 小さい。
 素堀りだ。
 し・しかも…
 
 しかも…
 フェンス〜〜〜!
 道に積もった落ち葉の
 そのまた向こうには・・・
 
 廃隧道キタコレ!
 フェンスに隧道を塞ぐように置かれた木材。
 これは間違いなく廃物件ですね。
 しかもこのフェンス、
 お役所の仕事って言うより
 誰かが個人的に設置したっぽい。
 ホームセンターで売ってそうな物だし。

 ここから見てもわかりますが、
 天井が低いです。とっても。
 
 この辺りは平牧塁層と呼ばれる所で、
 凝灰岩やシルト岩などから出来てるそうな。
 隧道の壁を指で叩いてみると、
 ポコポコって音がします。
 写真の細かい縞模様は
 「クロスラミナ」と言うものかな?
 可児市は大昔、湖だったそうで、
 海や湖の底で火山灰とかが堆積すると
 こんな模様ができるみたい。
 
 外ばかり見ていても面白くありません。
 では、隧道内の画像をどうぞ。
 けっこう短いですね。
 50mぐらいでしょうか?
 中はゴミだらけかと思ったけど、
 きれいなもんです。
 反対側にもフェンスがあり、
 その向こうは薮になってるようです。
 ちなみにフェンスの外から撮影してます。
 何で中に入らないのかって?
 確かにフェンスは簡単に越えられるけど…
 
 今いるトコロって
 住宅地から丸見え。Σ( ̄△ ̄;)
 なんか、向かいの家から
 誰かが見てるような・・・
 気になる気になる。
 ま・まあ、これぐらいで勘弁してあげる。
 (何を勘弁するんだか…)

 では、反対側に行ってみましょうか。
 
 ぐるっと廻って来ました。
 ひと山越えると里山の風景。
 さっきとは別世界です。
 ここでは県道のバイパスが建設中ですが、
 真ん中の細い道が、
 昔からある道です。
 廃隧道はこの道の先、
 手前左側に曲がってる方にあります。
 で、視線を左に向けると・・・
 
 隧道はまだ見えません。
 もう少し先にあるのだけど、
 その前に柵があります。
 これは・・・私有地ですね。
 やっぱり。そうじゃないかと思ってた。
 地図を見ると小さな建物が描いてあったので
 私有地じゃないかと思ってたんですよ。
 見に行けないのでこれにて終了。
 ・・・でも・・・
 ヽ(`Д´)ノ≡3 くやしいデスっっ!
 
 まあ、隧道の中が見れたからいいか。
 さて、今回の廃隧道は本当に隧道だったのか?
 可児市には亜炭坑跡や地下工場跡があるけど、
 ここもその類いなんて事は無い?
 そう思って古い地形図を見たら
 昭和8年の地形図には
 隧道につながる細い道が描かれてます。
 ちゃんとした道路の隧道ですね。
 これでひと安心。

[2008年12月現在]

隧道の規模や立地条件から考えて、人間用の隧道なのでしょう。
隧道を塞ぐフェンスは、私有地の地主が個人的に設置したものかもしれませんが、
隧道の両方の坑門にフェンスがあって、両側から入れないようにしてあるあたり、
この地域の自治体が作ったとも考えられます。
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