【国道247号線旧道-内海峠】
国道247号線は現在、快適なシーサイドラインですが、その昔は山の中を通っていました。
内海トンネル探索の折に偶然見つけた、古き峠の姿を今に伝える旧道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 現道を通ると、実に快適で
 海をみながらのドライブを楽しめます。
 まさに、デートにぴったしです。
 でも、昔は小野浦と内海の間は、山側に
 迂回するように街道が通っていました。
 それって、海岸沿いは道を造れない様な
 きびしい地形だったのかしらね。

 旧道とその付近の地図はこちら→■周辺図■


 国道247号線を南下して来て、
 美浜町の小野浦の信号交差点を左折。
 すぐ右側の道に入り、
 小野浦バンガロー村に向かって
 細い道を上がって行きます。
 バンガロー村を過ぎてさらに進むと
 写真の分かれ道に出ます。
 まっすぐに行くと、旅館・望水荘に、
 左に行くと、旧道の峠に出ます。
 とりあえずここまでの説明は、
 「内海トンネル」のコピペで済まして…と
 そもそもこの峠の事を知ったのは、
 道を間違えたからです。
 

 内海トンネルを見落として、
 例の分岐を左に行ってしまいました。
 まあ、こうなる事は予想してたんですが…
 旧道を進むと、峠に近付いてる雰囲気で、
 「当たり」だ〜〜って思ったら、
 切り通しの峠が目の前に…
 えぇっ?トンネルどこよ(´Д`)?
 完全な間違いです。
 でもちょっと見てよ、この景色。
 海の近くにこんな、
 山の雰囲気満点な峠が存在するなんて。
 ここだけ時間が止まっているみたいです。

 
 切り通しは、けっこうな高さがあります。
 この地層の露頭も、かなり時間が経ってそう。
 古ぼけた表面が、時代を感じさせます。
 古いだけあって、いっぱい崩れちゃっています。
 ここの地層は、内海トンネルの所の地層とは
 逆向きに傾いています。
 もしかしたら、本来の山頂は
 内海トンネルと峠の間にあったのかも?
 数百万年もの時間があれば、山の一つぐらい
 削れて無くなっちゃいそうです。
 …何て言うのは私の勝手な想像なので、
 本気にしないでね。
 
 ちなみに上の写真とこの写 真は同じ所から
 来た方向を振り返って、撮影しています。
 この道、未舗装の様に見えますが、
 ちゃんと舗装されています。
 一面に土が積もっているのです。
 で、ここだけ見ると、 余裕の道幅の様ですが
 この先は、車が落ちそうになる、
 二度と通りたくない、超狭い道です。
 そのイヤンな道は、この先二股に分かれて
 一方は道なりでそのまま進み、
 もう一方は、坂を下って行ってしまいます。
 古い地形図を見ると坂を下る方が旧道らしいです。
 [2004年8月現在]

この時はここが、旧道とは知らずに通ったので、切り通しの写真しかありません。
しかし、峠の景色だけでも充分に素晴らしい場所です。

昭和6年5月に発行された雑誌「道路改良」には、この峠道の記事が載っています。
「内海-野間線竣工 愛知県知多郡内海町内海橋より野間村小野浦橋に至る常滑線県道幅員四間
延長千二百間完成につき 〜中略〜 之により従来愛知県道中の癌と称せられた大峻険たる
内海峠の難所を行く必要が無くなったのみならず景色良き千鳥ヶ浜を横に見て
白浜海岸内海富士を眺め、風光満点の路線で、千鳥ヶ浜には荒川神園の貸別荘も多数あり、
また白浜には千鳥館もあり本路線の開通を期し、熱田泉楽園の如き温泉設備も
近く竣成することになって居る。」とあります。
国道になる前の県道時代に路線が変更され、峠道が旧道になった事がわかります。
道ネタ「旧道」TOPへ… 内海トンネルも見てみる…