【岐阜県・県道268号線-小津トンネル旧道】
岐阜県揖斐川町(旧・揖斐郡久瀬村)の、小津川沿いの渓谷を見下ろすように走る旧道です。
この旧道は「東海自然歩道」コースでもあります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 ロードマップを見ると、
 なかなか期待出来そうな道があります。
 しかも新しい地形図には、
 その存在は抹消されてます。
 これはもう廃道間違い無し!
 一体どんな姿なのか?

 周辺図はこちら→■周辺図■

 国道303号線から県道268号線に入り、
 北上する事1kmあまり、
 小津トンネルに到着しました。
 旧道はトンネル手前で右側に分かれて
 谷沿いを通って行くのが見えます。
 う〜ん、思ったよりきれいな道ですね。
 駐車スペースもあって、
 何だかちょっと立派な感じ?
 そう言えば、小津トンネルって
 扁額があるのに、もう一枚看板が出てる。
 
 旧道はガードレールじゃなくて、
 コンクリート製の偽木になってます。
 この雰囲気は車道と言うより、
 遊歩道みたいです。
 今日は車止めがどけてあって
 通る事が出来たけど、
 普段は車やバイクは通れないかもしれません。
 何と言っても東海自然歩道ですし。
 ―っていうか、車はトンネルを走れ。ってか?
 …自分で自分の首をしめてますね( ̄▽ ̄)
 まあ、車止めがどかしてあれば
 通行OKって事で。
 
 水びたしになってます。
 こういう所が、旧道っぽいです。
 しかも落石まで。
 ここの道って、無理して通したみたいですね。
 コンクリートで覆われた法面がある所は、
 急斜面を削って、道を造った所でしょう?
 そういう所はやっぱり崖崩れに弱いようです。
 
 大体、旧道の真ん中あたりに来ました。
 おおっ。これは。
 変わった形の吊り橋です。
 「木天蓼橋(またたびきょう)」と言います。
 普通、橋の真ん中が高くなっているけど、
 これは垂れ下がってる。
 渡ってみようとしたけど、
 ちょっと恐いですね…
 下を見るとかなりな高さがあります。
 大丈夫ってわかってても、この垂れ具合…
 やっぱりコワ
 
 この木天蓼橋みたいな新しいタイプの吊り橋は、
 他にも数例あるそうです。
 欄干の部分のワイヤーで橋を支える構造で、
 親柱がアンカーになるんでしょうか?
 これじゃあ、垂れ下がった格好も
 しょうがないですねぇ。
 そう言えば、トンネルの入り口の所に
 木天蓼橋の看板が出てたっけ。
 その看板によると、トンネルからここまでは
 411mだそうです。
 では先に進みましょう。
 
 こんな所に県道標識「ヘキサ」発見!
 ちゃっかり…
 いや、しっかり残ってます。
 「神原西津汲線」です。
 夏には緑に隠されて、見えなくなっているかも?
 路肩の工事の時に取られなかったのは
 ラッキーでしたね。
 こんな物を見ると思わず
 現役の県道?なんて考えちゃうけど、
 間違い無く旧道落ちしています。
 
 所によっては広い場所もあります。
 この辺は無理なく道を造れたみたい。
 崖の角度も緩やかです。
 でも崩れてます。
 油断するとガラガラ〜と来そうです。

 それにしても気持ちの良い風景です。
 旧道にありがちな、
 うらぶれた感じはありません。
 
 まだまだ狭い道は続きますが、
 ここは「小津渓谷」と言うそうです。
 だから旧道にもかかわらず、
 整備されているのですね。
 ハイキングなんかで歩くと気持ち良さそう。
 でも、大雨が降っている時は危なそう。
 さて、もうそろそろ旧道も終わりになります。
 目の前のカーブの所には
 ロックシェードがあります。
 わかりずらいですが。
 
 「小津トンネル」の反対側の入り口に着いたら
 旧道も終了。
 こちらの車止めもどかしてあります。
 けっして、私がどけたんじゃありませんよ。
 
 こっちのポータルには扁額が無いですね。
 木製の看板はその代わりなんでしょうか。
 それにこのトンネル、信号がある。
 中はすれ違いが出来る幅があるのに
 何で信号があるんでしょう?
 旧道横には「木天蓼橋」の看板が立ってます。
 ここからなら414mだそうです。
 っていうことは、旧道の全長は
 411m+414mで825mになります。
 ゆっくり通り抜けるにはいい感じの距離です。
[2005年3月現在]

東海自然歩道のコースだけあって、なかなか綺麗な渓谷美を見せてくれます。
道幅を拡張せずにトンネルを造ったのは、「小津渓谷」の景観に配慮をしたものかもしれません。

5年後に再び探索して来ました。そこで見た景色は、信じられない状態に…
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