【岐阜県・県道268号線-小津トンネル廃道】
岐阜県揖斐川町の、小津川沿いの渓谷を見下ろすように走る旧道をレポートしましたが、
途中にあった「木天蓼橋」と言う橋を渡りに、再訪問して来ました。しかし、そこは…
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 そうだ、あの橋を渡りに行こう。
 以前通った旧道にあった変わった橋、
 「木天蓼(またたび)橋」を渡ろうと
 5年ぶりに県道268号線の旧道に来ました。
 しかし…橋を渡って、ちょろっとした
 橋レポートになるはずが・・・

 お久しぶり。の、小津トンネルです。
 以前来た時には通れた旧道ですが、
 今回はどうでしょう?
 まあ、ダメなら歩いて行けばいいか。

 ああ〜…
 バリケードが頑張ってます。
 じゃあ歩いて行きます。
 でも何?
 荒れてる?
 バリケードの向こうの路面上一面に
 落ち葉が積もってる。
 ・・・
 ま・まあ、行ってみましょう。

 どうなってんの?
 落ち葉どころか、雑草まで生えてる。
 5年しか経ってないのに
 この変わりよう…
 これはすでに廃道の景色だね。
 ・・・
 廃道か?
 これ廃道なのか??
 
 いまいち釈然としないけど、
 取り敢えず橋まで行ってみよう。
 あら?
 道が・・・半分ナイ!
 ええっ? 道路が崩落してる!!
 こいつは吃驚だ。
 思わず難しい漢字も使っちゃいます。
 

 うひゃ〜〜〜・・・
 見事に半分無くなってる。
 崩れた場所をよく見ると、
 石が積んであって、石垣みたいになってる。
 これは、崖に石を沢山積んで
 道路を造ったんだ。
 それが崩れた訳ですか?

 
 上から覗き込んでみた。
 ず〜〜っと下の方に川が見える。
 こんなに高い場所だったの?
 しかも、途中に路面の一部、
 白線が引かれたアスファルトのかけらが
 落ちてるし・・・
 それに飛び出してる紅白のモノって、
 工事現場で使ってる物ですよ。
 修復するつもりがある?
 

 路面の残りが1mぐらいしか無いですが
 危なげなく歩けました。
 で、振り返ってみた。
 うひゃっっ
 ごっそり崩れてる。
 石が積まれてない部分があるよ。
 あそこがヤバそう・・・

 
 欄干も巻き込まれてしまってる。
 そのうち全部崩れて
 通れなくなりそう。

 っていうか、これが通行止めの原因?
 
 まさか、あんなおもしろ…
 じゃなくて、大変な事になってるなんて
 想像もしませんでしたよ。
 しかし、今回の目的は橋です。
 まだまだ先にあります。
 さすがにもう荒れてはいないでしょう…
 って、まだ荒れてるし!
 旧道が落石で埋まってる!
 
 しかも、1m以上の高さがあります。
 これって土石流の跡なのかな?
 以前ここのレポートの時に
 >崖崩れに弱いようです。
 なんてコメントしたけど、
 まさにその通りの事が現実に…!
 
 ああ… もうお花が咲いちゃってるよ。

 ちょっとわかり辛いですが、
 道のカーブに沿って石が並んでます。
 これは路面上を流れる雨水が作った
 流水模様みたいです。
 いったい大雨の時は
 どんなに酷い状態になるのだろう?
 
 すっかりアスファルトが見えなくなってる。
 まだちゃんと舗装が残ってる所もあるけど、
 ほとんどこんな状態だ。
 それに、春なのでハチが
 そこらじゅうにブンブン飛んでます。
  ●〜〜〜ブーーン

 橋には、もうそろそろ着くのかな?
 無事だといいな、木天蓼橋。
 
 そんな心配をよそに・・・
 最大の土砂崩れキタコレ!
 しかも!木天蓼橋のこんな近くで!
 大丈夫なの?
 落石に直撃されてない?
 ちょっとマジやばい事態ですよ…!

 ブーーン〜〜〜●
 
 ちょうど山側に谷があって、
 そこを駆け下った土石流が、
 こんなに積もってるのですよ…!
 道が崩れて通れなくなったからなのか、
 もう完全に管理されてないですね。
 だからと言って、
 5年でこんな状態になるもんなの?
 まさに“激変”。
 ●〜〜〜ブーーン

 やっと着きました。木天蓼橋。
 今回は簡単な橋梁レポになるはずなのに、
 すっかり廃道レポになってます。
 とにかく渡ってみましょう。
 変わった形の吊り橋ですが、
 「吊床版橋(つりしょうばんきょう)」
 と言う形式だそうです。
 橋を支えるケーブルは、
 橋桁の中を通ってるみたいです。
 

 橋は奇跡的に無事でした。
 でも、なんか雑草に絡めとられてる。
 前に見た時はきれいだったのに、
 この変わりよう。
 あら? 親柱に札が付いてる。
 文字が薄くてよく読めないけど、
 「危険」って書いてある。
 そんなに危険な風には見えないけどなぁ。
 で、後から画像を加工して見たら
 「蜂の巣があり危険!立入禁止」
 って文字が… ハチかっっ!

 ブーーン〜〜〜●
 あの札、何年前の物か知らないけど、
 蜂の巣なんて無かったね。
 そんな事より、これどうよ?
 橋桁の上に土が流れ込んで、
 雑草が生えてる。
 廃橋梁といった風情だ。
 雰囲気出まくりと言ったところですね。
 では、渡りましょう。
 さすがに新しいだけあって揺れません。
 下を見ると素晴しい渓流があります。
 これを見せる為の橋なのかな?
 
 橋を渡った対岸にも
 道らしきスペースがありました。
 遊歩道でしょうか?
 しかし、薮に埋もれてる。
 どこに通じてるのだろう?
 地図を見ても、それらしい道が
 描いてないので謎ですね。
 それとも公園的なものなのかな?
 

 さて、今回の目的地、
 「木天蓼橋」はお終い。
 でも、旧道はまだ続いてます。
 橋は旧道の中間あたりにあるので、
 あと400mぐらいです。
 この先もどんな状態なのか気になる
よね?
 なので探索も続行です。
 駆け足で見て行きましょう。
 とは言え、さっき程酷い場所はなかった。
 この写真の落石はどけてある?

 
 旧道もあと100mぐらいになった?
 このロックシェードも
 前回のレポートに出てましたね。
 落石と落ち葉で酷い有様です。
 でも、落石が道を覆う程じゃないのは、
 ロックシェードがちゃんと
 仕事をしてるってこと?

 もうそろそろ現道だけど、
 油断なりません。
 この手前の路肩にも
 土砂が積もってました。
 
 ふ〜〜 ようやく現道に到着。
 小津トンネルの反対側の坑口です。
 どうです、この何事も無さは。
 この先があんなに酷い状態なのが
 ウソのように平穏な景色です。
 普通、道路が崩れてたら、
 でかでかと「通行止め」って
 ありそうなものなのに、
 どうなってんの?
 
 再び旧道を通って戻りました。
 そう言えば、バリケードの下に
 白い紙が落ちてたなぁ…
 もしやと思って
 その紙をひっくり返してみたら…
 ここにも薄〜い字が書いてあった。
 「路側決壊 立入禁止」
 …見えないよ…退色してるよ…

[2010年5月現在]

2005年3月に来た時には車も通れた旧道でしたが、現在は廃道状態になってました。
県道268号線の旧道は東海自然歩道の一部でもあり、あちこちのブログで紹介されています。
それらを見ると、2008年の夏頃までは普通に通れたみたいで、
路肩の崩落は、それ以降に起こった事と推測出来ます。
だとしたら、2年ぐらいであんなに酷い状態になったって事でしょうか?
道ネタ「廃道」TOPへ…