【岐阜県・県道63号線-火打坂旧道】後編
岐阜県上之保村と郡上市の境に、火打坂を通る旧道があります。
現道は火打坂トンネルで、あっという間に通り過ぎてしまいますが、旧道は複雑な道筋で峠を越えます。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 県道の旧道に入ってみたところ、
 旧々道の廃道を見付けてしまいました。
 ラッキー( ̄▽ ̄) ♪
 さっそくアタック開始です。
 まあ、アタックって程大変な所じゃないけど、
 勢いってことで…
 それでは、後編は2番目の廃道からどうぞ。

【廃道-2】

 二番目の廃道の奥まで来ました。
 ここは一番目の物より距離は長いようです。
 長いと言っても数十メートルぐらいだけど。
 でも、この荒れ具合で1kmもあったら
 いやになってしまうけどね。
 路面の一部が露出している所がありました。
 路肩のペイントが見えてます。
 改めて、道だったんだな〜って思います。
 で、上に見えている木は何?

 
 何?って聞くまでもなく、
 廃道に付き物の倒木ですね。
 いい感じに散乱してます。
 アスファルトの路面が落ち葉の下から
 顔を覗かせてます。
 
 カーブになっている部分は、
 切り通しになってます。
 人工的な地形なので、
 この廃道が完全に森の一部になっても、
 道としての痕跡は残るのでしょう。
 それにしてもまあ荒れてること。
 
 カーブの所には、
 カーブミラーがまだ残ってます。
 鏡自体はきれいな様で、
 今でもはっきり写ってます。
 でも、このカーブミラーが
 本来の役目を果たしたのって
 一体何年ぶりなんでしょう?
 たまに猿とかが見てそうですが…
 

 あちこちに木がころがってるけど、
 倒木と言うより、切り株みたいですね。
 アスファルトのおかげなのか、
 廃道年数のわりには雑草が少ないです。
 しかし何十年と自然更新をくり返して行けば
 ここもいずれは木々に
 覆い尽くされてしまうのでしょう。
 そしてさらに何十年後には
 旧道も再び森に還って行くのでしょう。

 
 廃道の2もそろそろ終わりです。
 写真がいっぱいあって距離が長そうだけど
 実際は短いものです。
 今回のレポートは旧道がメインなので、
 廃道はデザートと言った所でしょうか?
 目の前には細い木がぽっきり折れてます。
 プチ倒木。みたいな。
 あ。じゃあ短い廃道は「プチ廃道」?
 プチ隧道やプチ廃線なんかもありかも。
 …ありませんね。
 
 さて、旧道に戻って来ました。
 こちらも通常より高いガードレールで
 塞がれてます。
 
 ここからは旧道のレポートに戻りますが、
 本当にこれ旧道なの?
 なんか、さっきとあまり変わらないけど。
 丸太も転がってるし。
 旧道上も自然更新が始まってる様です。

 自然更新って何かって?
 木や草が自力で繁殖して
 森林を作って行く事です。
 
 峠に到着しました。
 切り通しのよくある風景です。
 見通しもきかないし、
 いまいち峠越えの実感は湧きません。
 「上之保村」の町名標識がありますが、
 写って無い所にある標識には
 「八幡町」と書いてあります。
 現在は八幡町ほか、明宝村や和良村などが
 合併して「郡上市」となってます。
 
 少し行くと再び落ち葉が散乱し始めました。
 そしてさらにヘアピンカーブが出現。
 ふもとに向かって徐々に高度を下げます。
 こんな所じゃ急ブレーキは禁物。
 ゆっくりと通り過ぎます。
 
 ヘアピンカーブを曲がったら
 ちょっといい景色です。
 木もれ日がいい感じですね。
 山側には石垣もあって、
 旧道の雰囲気満点です。
 ここは道幅が広くなっていて、
 カーブ手前で対向車をやり過ごしていた様です。
 そして例のあれが…
 ヘキサが立ってます。旧道に県道標識!!
 今だに生き残ってるなんて。
 
 旧道に残る県道標識ですよ♪
 (*´▽`*)
 実は私、初めて見ました、こういうの。
 ( ▽`*)いいわねぇ
 (*´▽)記念に残してあるの?
 けっこう新しい物のようなので、
 捨てるのにしのびなかったのでしょうか?
 素敵すぎます。

 標識を堪能した所で先に進みます。
 
 現道が見渡せる場所まで来ました。
 奥を走っているのが現道の県道63号線。
 その手前のぐるりと曲がっているのが、
 これから通る旧道です。
 旧道はこの先で180度ターンします。

 それにしても、のんびりとした
 田舎の風景です。
 
 旧道は山の中から
 明るい陽の下に出て来ました。
 目の前には急なヘアピンカーブで
 ぐるっと曲がります。
 旧道は間もなく現道に出ますが、
 道はまだ荒れています。
 よっぽど通行が無いのでしょうか?
 
 
 カーブを曲がって今来た方向に向きます。
 火打坂トンネルの坑門が見えてます。
 旧道はその上を乗り越える様に通過します。
 このまま進んで行くと、
 上にある現道を見渡した写真を撮った所の
 ちょうど下あたりを通ります。
 
 こんな所にバス停?
 いえ、バスの回転場のようです。
 ちょっとしたスペースがあって
 そこでバスがUターンする様です。
 それに「大型車通行不能」の看板もあります。
 よく見ると県道名が、
 先程あった県道標識の物と違います。
 郡上八幡と美濃加茂を結ぶ県道の様ですが、
 詳細は不明です。
 現在は名前が変わっているのかも?
 3枚上の写真の車のいる辺りから、
 トンネル方向を写したものです。
 
 現道に合流して、
 再び火打坂トンネルに来ました。
 トンネルの上を通る旧道の様子がわかります。
 トンネル建設にかかわる部分は
 きれいに造り直されています。
 旧道下の斜面に、
 いっぱい木材が張り付けてあるけど、
 こういうのって間伐材を使ってあるみたいです。
 最近造られたトンネルは、
 つまらないデザインが多いけど、
 ここは楽し気な雰囲気で好みです。
[2004年11月現在]

旧道になって3〜4年ぐらい経っているとは思えない程の荒れ具合でした。
「火打坂」とはどう言う意味や歴史があるのか?
愛知県の豊橋にも火打坂の地名がありますが、火打石が採れるところから付いた地名です。
ここの「火打坂」も火打石由来なんでしょうか。
前編へ戻る… 道ネタ「旧道」TOPへ…