【岐阜県・県道358号線-小和澤橋】
岐阜県八百津町の蘇水峡に、昭和31年完成の丸山ダムがあります。
そのダムの西側の谷に架かる吊り橋、小和澤橋を見て来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 丸山ダム建設中から
 ここに架かっていた吊り橋です。
 やはりこれも、
 ダム工事用の橋なのでしょうか?

 その橋はここ→【周辺図

 国道418号線から横道に入って、
 あれやこれやで丸山ダムまで来ました。
 言葉じゃ説明しきれないので、
 周辺図を見てね。
 で、これが県道358号線に架かる吊り橋、
 「小和澤橋」です。
 車通れるのこれ〜?って感じだけど心配無用
 ちゃんと通れますよ。
 しかも昭和27年完成なので、
 戦後生まれの新しい橋です。
 ・・・そうは見えないぐらい汚れてるけど。
 隣に並んでるのは工事用の橋「のぞみ橋」です。
 
 戦後生まれの新しい橋って言っても、
 よく考えたら55年前だ。
 半世紀以上も経ってたら、
 新しくもないか。
 まあ、取り敢えず橋のいろんな所を
 見てみましょうか。
 主塔を見上げてみた。
 デザインはあっさりしてます。
 これはこれで可愛い♪
 
 主塔には銘板と竣功年が書かれた板が
 くっついてます。
 左下の標識には「6.0t」と。
 こんな華奢な塔なのに、
 6トンまで通れるなんて、
 やっぱりこれも
 工事で使ってた橋でしょうか?
 
 さらに主塔には、
 昭和27年8月竣功の銘板と、
 1979年10月の補修工事の銘板が、
 上下に並んで貼られてました。
 補修って、どこが?
 
 これかな?
 緑色の部分が新しそうです。
 これは補鋼トラスですね。
 さすが“6トン”を支えるだけある。
 でも、床板が木製だ。
 だからなのか、鉄板で補強されてます。
 補修工事ってこっちの事かな?
 いやまあ、よくわからないけど…
 それと、こんな場所だけど、
 思いのほか車が通ります。
 
 橋の真ん中をちょっと過ぎた所から、
 丸山ダムの方を撮影。
 本当にダムのすぐそばです。
 この丸山ダムはただ今新ダム建設中です。
 小和澤橋と丸山ダムの間に
 新丸山ダムが出来ます。
 え? どこが工事中なのかって?
 まだ、工事準備中ってトコでしょうか。
 しかし、ダム本体工事に先立って、
 国道418号線の付け替えが進んでます。
 あの普通でない不通酷道は、
 北側の山の中を通るルートに変更になります。
 
 さて、もうそろそろ反対側に着きます。
 吊り橋ながら、危なげなく歩けます。
 全然揺れません。
 とは言え、人が歩いただけで揺れてちゃ、
 車なんて通れません。
 ああそうそう、その車には気を付けて下さい。
 橋桁は狭いので逃げ場がなさそうです。
 
 橋を渡りきり、南側に来ました。
 こちらの道はけっこう無理な道筋です。
 橋から先は道が右にグイッと曲がり、
 さらに急坂を上りつつ
 左にカーブしてます。
 橋から先がよく見えないので
 注意が必要です。
 
 そう言えば丸山ダムが面白い事になってた。
 ダムの前にたまってる水の色が
 どういう訳か違う。
 きれいに2色に分かれてます。
 コーヒーと抹茶。
 ちょっとおいしそう。
 
 最後にダムの北側の山にある
 展望台にも行ってみました。
 ダムも橋もよ〜く見えた。
 あたりまえか…
 でもこんな小さな写真じゃよくわからないね。
 クリックすると別窓で大きな画像が見れます。
 小和澤橋とのぞみ橋が並んでるのと、
 骨材プラント跡がわかります。
 ここから見ると何でも無い所に橋があるけど、
 実際は深い谷の上にちょこんと架かっていて、
 下から見上げると、ちょっと恐い・・・
[2007年4月現在]

昭和時代に造られた吊り橋らしく、簡素なデザインの橋です。
丸山ダムは昭和18年10月に、日本発送電(株)により着工されています。
途中、大平洋戦争により中断されていた為、完成するのが昭和31年まで掛かってしまいました。
小和澤橋がダム工事用の橋ならば、これも戦時中から工事が始まっていたかもしれません。

現在この橋は、車の通行は出来ません。工事用に使うのぞみ橋が一般に開放されたので、
車はそちらを通る事になります。歩行者が通るのは問題ありません。
この小和澤橋は、新丸山ダムが出来ても残されると思っていましたが、
ダム完成後は、のぞみ橋共々撤去され、下流側に新しい橋が造られるみたいです。
しかし、2010年7月現在、新丸山ダム建設は一時中断されています。
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