【国道418号線廃道-笠置ダム〜町道分岐区間】第1回
岐阜県で一番有名な酷道。国道418号線の丸山ダムと笠置(かさぎ)ダムの間の不通区間です。
すでに廃道と化していますが、今だに国道指定されている、とんでもない道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 ついに行って来ました
 国道418号線の不通区間。
 最凶酷道の名に恥じないものすごい廃道でした。
 とにかく、説明するより
 見た方が早いってものです。
 初「山チャリ」の記念すべき探索をどうぞ♪

 地図はこちら→■周辺図■

 今回の道は片道で約5kmもあるので、
 歩きではなく、マウンテンバイクを使っての
 廃道探索になります。
 国道418号線を北上して来て、
 武並橋を渡り、酷道区間の手前のスペースに
 車を停めました。
 ここから先はすれ違い困難な
 狭い一車線の道が続きます。
 マウンテンバイクを組み立てて、
 いざ出発です。
 天気も良く、暑くも寒くもない
 絶好の「山チャリ」日和になりました。
 
 ちなみに「山チャリ」とは
 自転車で山道を走る事です。

 笠置ダムを過ぎて間もなく通行止となります。
 ここまでの道のりは省略させてもらいます。
 でも見たいですか?
 それではこちらの酷道レポートをどうぞ

 さて、本レポートはここからの開始となります。
 相変わらず、通行止になってます。
 もう何年も、何十年も。
 
 いきなり道は荒れてます。
 しかしこんなのはまだ序の口。
 これから先、
 徐々にひどい状態になっていきます。
 隣を流れる木曽川との高度差も
 まだそんなにありませんが、
 丸山ダムに近付くにつれて
 どんどん高くなっていくはずです。
 
 こんな所にトラックが…
 これって不法投棄?
 しかもこちらを向いているって事は
 このトラックは丸山ダムの方から
 来たって事ですか?
 いくらなんでもそれは無いでしょう。
 わざわざUターンしたのはどういう訳なのか、
 一体誰が捨てたのかはわかりませんが、
 ほったらかしってのは感心しませんね。
 笠置ダムを運営している関西電力は
 ここまでは管理してないのですか?

 ■今は撤去されたそうです。

 笠置ダムより500mぐらい行くと、
 大きな看板が立ってます。
 あらためて「通行止め」してますが、
 「幅員狭小路肩軟弱」なんて
 変な?造語が書いてあります。
 こんな通行不能な道がここから
 5500mも続いているそうです。
 ああ、ゴールは遠い…

 それに、道の先を見ると、
 あれは…
 
 埋まってます。
 ガードレールで止まってるけど、
 これじゃ車は通れませんね。
 この辺りは火成岩で出来ていて、
 風化した岩が、こんな風に崩れて来るのです。
 上の方を見ると、
 斜面には落石がごろごろと転がってます。
 ちょっと恐いですね。
 最初に出会ったここの崩落が、
 実はこの廃道で一番規模が大きい物なんです。
 1.5〜2mぐらいの高さでしょうか?
 後はこれより小規模になります。

 さすがにマウンテンバイクじゃ
 あの落石は越せないので、
 歩いて行きます。
 でもよく見ると、
 太いタイヤの跡がいくつかありました。
 これはオフロードバイクのタイヤの跡です。
 どうやら私より先に
 バイクで通った人がいたみたい。
 なんというチャレンジャーでしょう。

 先程の崩落のすぐ先にも
 また落石があります。
 こんどはマウンテンバイクに乗ったままでも
 通過できそう。
 
 まだガードレールがあって安心です。
 2日前に降った雨のために、
 水たまりがあります。
 まあ、たいした事はないですね。
 …今のところは。

 この辺りはのんびりと景色を眺める
 余裕があります。
 …今のところは。
 
 たまに看板が出て来ます。
 ダム沿いによくある、
 放水時の注意を書いた看板です。
 ここがダムの近くだというのを
 思い出させてくれます。

 そう言えば、ダムのサイレンの音って
 まだ聞いた事ないです。
 
 さて今度は、山側の崖に注目してみましょう。
 垂直どころかオーバーハングしてます。
 今にも崩れて来そう。
 しかも赤い印が付いてるのって、
 危険な岩って事でしょう?
 ここに来る迄にも、いくつかありました。
 多分この先にもあるでしょう。
 ここらの地質は「濃飛流紋岩」という
 火成岩で出来てます。
 面白い事に、この廃道の中間辺りで
 地質が別の岩石に変わっているのです。
 今は白っぽい岩が、
 途中から黒っぽい岩になります。

 木曽川に落ち込む崖には、
 徐々に木が増え始め、
 視界がきかない場所もあります。
 時には大きめの落石も転がっていて、
 危険度が少しづつアップして逝きます。
 じゃなくて、行きます。
 逝きます←こっちの方が合っているかも?
 
 またありました、
 「危い!!」看板。
 ダムから14km 。だって。
 むろんこれは丸山ダムからの距離です。
 さすがにそこまでは行きませんが。

 で、木曽川の方を見ると、
 そこには四角い影が…
 
 これは何?
 途中に謎の構造物があります。
 コンクリート製の直方体に
 金属製のパイプの様な物が付いていて、
 何かの施設みたいです。
 下に降りるための階段まであります。
 どうやら川の所まで
 降りる事が出来るみたいです。
 行ってみる?
 いやいや、危なそうなのでパス。

 影になっていて見にくいですが、
 標識によると、幅が2mしかない区間が
 あるそうです。
 この先の橋のことかしら?
 あ。よく見ると補助標識に「区間内」ってある。
 それってこの廃道自体の幅が
 2mしかないってこと?
 とんでもないですね。
 でも、まだまだ序の口。
 この先はさらに酷い事になってます。
[2005年4月現在]

さすがに全国に有名を馳せる酷道です。まだほんの5分の1ぐらいしか進んでいませんが、
いきなり落石のお出迎えです。この先はさらにさらに酷い事になっています。
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