【国道153号線-横旗旧道-2】
長野県根羽村の横旗にある、懐かしい風景の中を通る旧道には、まだ続きがありました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 広い国道に戻って来て、
 もう旧道も終わりかと思ったら、
 目の前にもそれらしい道が…
 ちょっと見て来てみましょう。

 まあ、ぶっちゃけ
 ここが旧道って確証はナイんだけど・・・

 国道に車がいなくなったのを見計らって、
 さっさと渡って来ました。
 現道とは逆に下って行く道がそれっぽい。
 先の方で左に曲がってるけど、
 その向うに道が無い? ように見えます。
 いやいやまさか、
 道が途中までしか無いなんてありえないでしょ。
 ま、取り敢えず行ってみましょう。

 ああ。道が無いわけじゃなくて、
 途中で坂がもう1段傾斜してるために
 道が無いように見えてたんだ。
 
 ちょっと急な坂をストンと下りて来ると
 こんな可愛い橋があります。
 親柱も欄干も無く、
 ガードレールだけあるシンプルな橋です。
 あ。でもよく見ると、
 ガードレールのはしっこに
 銘板が付いてる。
 「市之瀬橋」だそうです。
 橋を渡った先で道は丁字路になってます。
 旧道は右に曲がる方ですが、
 左側を行くと、今さっき通ってきた
 旧道に戻ってしまいます。
 これは旧々道のようです。
 
 これまた、懐かしい景色です。
 川沿いに立ち並ぶ民家。
 川をまたぐ小さな橋。
 実に絵になります。
 しかもガードレールが無いときてる。
 実に酷な道です。
 
 旧道は田畑の間を進みます。
 快適国道もかつてはこんな
 田園風景の中を通ってたのですね。
 左側に見える
 白い建物は何かの施設です。
 和風なデザインで、
 壁は「なまこ壁」風になってます。
 
 また橋がありました。
 今度は細い欄干です。
 名前はわかりません。
 手前は坂になっていて、
 橋に向って一気に上がります。
 
 橋は別に珍しくも無い普通 の橋ですが、
 道路脇の草むらに何か
 お墓のような物が2つ立ってます。
 1つはお墓みたいですが、
 もう1つ、写真の物は違うような…
 大きい石の上に、札が4枚乗ってますが、
 よく見ると「旧正月」「歳徳□□神」とあります。
 「歳徳神」とは福徳を司る神様で、
 その神様の居る方角に向って事を行えば
 すべて吉となるそうです。
 その神様の居る方角を「恵方」と言います。
 あの「恵方巻」の「恵方」ですね。
 「歳徳神」は「田の神」でもあるそうなので、
 こんな所に置かれているのでしょう。
 
 ちょっと難しい話になったけど、
 こんな景色を見ると、
 民間信仰が今も息づいているのがわかります。
 正面の草地に立ってるのはお墓かな?
 随分古い物のようです。

 旧道は緩い上り坂で、
 現道に向います。
 
 現道と言っても、すぐ横にあるんだけどね。
 民家の軒先きと現道の法面に
 挟まれるように旧道が通ってます。
 いくらなんでもこれは狭い。
 前をみればさらに狭くなってますよ!
 
 この辺りは作り直されたっぽい。
 これ、本当に車通れるの?

 わだちが付いてるけど…
 道幅いっぱいだ!
 ありえないってコレ。
 軽トラの通った跡だろうか?
 
 現道と合流する場所から
 振り返ってみました。
 なんという道幅の違い。
 さっき確証がナイなんて書いたけど、
 電線が通ってるので
 やっぱり旧道なんでしょ。

 それにしても、
 ここが現役だった頃に通ってみたかったね。

[2007年5月現在]

短い旧道ですが、農村の暮らしに触れる、いい旧道でした。
次は、最初の「信玄塚」に戻って、反対側の旧道を見てみましょう。
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