【国道419号線廃道】後編
愛知県と岐阜県の県境の愛知側を通る小原トンネルの横に、なにげなく存在する旧道。
しかしその旧道は人の手を離れ、もはや山に帰りつつあります。
廃道と化した道を、封印するかのごとく設置されたゲートの向こうはどんな光景があるのか?
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 ロードマップを見てみると
 現国道419号線の横に
 まるで今でも通れるかのように描かれている
 旧道があります。
 でもその実体は、廃道のかぎりを尽くした
 通行不能の道でした。


 さて、トンネルを抜けて北側に来ました。
 現道から分岐している所を廃道側から見ています。
 青い看板の向こうが現在の国道です。
 国道から分かれてすぐ右側に
 廃道への入り口があります。
 見落としてしまうと、
 細い道を延々と下るはめになります。
 

 北側のゲートです。
 こちらも厳重に封鎖済みです。
 でも両側は隙だらけですけどね。
 冗談はさておき、この廃道
 なんか人が通った跡があるんですけど。
 廃道マニアでしょうか?

 
 土砂とともに木の根っこまで崩れています。
 ここがすでに人の世界ではない事が実感できます。
 人の造ったものに
 自然の木々が食らい付いている。
 そんな光景です。

 左側はけっこうな崖になっているけど
 鬱蒼とした木立でよくわかりません。
 
 アスファルトに苔の緑が映えます。
 廃道は色褪せていくのに、
 自然はますます色鮮やかになっていきます。

 ちょっと文学的表現を
 気どってみました。
 きれいだけど、うかつに踏むと
 ずるっといきそう。
 

 道の上から木が生えてます。
 土の上に新たに道があるように見えます。
 やっぱり誰か通ってる?

 

 ガードレールがなければ
 ここが道だとは、わかりませんね。
 石がごろごろと落ちています。
 もうどうにでもしてって感じ。

 
 色のコントラストが不思議な空間です。
 写真ではその空気感が表現しきれてないです。
 残念。

 そう言えばここは六古窯の一つ瀬戸と
 美濃が近いので、ひょっとしたら
 陶芸家の人が土を掘りに来ているのかも。
 それとも山菜取り?
 
 道路である事が否定されています。
 完全に植物に侵食されて、
 徒歩で通る事さえ許してくれません。

 先に引き返したポイントはもうすぐです。
 
 到着しました。
 こちらから見ると、
 山の斜面の木が根こそぎ倒れているのが
 よくわかります。
 いずれ廃道のすべては、
 こんな風になってしまうのでしょう。

 ここはなかなかの上ネタでした。
 距離的にはたいした事ありませんが、
 むしろ短い間に
 廃道の要素がつめこまれている感じです。

[2004年5月現在]

地図上では通行可能みたいでも、実際は通れないという見本のような道でした。
いい意味で裏切られた?
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