【国道153号線-治部坂峠廃道】前編
長野県の南部、愛知県に近い平谷村と浪合村の間に治部坂峠(じぶさかとうげ)はあります。
現在は切り通しで一気に通過してしまいますが、かつては峠越えの細い国道でした。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 国道153号線は名古屋市と塩尻市を結ぶ
 比較的長い国道ですが、
 ここ治部坂峠付近は快適路線です。
 それだけに、道筋が変わったために出来た
 廃道の存在が予想されます。
 ここは地形図にも載っている見つけやすい所です。
 地図はこちら、別窓で開くよ→■周辺図■


 治部坂峠の東側からのアプローチです。
 現道から何気なく旧道が分かれています。
 別に看板や注意書きとかなく、
 このまま峠を越えて行けそうです。
 それにしても、このスノーシェードはすごいです。
 「治部坂スノーシェルター」という名前です。
 細長い窓がいっぱいあって、
 中を通ると、その窓がつくり出す不思議な光景は
 神秘的ですらあります。
 この近くまで来たらぜひ寄ってみるべし。
 そんな事より廃道の説明をしなくちゃ…
 
 細いながらも、旧道らしい道が続きます。
 峠の最高点をめざして
 道は登って行きます。
 
 現道とは、けっこう高低差があります。
 この写真で見るより
 かなり崖っぷち感があります。
 恐めです。
 しかし、スノーシェルターなんて
 大袈裟な物が必要な程の豪雪地帯なんでしょうか?
 そんな訳ないって?
 でもこの近くにスキー場があるので
 やはり雪が沢山ふる所なのでしょう。
 さて、この先には直角コーナーがあります。
 角が立っています。人生丸く行きたいものです。
 このコーナーを抜けると…
 

 いきなりこれかよ〜
 って言いたくなる通行止めのガード。
 でもこれ、抜いてはずす事ができます。
 なのでゲートと言う事に。
 もし知らずにここまで車で来てしまったら
 大変ですね。
 あの細い道を延々バックで戻るなんて…
 このゲートはむしろ、
 現道との分岐点にあった方がいいのでは。
 誰か田中知事に言ってやって下さい。

 

 でもってお約束のような倒木が、ばったり。
 まったくもって期待させてくれます。
 この先はどんな荒れっぷりでしょう

 
 上の場所を反対側より。
 ちょっと国道から離れただけなのに
 もう森の中です。
 写真の真ん中あたり、
 何故だか土がどけられています。
 
 山の地形にそって左に、道はカーブして行きます。
 うぐいすが、いい声で鳴いています。
 ほ〜ほけきょ♪
 山の雰囲気満点です。
 
 カーブの途中にも土が剥ぎ取られています。
 道の上に積もった腐葉土と草とをまとめて、
 まるでじゅうたんの様に
 くるくる〜って剥がされています。
 いったい何がしたいのでしょう?
 道を修復している?
 でも再び落ち葉が、
 新たな地面を作りつつあります。

 後編につづく。

旧道と見せ掛けて、実は廃道だった道。今の所は気持ちいい程の荒れっぷりですが
この先は、はたしてどんな廃道の姿をしているのでしょう?
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