【長野県・松本市-梓川の巡視路吊り橋】
長野県の梓川周辺には、沢山の廃物件がありますが、今回は現役の吊橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 長野県は松本市を通る国道158号線沿い
 梓川渓谷に面白い橋が架かってます。
 以前来た時は全然気が付かなかった。
 それくらいに分かりにくい橋です。
 どこか奥の方に隠れてるのかって?
 いえ、国道のすぐ横にあるけど、
 とても細くて・・・

 そんな橋をどこで知ったかって?
 グーグルマップにありました。
 地図上で投稿された写真が見れて
 誰かがこの橋の写真を投稿してた。
 ただし、場所が間違ってるけど…
 で、件の橋は駐車スペースの横
 川が合流する場所に架かってます。
 橋桁が細すぎて水管橋みたいです。
 人が渡れる橋だって知らなきゃ
 スルーしちゃうね。
 
 梓川に流れ込む渓流が、素敵な雰囲気だ。
 山と山の間が狭い谷で
 そこから流れ出てます。
 倉洞沢だそうです。
 吊り橋はと言えば、路肩の下。
 小さな主塔が見えます。
 あれ? 橋に行く道がナイ?
 

 まあ、取り敢えず撮影しましょうと
 近づいてみたら、
 下に降りるための梯子があった。
 梯子と言うより、金属製の足場?
 コ←こんな形の物が交互に並んでました。
 それにしても…細い…
 橋桁が板一枚なんて、ちょっと怖そうだ。
 でも、世の中もっと細い橋があるので
 これでもマシな方ですよ。

 

 主塔は鉄骨を組み合わせた物です。
 なんか、主塔自体も繋がれてる?
 こんなに細い橋桁なのに
 こんな補強が必要なのでしょうか?
 それに… 立入り禁止ですね。
 渡る人の安全を保証出来ないのが
 禁止の理由だと思われます。
 あ。よく見りゃ東京電力だ。
 福島でナビクマちゃんを
 酷い目にあわせた“あの”東電ですよ。

 
 本当に板一枚ですね。
 グーグルマップの写真を見ると、
 ここの板が抜けてましたが、
 いつの間にか修復されてます。
 板の無い所をどうやって渡ろうかと
 いろいろ考えてたけど、
 拍子抜けですね。
 (横のケーブルを渡る… とかね…)
 

 なんか、橋桁を吊ってる
 ハンガーケーブルにはさまれそうだね。
 しかし、歩く所がただの板って
 大丈夫なの?
 乗ると折れそう。
 いや、折れそうに見えたけど、
 案外丈夫な板で、問題無く歩けた。
 でも、揺れます。
 足下が左右にスイングしてるみたいな?

 
 上下よりむしろ左右に揺れる。
 そんな中でUターンして
 振り返ってみました。
 主塔が国道の路面より低い位置にあるのが
 よく分かります。
 揺れてるので画面が傾いてます。
 

 下は・・・丸見えなんてもんじゃない。
 まさしく「空中散歩」。
 手すりがわりのケーブルのおかげで
 落ちる事は無いと思うけど、
 足を踏み外さないように
 慎重に歩きます。

 
 もうあと少しですね。
 こっちも道があるように見えない。
 と思ったら左はじに細い道があった。
 まあ、電力会社の巡視路ですし、
 まともな道じゃないのは想定内ですよ。
 それに巡視路なんて用は無いしね。
 吊り橋だけ渡れればそれでOK。
 では、さっさと渡りましょう。
 
 対岸に到着しました。
 橋を渡った先は、すぐに岸壁です。
 さて、さっそく下に降りて…
 って、あれ? 降りれない?
 主塔の乗ってる土台には、
 階段とかスロープとかの
 下に降りるための設備がナイですよ。
 飛び降りろってか?
 まさか・・・
 
 そのまさかだった。
 と言っても、
 隣にある石を足場にしただけですが。
 なんとか対岸に降り立ちました。
 斜面に道無き道が付いてるだけだった。
 (表現が変?)
 
 それでアンカレージはと言うと…
 岩盤に付いてます。
 …いや、違う?
 まさかこれって、木に引っ掛けてる?
 そうだよ、メインケーブルを鉄板に繋いで
 立木との間に石を挟んで
 この鉄板を固定してるんだ。
 木のアンカレージとは恐れ入る。
 (確認してないので違うかもしれないけど)
 
 裏から見ると、
 板を並べただけってのが
 よ〜〜っく分かります。
 以前見た登山道の吊り橋だって
 板の下に角材が敷いてあったのに、
 ここは何も無い。
 だからなのか、
 全体がたわんでます。
 

 もうちょっと横から見えないかと
 写した1枚だけど、
 なんか… 主塔が傾いてない?
 前に倒れてるように見えるけど…
 だから主塔自体にも
 支えが必要なんだろうか?
 主塔に繋がってたケーブルは
 そういう事なの?

[2012年5月現在]


東京電力の巡視路用の吊り橋です。
床板は木の板が1列に並んだだけの、必要最低限の簡素な作りです。
ゆえに耐久性はあまり高くなく、床板が破損しやすいのでしょう。
立入り禁止の橋でもあるので、渡るつもりなら、心して渡りましょう。

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