【岐阜県・県道287号線-兎走山旧道】
岐阜県岐阜市を流れる長良川沿いに残る、遊歩道になった旧道です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 県道287号線の
 兎走山トンネルの
 北側に残る旧道。
 「兎走」と書いて
 「うそ」と読むそうです。
 ウソのような本当の話。

 今回の旧道は
 金華山の東に4kmくらいの
 所にあります。
 現道から旧道に入って来ました。
 地図を見ると
 旧道も県道指定されてますが
 目の前の土手の所で
 道が途切れてます。
 

 土手を越えて
 川沿いの遊歩道に合流すると
 橋が2本並んで架かってます。
 手前の柵の所が旧道の橋で、
 奥が県道287号線の橋です。
 県道橋を右に行くと、
 兎走山トンネルがあります。

 
 ただの通路に見えますが、
 路面のコンクリの所から
 向うが橋になります。
 なんとか1車線の幅があるので
 かつては車道だったのかな?
 1947年の地形図には
 車道として描いてあります。
 

 すっかり遊歩道として
 整備がしてありますね。
 ここから見ると
 崖に横に道が造られてるのが
 よく分かる。

 
 垂直じゃなくて
 えぐるように削られてます。
 片洞門っぽくなっていて、
 見どころになってる。
 落石を防ぐ為に
 ネットが張ってあります。
 

 少し行くと
 お地蔵様がいました。
 周りをトタンで囲われてますが
 すっかり朽ちてます。
 結構古そうな石仏です。

 
 川沿いには
 柵が続いてますが、
 元々ガードレールなどは
 無かったのでしょうか?
 おや?
 ここにも・・・
 

 お地蔵様がいらっしゃった。
 さっきの物より新しそうです。
 文字が彫ってあり
 奉納されたもののようです。
 難所らしい道なので、
 事故の犠牲者の供養の為かも。

 
 ここから見る長良川はとても綺麗です。
 ずっと奥の方の左の山の下、
 川のすぐ上の所に
 白っぽい部分がありますが、
 ここが「古津廃道」のある所です。
 
 さて、旧道ですが、
 隧道の一つも無く、
 同じ様な景色が続いてます。
 ここらはネットじゃなくて
 モルタル吹き付けです。
 
 前を見ると、
 大きなコンクリ橋、
 千鳥橋が見えて来ました。
 岩盤剥き出しの所もありますが、
 兎走山はチャートという
 硬い岩で出来てます。
 1億7000万年前の岩だそうです。
 
 またまたお地蔵様です。
 赤い前掛けが苔むして
 緑の布団のようになってます。
 白い湯飲みが置いてあるけど、
 よく見たら志野焼だった。
 しかも安物じゃない。
 5000円以上はしそうな
 結構良いものですよ。
 
 少し歩くと
 旧道にのしかかるような
 大きな橋があります。
 これが千鳥橋です。
 こんな道にも
 車が通っていたそうですよ。
 その証拠が次の画像に…
 
 橋の向うに、
 面白い標識があった。
 車が通らなきゃ必要ない標識です。
 高さ1.8mまで
 横も1.8mまで。
 3ナンバー車では
 ギリギリすぎて通れないですね。
 
 標識より先は、
 上り坂になり
 県道に繋がります。
 

 振り返ってみると
 こんな感じ。
 右側の山が兎走山で、
 兎走山トンネルは
 ずっと右の方にあります。

[2018年1月現在]


現在は県道287号線の旧道のような道になっていますが、元々県道があったわけでは無く、
1987年に開通した、長良川リバーサイドウェイが無料化された道です。
なので厳密に言えば、県道の旧道とは言えないわけです。
旧道の横を流れる長良川はとても綺麗です。
川は旧道の所で向きを変えますが、穏やかに見える流れも、よく見ると複雑な動きをしてます。
「左巻」と言われる場所で、毎年のように水難事故が起こっているそうです。
千鳥橋の西側には、BBQが出来るような広い河原もあり、川遊びも出来そうですが、
大変危険なので、ここで泳ぐのはやめて下さい。

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