国道156号線旧道-三日市隧道


【国道156号線旧道-三日市隧道】岐阜県郡上市を通る国道156号線の、三日市トンネルの傍らには、寂れた隧道があります。青字…ラピスのコメント　■黒字…作者のコメント
	トンネルの横の隧道。　なかなか期待させるシチュエーションです。　むろん「廃」隧道の期待ですよ。　隧道の廻りの様子はこちらを見てね　 →■周辺図■

	旧道へは三日市トンネル北側の　ロックシェード部分の横から入ります。　それっぽ～い。　しかも、わかりづら～い。　実際、車からじゃよくわかりません。　しかもこれが国道だったなんて、　マジわかりませんて。　ここに道がある事を知らなきゃ　入るのは無理そうです。

	ロックシェードによって削り取られたので、　旧道は狭くなってる。　軽自動車でさえ目一杯の幅です。　そんな道にも轍が付いてますね。　この道の狭さがよくわかります。　っていうか、通る人がいるんだ、この旧道。　地元の人とかでしょう。

	旧道を少し行くと鉄道のトンネルがあります。　第三セクター・長良川鉄道越美南線です。　国鉄時代はディーゼルカーが走ってましたが、　現在はレールバスが走る、　のんびりとしたローカル線です。　よく見ると線路の砂利が新しいけど、　これは2004年10月に上陸した　台風23号のしわざです。　長良川が氾濫した時、国道156号線沿いは、　広い範囲で洪水の被害が出ました。　ここの砂利もその時に流れてしまったんです。　2005年6月現在も洪水の爪痕は残ってます。

	さて、鉄道のトンネルを過ぎると　杉林の中を進みます。　旧道っぽくなって来ました。　それどころか、廃道の雰囲気さえ… 　途中に廃車が捨ててあったりして、　ますます廃道みたいになって来ました。　この先にある隧道が廃隧道の可能性も… 　これは急いで行かねば。

	三日市隧道に到着。　廃隧道ではありませんでした。　コンクリート製の飾り気の無いポータルですが、　本来扁額のある辺りから木が生えてる。　下から見上げると何か変。　でも雰囲気のある景色です。　しかも右に見えてる崖。　すごい崩れてます。　いや、崩れるってより　山の形変わってますよ。

	下を流れる長良川まで一気に崩れてます。　覗き込んで写真を撮ってるけど、　こわ～… 　路肩に置いてあるトラ柵は、　気休めにもなりません。　このまま崖が崩落し続けてたら、　隧道の上の山まで無くなりそう。

	この隧道、曲がってます。　外はうらぶれた感じなのに、　中はきれいです。　むしろ、きれい過ぎ？　向こう側はどんな具合なんでしょう？　鬱蒼とした森が広がってるのか、　それとも、里山の風景でしょうか？

	反対側の坑門も同じデザインです。　味も素っ気も無いです。　こちらは陽当たりがいいのか、　明るい雰囲気です。　でも、あれ？

	なにげに、家、建ってるし。　隧道を挟んで別世界になってますよ。　さっきまでの廃テイスト満点の　旧道の雰囲気とは正反対です。　え～…どうしよう？　レポートの方向性が変わっちゃうよ。　忘れられた隧道って感じで書いてたのに、　賑やかな集落があるんじゃ台無し？　いや、逆に展開にメリハリが出たかも。　むしろ面白くなった？

	隧道を挟んで何という景色の違い。　向こうは廃道の様な道だったのに、　こちらは集落、っていうか　ちょとした住宅地の様です。　この道が郡上街道らしいですね。　隧道が出来る前は、　あの山の上を越えて行ったのでしょうか？　それとも山の横から崖沿いを回り込んで行った？　どちらにしても、容易な道ではなかったでしょう。　これは隧道方向を写した物です。

	現道に合流してお終い。　こんな所に出て来たんですね。　上の写真を見てもわかるけど、　旧道と言うより、集落へ入って行く道みたい。［2004年12月現在］
■ 隧道を挟んで南北でまったく違う景色を見せてくれます。行くならこのレポートと同じく、北側のロックシェードの所から行ってみる事をおすすめします。 ■
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