【岐阜県・県道63号線旧道-宝仙坊隧道】その後編
岐阜県の美濃加茂市と郡上市を結ぶ県道上にある隧道。
新しく建設された「宝仙坊トンネル」のために旧道化し、通行出来なくなっていました。
その後、あの隧道はどうなっているのでしょうか?
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 頃合を見て行って来ました。
 あの隧道はどうなってるのでしょうか?
 現役隧道が廃隧道になっていく過程を
 リアルタイムで見る事が出来た
 まれな例と言えるでしょう
 か?
 とりあえず行ってみましょう。

 まずは南側から行ってみましょう。
 ずいぶんとスッキリしました。
 わずかに残っていたガードレールも無くなり、
 きれいに整地されてます。
 でも旧道の路面がまだ残ってます。
 何だか中途半端な所で工事が終わってる。
 手前の広場は何?
 きれいになってるけど、
 この状態でほったらかしみたいです。
 歩道との境い目の法面は
 芝貼り中です。
 
 残っている旧道の路面 を
 隧道に向かって歩いて来ました。
 この辺りは以前と変化ありません。
 でも、路肩に標識のたぐいが捨ててありました。
 もうここが道路では無い証拠ですね。

 さて、肝心の隧道はと言うと…
 
 封鎖されてます。
 工事現場でよく見掛けるトタンの板です。
 下半分だけ塞いであって、
 ちょっと中途半端な感じです。
 ほんの半年ぐらい前までは
 ここに車が通っていたんですよね。
 なりたての廃隧道ですが、
 何年もたったら、
 もっと廃っぽくなるのでしょう。
 
 今度は北側を見てみましょう。
 以前は土剥き出しの工事現場でしたが、
 今は工事も終わり、
 旧道の痕跡は無い様に見えます。
 でも、あれ?
 スロープが出来てる。
 車止めがしてあるけど、それ以前に
 縁石があるので車は入ってこれません。
 歩行者用なんでしょうか?

 で、隧道の方はどうかと言えば…
 
 封鎖されてます。
 しかも、より完璧に。
 完全に覆われていて、扁額でさえ隠されてます。
 「トンネル内注意」って看板が残っているけど、
 もう誰も隧道の中には入れません。
 しかし、真新しいトタンが
 この景色の中では浮いてますね。
 
 トタンの下に隙間があったので、
 内部の撮影が出来ないかためしてみました。
 ばっちり写ってます。
 反対側の入り口からの光が、
 隧道内を照らしてます。
 照明も消えていて、まさに廃隧道。
 真ん中に写ってる柱は、トタンの板を
 内側から支えてる物の様です。
 
 隧道側から例のスロープの方を見ると
 こんな感じです。
 旧道の一部がまだ残ってますが、
 右の方は何やら、四角く土地が区切ってあります。
 田んぼでも作るの?
 いやまさかね。花壇だろうか?
 正体は不明ですが、旧道跡を何らかの形で
 再利用するみたいです。
 まだまだ目が離せません。

[2005年4月現在]

封鎖され、すっかり廃隧道となっていましたが、思いの他、整備されている様です。
スロープといい、区切られた場所といい、もしかしたらここには公園が造られるのかもしれません。
そうなれば、再び隧道は開放され、散策路として復活するでしょう。
また何か動きがあれば、レポートをしたいと思います。

残念ながら、隧道前の整備されていた場所は、駐車場になっていました。
それ意外の旧道跡は、薮に埋もれるか、ゴミが捨てられるかして荒れてしまっています。
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