現道は、新しく出来たトンネルでバイパスされています。旧道は現在、どうなっているのでしょうか？
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
いつの間にかトンネルが出来てました。
いや、県道のトンネルです。
説明するより、見た方が早いね→■周辺図■
って事は、古い道は廃道になってたりする？
普段は通り過ぎるだけの場所だけど、
今回はきっちり見て来ました。
下呂市の中心地、下呂温泉の手前に
「少ヶ野トンネル」があります。
今までは気にもしなかったけど、
ある日気になって地図で調べてみたら、
思った通り、旧道がありました。
っていうか、旧道らしき道ですね。
地図上ではよくわかりません。
取り敢えず現地に行ってみましょう。
で、この景色です。
トラ柵で二重に通行止めされていて、
これは廃道の可能性大ですね。
そこから国道側を見ると、「帯雲橋」と言う
トラス橋が並んで架かってます。
上下線に分かれてるんです。
ここには昔、別のトラス橋が架かってました。
古い絵葉書を見ると
中路ワーレントラスと言われるタイプの
トラス橋が1つ架かってます。
何で今は2つに増えたの？
県道の旧道らしき道はここから分かれて
左側、つまり北に向って延びて行きます。
でも、橋の手前にこんな道が繋がってると
けっこう危ないような…
だからトンネルが造られたんだね。
県道であった物的証拠を発見！
上の写真の真ん中あたりに、
キロポストが写ってます。
もちろん近付いて撮影。
「下呂小坂線」は県道名ですね。
反対側には「起点」ってあります。
ここから県道が始まっていたんです。
しかし今はもう県道じゃありません。
取り払うのが手間なのか、
ほったらかしになってます。
その隣にはトマソン物件が…
よ〜し、これからは県道の廃道レポだ。
これは2番目のトラ柵です。
廃道歴は短いながらこの落ち葉、
将来楽しみです。
そう言えばこの廃道って、
トンネルが出来て道筋が変わった為で、
崖の崩落などでの廃道化じゃなく、
いわば勇退って訳ですね。
ここらで国道側を撮影。
まさに廃道の景色です。
この現道と廃道のテンションの差。
たまりませんね。
国道との接続部は2車線もあって、
けっこう立派な雰囲気だけど…
速攻、1車線になった。
こりゃあ立派な険道だわ。
崖の所には金属製のネットで防護されていた。
そこには何か看板が貼ってありました。
何だろう？
「当地少ヶ野間ワンマンバス
通行時のすれ違いの際
バック 等の協力を
お願いします
下呂町 濃飛バス」 だって。
狭いからしょうがないけど、
バス優先？
他の道レポート中に
「濃飛流紋岩」というのがたまに出て来るけど、
この濃飛バスの社名が由来となってます。
まめ知識ですね。
廃道らしさを演出してます。
さらに進むと…
これはJR高山本線のものです。
単線ですね。
上の方に見えてるガードレールの所が
旧道の廃道が通ってる場所です。
フェンスで仕切ってあったけど、
開いた所から鉄道トンネルのポータルまで
下りて来ました。
この辺りはちょっとした広場になっています。
でも、雑草だらけ。
あ。よく見たら下に行ける細い道が…
ちょっと行ってみましょう。
写真じゃちょっとわかりづらいですが、
トンネルの壁は大きなブロックを積んで
造られてます。
コンクリートブロックみたいです。
高山本線は岐阜市から各務原間が最初に開通
それから徐々に北に向って延びて行きました。
岐阜駅から下呂駅まで開通したのが、
1930年11月2日といいますから、
今から75年前に造られたトンネルです。
なるほど、古い歴史があるんだ。
標識にも「75」って書いてあるし。
って、それは関係ないでしょ (￣▽￣)つ ＝☆
入っちゃダメよ！ 絶対よ！
むろん私も入ってません。
さて、廃道区間はもう終わりです。
高山本線のトンネルから50mぐらいです。
このガードの向こうは現役で使われていて、
今では生活道路になってます。
少ヶ野トンネルからの現道は、
この先の方で分かれてます。
「全面通行止」ですって。
3つのガードが、がっちりガードしてます。
っていうか鉄壁のディフェンス？
簡単にまたいで行けるけど …
奥の方にフェンスが見えるけど、
これがさっきのトンネルのある場所です。
［2005年10月現在］
短くて、大した事のない旧道の廃道でした。
現役トンネルの迂回路としての役目もあるのか、完全な封鎖と言う訳ではないようです。
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