【愛知県・県道16号線-廃道?】
愛知県犬山市と岐阜県多治見市を結ぶ県道16号線には、県境の所に不通区間があります。 それはまるで工事なかばで放棄されたような状態です。(ただし徒歩による通 行なら可能) 今回は愛知県側にある最悪区間を見てきました。 青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント |
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荒れた道もここに極まれり |
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犬山市の西部からスタートした県道16号線は 入鹿池(いるかいけ)の南岸を通り 里山の田んぼの中を抜けていきます。 地元の人しか利用しないような、 細い道をしばらく走ると、未舗装路があらわれます。 舗装された道はまだ先まで続きますが、 目的の県道16号線はダートの方です。 舗装路を右折、橋を渡って50メートルぐらいで 険道の入り口に到着です。 こっちの地図も見てね→■周辺図■ |
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この様子はまさに「入り口」 ここから山の中に入って行きます。 画面右側の暗闇の向こうには 砂防ダムがあって ささやかなダム湖が出来ています。 |
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もうすでに車の走行はムリっぽいです。 けっこうな坂道です。 なぜか坂の途中に木が数本置いてあります。 まるで結界のようです。 それを踏み越えて進んだ先は、 一体どんなとんでもない道が 横たわっているのでしょう。 |
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結界の先は、道の上に沢ができてます。 注意して歩かないと靴が泥だらけになります。 で、この水は先の 砂防ダムの所に流れ込むのですが、 本来の川を通らず、なぜか道の上を流れてます。 おかげで路面はでこぼこに削られて さらに通行困難の度合いを増して行きます。 たいていの人はここで諦めそうですが、 かまわず突破します。 |
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路上河川をすぎると ヘアピンカーブで180度方向転換。 ここにはなぜか、車の部品が落ちてた。 やっと道がまともになったと思ったのもつかの間。 |
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路上河川は県道を限界まで削り取っています。 |
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ここなんかきれいに削られて まるでV字谷みたいです。 なぜこんなに見事な谷が出来るのかと言えば、 県道の付近一帯、 もろい砂礫層という地質だからです。 上を歩くだけで簡単に崩れるほどです。 そんな柔らかい土地なので ちょっとした水の流れでも こんなになってしまうのでしょう。 ここが道だなんて信じられます? 私にはムリ。 |
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■古代東海地方には東海湖と言う、大きな湖がありました。現在の名古屋市なんかは水の底だった訳です。その東海湖は古木曽川から流れ込んだ土砂によって、埋まって消えてしまいました。 木曽山地から流れ込んだチャートや花崗岩の礫は粘土層の上に堆積しました。その堆積した砂礫層を東海層と言います。この辺はその東海層の北端にあたります。 ここでは路面の砂礫層が削られて、その下の粘土層が露出しています。この粘土は木節粘土や白粘土などと言った種類で、写真の複雑な縞模様はそういう粘土が交互に堆積して出来た物でしょう。 ちなみにこの粘土は、陶器などの原料として使える程の良質な物なので、岐阜県側にはそれを掘るための採土場があります。 |
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本来の路面があった所に 「愛知県」と掘られた杭が沢山ありました。 ここが県道だという証拠ですね。 でも2本も刺してあるのって、 ここが県道だって事を 信じてもらいたいからでしょうか? 私にはムリ。 |
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ミニ渓谷です。 写真で見ると中々きれいな風景ですが、 きれいさが増すたび 道路としての機能は低下していきます。 もうすでに道としての意味すら 失っています。 逝っちゃった県道。 |
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上り坂が終わる所になぜか |
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ここから内津峠パーキングエリアの所まで県道が続きます。 今回はとりあえずここまで。 内津峠PAの手前で県道は北に向かい そのまま県境を越えて岐阜県に入るのが 16号線のルートですが、 地図上ではその途中までしか 県道表記がされていません。 それより先は林道が延びています。 ここから見ても、延々と溝が続いていますね。 赤い車が道ばたに引っかかっています。 高速道路から吹っ飛んできたのかしら? [2004年5月現在] |
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この道はいまだ現役のようですが、見ての通り歩いて行くのがやっとの荒れた道です。 分類上廃道でも旧道でもないのですが、車の通行が不可能なので廃道の中に入れました。 予備調査という事で途中までの公開です。この続きはまたの機会に。 ■ |
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