【岐阜県・下呂市-地蔵野の吊り橋】
岐阜県下呂市地蔵野という所に、大きな吊り橋が架かっています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 大きくて立派な、コンクリ主塔の橋です。
 国道41号線を通ると
 すごく目立つからか、
 写真を撮ってる人を見掛けます。
 立派な橋ですが、名前が分からないので
 地名から「地蔵野の吊り橋」とします。

 ただ今は4月の桜の季節です。
 桜の名所じゃなくても、
 綺麗な桜があちこちに咲いてます。
 そんな景色をカメラに収めようと
 飛騨川沿いを南下して来ました。
 地蔵野の吊り橋の前にも
 桜が咲いてたので
 立ち寄ってみました。
 
 本当に立派な吊り橋です。
 メインケーブルも
 5本が1本に束ねられていて
 相当に重い物でも大丈夫そうです。
 しかし、ただひとつ問題が・・・
 それはこの橋が関係者以外立入禁止の
 渡れない吊り橋だという事です。
 ゲートでがっちり塞がれていて、
 指をくわえて外から眺めるしかありません。
 

 こんな風に扉で塞がれてます…
 って、開いてるし!
 え? マジ?
 開いてるとこ初めて見たよ。
 関係者が通った後に
 扉を閉めていかなかったわね。
 (…私が開けた訳じゃありませんよ)
 これは…渡ってみるしかナイでしょ。

 

 橋桁は歩行者用にしては広いです。
 これはきっと車が通る吊り橋だ。
 床板も丈夫そうな
 感じがしないでもありません。
 歩くと微妙に揺れますが…

 
 高欄はトラス状ですが、
 それ程頑丈そうには見えません。
 こういうのって
 橋桁のゆがみを抑える為なんだろうか?
 よく見るとリベットとボルトが
 いっしょに使ってある。
 ちなみに、奥に見えるトラス橋は
 JR高山本線のものです。
 

 きちんと管理されてるみたいだけど、
 そこかしこの板が破損してたよ。
 しかも、踏むとがたつくし。

 
 ではここで、橋からの景色も
 見てみましょう。
 下を流れるのは飛騨川です。
 北側を見てます。
 ごつい岩が連なってますが、
 ここにもポットホールがあり、
 「中切地蔵野の甌穴群」と言います。
 

 こちらは南側。
 少し離れた所に下原発電所があります。
 ここから2.5kmぐらい行くと
 飛騨金山の市街地にでます。

 
 なんてやってる内にもう対岸です。
 実は急いで撮影してます。
 いつ関係者が戻って来るかもしれず、
 ゆっくり堪能してられません。
 ここから先は、
 国道からでは伺い知る事の出来ない
 未知のゾーンです。
 
 こちらのアンカレージは
 山の斜面に造られてます。
 コンクリの壁みたいです。
 ここから先は林道になっていて
 川沿いに北に延びてます。
 
 何か立ってる。
 街灯?
 なんでこんな物があるの?
 あ。もしかして、夜に通る車が
 アンカレージに激突しないように
 照らす為なんだろうか。
 
 それで林道の様子はどうだろう?
 車が通る現役の林道なので
 轍の跡がくっきり付いてます。
 その林道の先に、
 なにやら家が建ってますよ。
 家と言っても、
 人が住んでる訳じゃなさそうですが。
 
 では、一通り見たので
 さっさと退散しましょう。
 この写真は国道の対岸から見たもの。
 国道の向こうの
 一段高くなってる所に
 高山本線の線路があります。
 

 国道側に戻って、帰ろうとしたら…
 車が来ましたよ!
 やはり車が通れる橋だったんだ。
 しかし、何というタイミングの良さ。
 もう少し早ければかち合ってたし、
 遅ければ見逃すところでした。
 いやぁ〜今日は運がよかった。

[2013年4月現在]


地形図を見ると、橋を渡った先には山の中に延びる林道が描かれてます。
この吊り橋は、その林道の為に架けられた橋だと思われます。
リベットと共にボルトが使われているので、造られたのは昭和30年代あたりでしょうか?

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