【国道151号線廃道-滝見橋】
森の中に隠された、国道の旧道に架かるコンクリ橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 何気なく見ていた
 滝めぐりサイトで見付けた物件で、
 現道から見えない森の中に
 立派なコンクリート橋があります。
 思わぬ所で廃橋梁ゲット!

 レポートは、新城市池場に架かる滝見橋の
 
横の旧道からスタート。
 旧道の廃道はこっちのレポを見てね。
 →【国道151号線-滝見橋廃道

 
 土砂で潰されていた旧道を通り、
 落ち葉や雑草に埋もれた橋に来ました。
 予想以上の良い廃物件ですよ!
 しかも、けっこう広くて
 2車線分はあります。
 
 親柱がアールデコ風で
 昭和初期の雰囲気があります。
 銘板は琺瑯製で
 所々文字が消えてますが、
 「たきみはし」と読めます。
 
 その右側の親柱の銘板には
 「・・・・・改築」
 竣工じゃなくて改築?
 数字は見事に剥がれちゃってます。
 
 高欄が無ければ、
 土の道と区別がつかない程の荒れようです。
 さすがコンクリ橋
 こんな状態でも大丈夫。
 木造の橋だったら
 床板が腐って、渡ると落ちるトコロですよ。
 

 高欄には金属製のわくがはめてあります。
 違う素材の組み合わせが
 デザインのポイントになってる。
 いま見ている方向が滝のある上流です。
 滝、見えませんねぇ…
 ここより100mぐらい上流に
 滝があるそうですが、
 ここからじゃ見えません。
 滝見橋なのにねぇ…
 昔は見えた?

 
 渡った対岸の親柱は
 よろけちゃってます。
 現役時代に車がぶつかった?

 そう言えば、愛知県の他の橋にも
 似た様なものがあった。
 →【愛知県・設楽町-市代橋
 銘板が琺瑯製で、
 こっちもハゲハゲだった。
 

 こっちの銘板は「滝見橋」
 「橋」の字がちょっと変わってる。
 親柱の表面が剥がれて
 下から親柱本体のコンクリートが出てます。
 これはコンクリの上に
 モルタル?をかぶせて作ったようです。

 
 隣の親柱の銘板には
 「須栃澤」の文字が。
 「須」の字が消えちゃってますが、
 地図を見ると「須栃」の地名があるので、
 
「須栃澤」なんでしょう。
 
 今度は河原に下りて
 横から見てみましょう。
 全然水がありませんね。
 遠くに滝の流れる音が聞こえてるのに
 川の流れがありません。
 途中で地中に吸い込まれてる?
 
 橋を下から見ると
 「T形桁」なのが分かります。
 裏側はきれいなもんです。
 
 橋の下をくぐって反対側に出たけど、
 相変わらず水がありません。
 岩が転がる“ゴーロ”と言う状態になってる。
 しかも、岩に苔が付いてる。
 これは長い事水が流れてない証拠だ。
 枯れ沢ってやつでしょうか?
 まるで川まで廃物件のようだね。
 
 じゃあ上に戻りましょう。
 帰りは橋台の横から上がります。
 橋台の横は「谷積み」で石が積んである。
 どこも崩れてなくて
 完璧に機能してる。
 でも、廃。
 
 斜面を上がってる途中に
 足元を見たら、
 空き缶に混じって
 おもちゃが捨ててあった。
 これはクレーン車のミニカー?
 レアものか?

[2014年3月現在]

現道の滝見橋は昭和47年7月の竣工なので、旧橋は廃止後42年になります。
琺瑯製の銘板は戦前から戦後すぐの橋に多く使われているみたいなので、
この滝見橋もその時期に造られたものでしょう。
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