【岐阜県・県道441号線-鈴蘭スカイライン廃道】前編
岐阜県下呂市小坂の町から、鈴蘭峠に向う途中にある「鈴蘭スカイライン」。
現在整備が進み、快適に高原ドライブが楽しめる道の傍らには、思わぬ廃道がありました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 ガタガタになった廃道や旧道じゃなくて、
 たまには綺麗な景色を楽しんでみようと、
 鈴蘭高原を走る、
 鈴蘭スカイラインに行って来ました。
 鈴蘭峠からの眺めは最高です。
 さて、そんな快適な道にも
 廃道を見付けてしまいました。
 スカイライン廃道はここ→■周辺図■

 鈴蘭スカイラインは、短いながらも
 充分に楽しめる道です。
 とは言え、それ程高原らしい道ではないけど…
 この先の鈴蘭高原の別荘地まで行けば、
 高原らしい雰囲気が味わえます。
 さて、目的の廃道は、
 峠からずっと下の方にあります。
 「あしたにはし」の横から別れる道がそれ。
 鈴蘭スカイライン廃道です。
 名前がちょっとかっこいい。
 しかも紅葉シーズン真っ盛りです。
 周りの山は、きれーに色付いてます。
 
 上の写真には写ってないけど、
 何かの施設の建物の横を通って、
 廃道の入口に来ました。
 ゲート、と言うよりチェーンで
 ちょっとした通行止にされてます。
 路面に積もった落ち葉がそのままなのも
 廃道っぽい景色です。
 この辺は日陰になってるので、
 画面が暗くて雰囲気がいまいち伝わりません。
 
 現道は川を挟んだ東側を通 ってます。
 旧道は川に沿って進んで行きますが、
 現道は上り坂で、
 徐々に高度を上げて行きます。
 この辺りですでに、
 4〜5mぐらい差がついてる。
 旧道の方はいい感じに
 廃な雰囲気が増して来ますね。
 
 やっと日なたに出ました。
 狭い谷間に道を造ったのが
 よくわかります。
 この旧道が現役の頃から、
 「スカイライン」なんて
 言ってたのでしょうか?
 まあ、ただの山の中を走る県道だね。
 古い道らしく、地形に無理無く造られてます。
 おかげで、狭い道しか造れません。
 

 これはもう廃道ならではの景色。
 旧道が紅葉の中に埋もれています。
 さすが、紅葉の名所だけありますね。
 今がまさにベストシーズン。
 廃道ファンのための
 紅葉狩りスポットって感じ?

 
 ここらで少し上り坂になってます。
 もう落ち葉はありません。
 あんまり廃道って雰囲気は無くなったね。
 むしろ険道って雰囲気。
 

 あ。こんな所に橋があった。
 なかなかいい雰囲気です。
 橋を渡るとすぐに道は、
 左にカーブしてます。
 さらに右に曲がって、
 もう一度目の前を通り、
 現道につながってます。
 ここで一気に高さをかせぐようです。

 
 あ。橋の名前が書いてある。
 期待はしませんでしたが、
 親柱に銘版が残ってます。
 「アシ谷橋」
 下を流れるのは小黒川です。
 紅い紅葉が川面に写って
 なんとも言えない、いい情緒です。
 ちなみに「アシ谷」とは、
 ここより北側にある谷の名前です。
 そういえば1枚目の写真の橋も
 同じ名前だったけど、平仮名でしたね。
 地図では「アシ谷」になってます。
 
 渡ってから、振り返っての1枚。
 この方が橋の形がよくわかります。
 まあ、単純な形ですね。
 
 左に曲がると、
 先にはヘアピンカーブが見えます。
 ここら辺は常緑樹が多いのか、
 ちょっとつまんない景色。
 でも、再び廃道らしい景色だ。
 ぬるぬるで、滑りやすい所もあるので、
 ちょっと注意が必要。
 特に坂を下る時にね。
 
 ヘアピンカーブを曲がると、
 さらに急な坂になってます。
 その先には現道が見えて来ました。
 そういえば、
 いつの間にか道幅が広くなってる。
 
 上の場所から下を見ると、
 先程の「アシ谷橋」があります。
 こうやって見ると、
 けっこう高低差があります。
 ここから真下にショートカット出来そう。
 する意味は無いですが・・・
 
 旧道は現道手前でぐるっと向きを変えて
 繋がってます。
 旧道化した時に道の形が変わったと言うより、
 元々ヘアピンカーブだったのでしょう。
 この位置から見ると、
 かつての県道の姿が再現されます。
 それと、ここにもチェーンが張ってあるので、
 車じゃ入れません。
 でも、横に隙間があるので、
 バイクなら入れそう…

[2006年11月現在]
 
 さて、お次は少し峠寄りにある
 短い廃道です。
 しかし11月に行った時は、
 県道が舗装工事中で、
 廃道があるスペースに、
 工事車両が置いてあったため、
 廃道には行けませんでした。
 なので、ここに関しては
 9月に行った時に写して来た写真を使って
 レポートします。
 この写真は、先程の廃道を向いて写してます。
 
 9月なので植物の勢いがいいです。
 現道から離れると、すぐ薮になってる。
 とは言え、楽に通れますが。
 
 取り立てて変わったとこが無い
 ありきたりな廃道の景色です。
 でも、さっきから水の流れる音がしてる。
 川だろうか?
 それにしては大きな音です。
 前に見えるあれは…
 どうやら砂防ダムのようです。
 そこを流れ落ちる水の音が
 響いていたみたいです。
 
 川があれば橋があるはず。
 ありました。
 小さな橋が。
 谷を出来るだけ短い橋で渡りたいため、
 谷の奥まで道が周り込んでいる、
 昔ながらの道の作りです。
 現道は長い橋を架けて、
 あっさり通過してます。
 
 ここは短い小ネタ廃道なので、
 間もなく現道に出てお終い。
 写ってませんが、
 ここにもチェーンと
 立入禁止の看板がありました。
 危険だから?
 こんなに短くて路面はきれいなのに?
 でも、廃道に慣れて無い人には
 ちょっと危ないかも。
 ちなみに正面の向こう側に、
 最初の廃道のカーブ部分があります。

[2006年9月現在]

廃道自体は変哲の無い、線形改良廃道ですが、
紅葉の真只中を通っていて、廃道の味わいよりも、紅葉スポットとして満喫できます。
道に覆い被さるように生えている木など、現道ではありえません。
後編は、さらに綺麗な景色の中を通る廃道です。
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