【国道156号線旧道-洲原隧道】
岐阜県美濃市須原の国道から少し離れた所に、短いトンネルがあります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 旧道とトンネルの組み合わせ。
 お〜っと、隧道でしたね。
 郡上街道の途中に、
 ぽっかり開いた短い隧道です。
 小ネタですよ。
 またか、って言わずに見てね。

 周辺図はこちら→■周辺図■

 地図を見ると現道の横から
 怪しい道が延びていて、
 山の狭くなった所を短い隧道で
 さくっと越えて行きます。
 典型的な旧道の姿です。
 一応古い地形図を見て、
 旧道である事は確認しています。
 古い地形図が昭和8年発行なので、
 それより前に造られたのでしょう。
 
 30〜40mぐらい?
 本当に短いです。
 「落石注意」って、どこから落ちて来るの?岩
 
 扁額は大きな陰刻の文字で、
 堂々たる物です。
 洲原の「洲」の字が現在の須原と違います。
 ポータルもコンクリート製ですが、
 縦横に筋が入っていて、石積み風になってます。
 画面下に見える三角は要石風です。
 この「何とか風」な所を見ると、
 大正から昭和に掛けての物なんでしょうか?
 結局一番上の笠石以外は、
 みんな線で彫ってあるだけみたい。
 
 さて、中はどうでしょうか?
 けっこう古そうなのに
 意外に滑らかできれいな内部。
 質の良いコンクリートを使ってますね。
 人に例えるなら、
 女性のきめの細かい肌ってとこかしら?
 
 でも歳には勝てないよね。
 「しみ」だらけになってる。
 っていうか、劣化して崩れて来てる?
 天井一面に赤いマーキングがしてあります。
 まあ、別に危険な事はなさそうですが。
 あ。でも今ここを見てる、
 若いとは言えない妙齢の女性の方々は、
 スキンケアを欠かさないようにね♪
 って、そんな人いないか。
 
 反対側に出ました。
 デザインは同じ。
 まあ、当たり前ですが。

 この隧道が出来る前、街道はこの上の峠を
 越えて行きました。
 今でもその痕跡が残っているそうです。
 わかりづらそうですが。
 
 上を見ればむき出しの崖が。
 なる程、落石に注意ですね。
 コンクリートで固めればって思うけど、
 周りの環境に配慮とか、そう言う理由から
 自然の地形に手を加えてないのかも。
 
 隧道の傍らには小さなお地蔵様が居ました。
 30cm程の大きさしかありませんし、
 
そうとう古いのか、すっかりすり減ってます。
 のっぺらぼうになってもなお、
 街道沿いに佇み、人々を守ってますね。
 
[2004年12月現在]

まだまだ現役で頑張る、旧道の隧道でした。
規模の割に立派な扁額は、ここを通る「郡上街道」の重要性を暗示するかのようです。
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