【静岡県・県道1号線-豊浦橋廃道】
長野・愛知・静岡にまたがる県道1号線。そこには、いい雰囲気の廃道が。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 長野・愛知県では、
 佐久間ダム湖沿いを延々と走る
 うんざりさせられる道ですが、
 静岡県側ではちゃんと整備されてます。
 そんな1号線に旧道を見付けたので
 さっそく見て来ました。
 まずは地図で位置を確認→■周辺図■

 旧道は国道151号線から入って
 少し行った所です。
 豊浦橋の東側にある、これが旧道です。
 この道は何回か通ったけど、
 これは気付かなかった。
 地図で見て旧道だと気付いたのですよ。
 
 あ。なんかイイ雰囲気。
 これは未舗装なのかな?
 旧道化してから
 けっこう時間が経ってそうです。
 
 路面に木の枝や葉っぱが
 大量に散乱していた。
 これは間伐作業の跡みたいです。
 しかも、木の香りが充満していて、
 癒されます。
 フィトンチッド的な?
 

 地形図を見て来たので
 
橋があるのは知ってたけど
 なにこの絶妙な配置。
 この辺りまで車が
 入って来るのか、
 ちゃんと整備されてます。
 それでいながら
 立派に廃道に見える。

 

 親柱には
 大理石の銘版がついてます。
 よく見ると「にしざわはし」
 と彫ってあります。
 
そこにさらに青色で
 文字がかいてある。
 黒色はよくあるが、
 青というのは珍しいかも?

 
 この橋の下にあるのが
 「西沢」と言う訳ですね。
 これが西沢の景色。
 見えませんね。
 

 他の親柱には竣工年が
 彫ってあります。
 「昭和二十九年三月竣工」
 “二月”に見えるけど、
 他の銘版には三月とあるので
 たぶん三月でしょう。

 
 お隣の銘版には
 橋の名前があります。
 「西沢橋」
 “橋”が普通と違います。
 しかし、青文字って
 すごい違和感がある。
 
 西沢側から撮ってみました。
 戦後の橋なので、
 飾り気はあまりありません。
 河原に降りて
 下から撮ろうとしたけど、
 めんどうそうなので
 やめておきました。
 
 では、次の橋です。
 これがこの旧道のメイン物件。
 旧道は未舗装だったのだろうか?
 現道の橋がいつ造られたのか
 分からないのですが、
 昭和50年代だとしたら
 30年は経ってる事になります。
 30年もあれば、
 アスファルトも土で埋まるかも?
 
 橋には銘版が無くなっていて
 名前は分かりません。
 取り敢えず「旧・豊浦橋」
 と言う事で…
 下を流れるのは、
 相川と奈根川です。
 真ん中の川が相川で、
 右下の白く波立ってるのが
 奈根川です。
 
 いい雰囲気です。
 右上にさっきの西沢橋が見える。
 向うの高欄はコンクリで
 こちらは鋼鉄です。
 この違いに
 意味はあるのでしょうか?
 
 廃道の橋といえど、
 単なるコンクリ橋で、
 見所も乏しくもう対岸です。
 右の高欄はガードレールなのは
 作り直したからかな?
 左の年季の入った高欄が
 オリジナルなのでしょう。
 
 これが県道の旧道かと。
 まるで林道。
 お役御免の旧道なのに、
 みんなにめんどうを
 見てもらってるみたい。
 雑草も短くて
 歩きやすいですよ。
 
 もう少しで現道に合流です。
 これは廃道後に
 建てられたのでしょうか?
 道に対して平行じゃないし、
 微妙なところです。
 この先は道が塞がれていて
 民家の敷地になってます。
 なのでここで廃道レポはお終い。
 
 民家の敷地で遮られたので、
 現道から見てみます。
 軽トラの置いてある所が
 旧道分岐です。
 
 廃道の旧・豊浦橋は
 現・豊浦橋からも見えます。
 視界が開けてますが、
 かつては右側の斜面に
 木がたくさん生えていて
 視界が悪かったみたいです。
 
 旧道から河原に降りれる
 道があったので、
 橋の下まで来ました。
 鋼鉄橋です。
 プレートガーター橋の一種かな。
 4枚のプレートを
 ガーターでつないであります。
 橋脚は上流側がくさび形で
 水流の抵抗を減らします。
 
 ま下から見れば
 よく分かります。
 いっぱい「バツ」が
 並んでますよ。
 
 あ。ここからなら
 さっきの西沢橋の裏側が
 よく見える。
 T型桁だった。
 昭和の半ばなので
 こんなもんでしょう。
 それにしても、
 けっこう高い位置にあるんだ。

[2015年5月現在]

2つの橋があるいい雰囲気の廃道でした。
道は管理がされているようですが、作業スペース的な使用なので、廃道という事にしました。
道ネタ「廃道」TOPへ…