【国道472号線-下谷廃道】
場所は岐阜県郡上市明宝。せせらぎ街道とも呼ばれる国道472号線に、今回の廃道はあります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 いちど行ってるけど、
 雑草まみれだったので
 後回しにしてました。
 でもまあ、そろそろ行ってみようかな…
 と・言う訳で、まだ残雪のある
 3月に探索して来ました。

 こんなトコロに・・・■周辺図■

 前回はまだまだ暑さの残る
 10月に訪れました。
 お天気もよくて
 まさに道活動びより♪

 廃道は言わずと知れた左の道ですね。
 

 さあ、行ってみようか。
 って、すごい薮だしぃ・・・
 薮というより森ですよ。
 こんなんじゃ無理っぽいです。
 先の方を見ても、
 ず〜〜〜っと森なんですけど…

 また今度って事で、
 この時はここで終了。

[2006年10月現在]

 
 そして時は過ぎて、2008年3月です。
 もうそろそろ雪の心配もないだろうと、
 再び探索にやって来ました。
 約1年半ぶりです。
 バイクが新しくなってます。
 250から650にスケールアップしてます。
 ZZR君に変わってER君です。

 では、廃道探索にまいりましょう。
 
 見事に冬枯れてます。
 しかも向うの山まではっきり見える。
 これなら薮の心配もないですね。

 薮の心配は無いけど、
 雪、けっこう残ってました。
 国道上には無かったのでひと安心。
 

 すっかり土に埋もれてます。
 これは期待がもてます。

 
 期待通りです。
 ガラガラ崩れてます。
 これで夏に来たら薮に埋もれて
 足元なんか見えないでしょう。
 そこにこんな岩が落ちてたら・・・
 こけますね。
 いえいえ、そんな呑気な話じゃありません。
 
 旧道には当たり前のように
 ガードレールなんかありません。
 いや、無くはないけど
 ほとんどありません。
 で、道路の外を見ると・・・
 高っっ!!
 下を流れる川まで20mぐらいあります!
 この崖が薮に隠れてるわけです。
 知らずに足を踏み外したら・・・
 岩でつまづくより恐いよ。
 えぐれてる所もあるしね。
 

 道端ぎりぎりの所から
 崖の外を撮影。
 国道だったなんて信じられない景色。
 路肩が侵食され続けて、
 いつかごそっと崩れそう。

 
 少し行くと前方に大きな崩落が・・・

 それに、山側から木が枝を伸ばして来ます。
 旧道上に覆い被さって
 夏になれば緑の葉っぱで
 行くてを阻む事でしょう。
 ああ、つくづく冬に来てよかった。
 
 完全に埋まってます。
 こういうのって、
 一発で埋まったというより、
 常に崩れ続けてるのでしょう。

 でも、越えるのは難しくないです。
 横切るだけだからね。

 どこからこんなに
 岩が崩れてきたんだろう?
 
 山の方を見てみれば・・・
 斜面のえぐれた所が・・・
 ず〜〜っと
 ず〜〜〜〜っと上まで続いてます。
 100…いや200mはあるかな?
 台風や大雨の時なんかには、
 ここを土石流が流れるのでしょう。
 う〜ん、コワイなぁ。
 
 あら?
 何かの看板かしら?
 それとも立て札?
 支柱は錆びていて傾いてます。
 山でよく見掛ける「山火事注意」みたいな物?
 

 前にまわってみたら…
 「警笛鳴らせ」
 「SOUND HORN」
 旧標識!!!
 お宝発見ですYO!
 いや〜〜、これは不意打ちです。
 まさかこんな物があるなんて♪

 でも、そのうち河原に転落しそう。

 
 転落と言えば、こんな場所もあった。
 なんか影があるなぁ…なんて思ったら、
 道路がひび割れてる!!!
 大きな亀裂が入っていて、
 しかもずり下がってます!
 崩落寸前の状態ですよ…!
 上に乗らないようにしよ〜っと。
 でも、そういう時に限って植物が邪魔をします。
 安全な路面の上は木の枝だが邪魔で
 亀裂のギリギリ内側を通った。ちょっと恐い?
 帰りに反対側から見たら、
 そんなに危険な状態じゃなかったけどね( ̄▽ ̄)
 
 もうそろそろ終わりかな?
 このあたりには、
 何かの建物の跡があった。
 そういえば、積もった落ち葉の下に
 アスファルトがちゃんとあった。
 舗装されていたんですね。
 しかし、このまま落ち葉や雑草が腐葉土となって
 廃道は自然に帰ってしまうのでしょう。
 
 所々雪が残ってた。
 まあ、たいした事ないですけど。
 あ。また標識があった。
 何かな?
 「追い越し禁止」だった。
 う〜〜ん。廃テイスト満点。

 前方に横向きのガードレールがあります。
 ここが廃道の終点です。
 
 はい、終了〜〜。
 今は見晴しがいい場所ですが、
 夏はけっこうな薮になるところです。
 ガードレールの向うは現役旧道だけど、
 なぜか雪だらけ。
 廃道の方に雪が無いのは
 逆転した景色だ。
 
 廃道から出て来ました。
 残雪かと思ったけど、捨ててあるのかな?
 トラックの轍が付いてて
 どろどろになってる。
 現役旧道というより、デッドスペースになってる。
 これにて廃道レポートはお終いですが、
 もうちょっと続けてみましょう。
 
 現役旧道に出た所に、
 こんなマンホールがあります。
 いわゆる“御当地モノ”ってやつですか?
 かわいい馬のキャラクターが描いてあります。
 これは明宝村のキャラクター
 「するすみくん」です。
 約800年前に、明宝村で産まれた
 名馬「磨墨」がモデルになってます。
 道の駅・明宝の駐車場に像が立ってますよ。

 ちなみに、「するすみくん」を描いた
 イラストレーターさんは作者の知り合いですって。
 
 この橋を渡った先が現国道472号線です。
 国道が通ってる所は日影になってるので、
 雪が沢山残ってますね。
 しかも橋と国道の間の路面は
 アイスバーンになってるし・・・
 まあ、だから今回の探索は
 雪の無い南側からスタートしたんだけどね…

 さぁて、帰りに道の駅・明宝に寄って
 名物「明宝ハムフライ」でも食べていこっと♪

[2008年3月現在]

初めて訪問してから、1年半ぶりに訪れました。
廃道としては、一番おいしい状態になっていましたが、夏には落石や路肩の崩落がわからず、
危険度はかなり増すものと思われます。
やはり廃道探索は冬に限りますね。
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