【静岡県・浜松市天竜-瀬居橋】
静岡県浜松市天竜区を流れる杉川に架かる、小規模な吊り橋。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 観光名所としても知られる
 塩郷の吊り橋を見に行った帰りに
 見付けた小さな吊り橋。
 なんか、あまり見ないスタイルで
 ちょっと珍しいかも?

 国道362号線を川根本町から
 天竜に向かって走って来たら、
 こんな赤い橋が架かってた。
 あ。吊り橋だ。
 でも、主塔がヘン。
 左右が繋がってなくて、
 柱が2本立ってるみたいだ。
 
 上の写真の反対側から。
 よく見ると、メインケーブルが2本ある。
 合計4本のケーブルで支えてます。
 主塔には「1.5t」と書かれた標識があり
 1.5トンまでは渡れるわけです。
 じゃあこの橋って、車も渡れるんだ。
 全然そんな風に見えないのにね。
 国道上にバイクを停められる場所が無いので
 橋を渡って対岸に行きます。
 

 橋桁の板は金属製で
 滑り止めの為のでこぼこがあります。
 上を走ると
 ブィ〜ンって音がします。

 今日はオフ車のセロー君なので、
 ブロックタイヤを履いてるけど、
 そのためかもしれません。
 この先は行き止まりになってて、
 数軒の民家があるのみです。

 
 メインケーブルを見ると、
 2本のケーブルが束ねられてるのが分かる。
 上のは普通のケーブルだけど新しそうです。
 下のは針金の束だ。
 建設当時のオリジナルの部品で、
 上のケーブルは補強の為に
 新たに追加されたように見えます。
 
 主塔は微妙に外側に傾いてる。
 高欄も鉄製で、
 トラスっぽいデザインになってます。
 でも、補強の役には立ってない。
 こういうのは
 「無補鋼吊り橋」って言うのでしょう。
 ここからだととタイヤの跡が
 くっきり見えます。
 やっぱり車も通ってるんだ。
 全然そんな風に見えないのにね。
 
 で、親柱…じゃなく、主塔には
 銘板がちゃんとはまってます。
 「せいはし」
 反対側は「平成九年三月竣工」
 平成ですって?
 そんなに新しかったの?
 国道側の銘板には「瀬居橋」と
 さっきと同じく「平成九年三月竣工」
 苔のおかげで、古そうに見えてたんだ。
 
 アンカレージも見てみよう。
 すごい小振りです。
 新しい方のケーブルが繋がってるのも
 最初から作られてたようだ。
 後から追加した風には見えませんね。
 でも、接続方式が違うのは
 何か理由が??
 
 主塔の上の「サドル」と言う部分です。
 って、単に溝に載ってるだけ?
 なんと安上がりな。
 地震などで激しく揺れたら
 外れちゃうんじゃないでしょうか?
 
 例によって橋の下に来ました。
 橋下(はしした)です。
 残念ながら真下には行けませんが。
 少し離れた所からなら行けます。

 河原でなにやら不思議なモノが…
 
 大きな岩があって、
 全体が不思議な模様になってます。
 ぐねぐねに波打ってて
 中にいっぱい小さな石が入ってます。
 これは以前調べた「メランジュ」です。
 大昔に海溝でアレコレして出来た
 地質構造ってやつですね。
 ここより数キロ離れた所にも
 同じものがありました。

[2012年9月現在]

一見歩行者用と思えて、実は車も通れる吊り橋です。
主塔の上部が左右繋がってないのは、背の高い車を通す為でしょうか?
平成生まれと言う事なので、新しい吊り橋のスタイルを示しているのでしょう。
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