【国道153号線廃道-旧・三之橋】
長野県阿智村治部坂を通る国道153号線の傍らにある旧道橋です。雑草に埋もれています。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 

 南信州の山の中にもあった、
 雑草まみれの雑草橋。
 位置的に国道の旧道の橋のようです。
 雪解けを待って
 春に行って来ました。


 ただ今5月、ゴールデンウィークです。
 どこに行っても渋滞してます。
 長野県はお蕎麦が有名なのか、
 蕎麦屋さんの駐車場の手前にも
 車が列を作っていた。
 それにバイクも多いです。
 ビュンビュン走ってます。
 さて、今回の橋はこれ。
 国道の駐車スペースの横にあります。
 

 現道の橋の上から見ると
 こんな感じです。
 よく見ると、前後に繋がる道がない。
 完全に孤立してますね。
 廃物件間違い無し。

 …で、どうやって行こう?

 

 駐車場の脇のフェンスを回り込んで
 急斜面の上を歩いて来ました。
 5月なので植物の勢いが少ないですが、
 それでもすっかり緑の景色になってる。
 橋の向こうの斜めのラインが
 現・国道153号線です。
 桜だかなんだかの花が咲いてます。

 
 夏には絶対渡れないレベルで
 雑草だらけです。
 橋の姿が見えません。
 さすがに旧道橋だけあって狭いです。
 ちょっと広めの1車線って幅です。
 

 高欄もこのありさま。
 黒ずんでるのはコケだろうか?
 金属の角パイプは
 案外しっかりしてます。
 路面はすっかり草の絨毯。
 そこを苗床にして
 木まで生えて来てます。

 

 なかなか立派な親柱がありました。
 でも、文字が読めない。
 っていうか、削れてる?
 文字らしき跡があるんだけど、
 これって「陽
刻」っていう
 浮き上がった文字なんだね。
 でも、何で古い橋は銘板とか、
 名前の分かる物は無くなってるのだろう?

 
 他の親柱はどうかな?
 あ。ここはかすかに文字が残ってる。
 これは… 数字ですね。
 竣工年って訳だ。
 「三十□年」って読めますね。
 昭和30年代に出来た橋なんだ。
 名前は分からないので、
 取り敢えず現道橋の名前から
 旧・三之橋と言うことで…
 
 遠目には酷い薮に見えたけど、
 まだ5月なので、楽に渡れます。
 渡った先にはやっぱり道はありません。
 地形が変わって、
 無くなってしまったようです。
 それなのに、橋だけ残ってる不思議。
 
 橋から先の方は現国道の斜面です。
 今は綺麗な花が咲いて、
 その上を車やバイクが通り過ぎて行きます。
 この下に古い道が埋まってるはずだけど、
 旧道の道筋はいったいどこを
 どうやって通ってたんだろう?
 今となっては知る術はありませんね。 

[2012年5月現在]


昭和30年代に架けられた、RCコンクリート橋です。
真下から見る事が出来ませんでしたが、おそらく「T字型桁」と言う形式の橋でしょう。

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