【国道151号線旧道-海老島隧道】
愛知県の東栄町の南側にある、国道151号線の市原トンネル。そこの旧道には廃隧道が…
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 旧道落ち6年で、
 あんなにも荒れていたなんて、
 忘れていた甲斐があったもんです。
 ただ電線が通っているので、
 薮に埋もれてしまう事は無いでしょうが。
 では、お次は「海老島隧道」です。

 前回は「市原隧道」をレポートしました。
 隧道の中には入れませんでしたが、
 歩道の方は中々に面白かったですね。
 少し離れてから、市原隧道を写してみた。
 右側から植物が浸食して来て、
 どんどん廃道らしくなって来てる。
 
 さて、先に進みましょうか。
 もう次の隧道が見えてますね。
 右側の山の崖が
 木々の間からのぞいてます。
 結構な絶壁みたいです。
 
 これがお次の
 「海老島隧道」です。
 こちらもフェンスで
 がっちり閉鎖されてます。
 
 上には小振りな扁額に、
 読みやすい書体で
 「海老島隧道」とあります。
 隧道内に電線が通ってるので
 完全閉鎖にはなりません。
 

 隧道内はいたって普通。
 しかし水漏れが多め。
 このままだと、
 水の為にコンクリが劣化して
 はがれてしまうでしょう。

 
 閉鎖されてますが、
 こちらも問題無し。
 横に歩道があります。
 さっきよりは路面の状態は良さそう。
 

 このあたりは中間地点。
 お地蔵様…
 じゃなくて馬頭観音が鎮座してます。

 
 先程のものより扱いが良いです。
 左側はさっき見たのと
 同じデザインですが、
 右側は造形が違います。
 観音と言うより
 道祖神的なイメージも
 混ざってるみたいです。。
 
 歩道は向きを変えて
 旧道に向かいます。
 道は崩れてなくて安心。
 
 北側に出て来ました。
 相変わらず特徴の無いデザインですね。
 まあ、実用一辺倒なので
 しょうがないのですが。
 
 あ。こちらには銘版があった。
 「延長 26.00M
  巾員 5.50M
  有効高 4.50M
  竣工年月 昭和35年6月
  施行者 朝日土木興業株式会社」
 とあります。
 ところが扁額を見ると
 竣工が35年5月になってます。
 なぞですね。
 
 少し離れて見ると
 ちょっとイイ感じになってます。
 そう言えば市原隧道が
 昭和40年1月巻立ってあったけど、
 昭和35〜6年に出来た後に
 コンクリで巻いたって事?
 
 そのへんの事は分かりませんが、
 旧道の続きを見て行きましょう。
 現道のバイパスが
 頭上を越えて行きます。
 
 なかなかに立派なこの橋は
 「海老島大橋」です。
 箱桁橋というタイプみたいです。
 
 旧道は海老島大橋を潜ると
 大きくカーブをしながら
 現道の国道に繋がります。
 ポツンと橋脚がありますが、
 これは、建設中の
 三遠南信道路が通る為の
 橋のものです。
 
 橋脚の向きを見ると、
 その先は山に
 ぶつっかってしまうので、
 トンネルを掘るのでしょうが、
 まだ工事は始まってません。
 さて、廃道はここまで。
 バリケードの向うは
 現役旧道になります。
 
[2015年4月現在]

旧道後6年では、廃隧道としての風情には欠けるのですが、
旧道自体は自然更新が始まり、森に戻りつつあります。
とは言え、電線の管理の為に車を入れなくてはならないので、
ある程度の整備はされて行くのでしょう。
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