【国道257号線旧道-老谷隧道】
岐阜県の高山市と下呂市の境にある旧隧道。今までどこにあるのか不明だったのですが、
十二屋というサイトの人が発見。さっそく自分も見に行って来ました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 よくぞ見付けたものです。
 私も何度も通った道ですが、
 こんな所にあるなんて、
 全然気付きませんでしたよ。

 それはどこかと言えば→■周辺図■

 まずはこちら、高山側から来ました。
 まあ、よくある山間部を走る
 国道の景色ですね。
 ここのどこに隧道なんてあるの??
 いや、もう無くなって
 洞門になってんでしょ?
 どこをどう見たって
 隧道があるように思えない。
 
 でも、山側に怪しいスペースが・・・
 そう、まさにここが旧道。
 この先に今回の廃隧道があるのです。
 こんなの、言われなきゃ
 絶対わかりませんて。
 夏には激薮になってそうだしね。
 
 落石防護ネットの向こうに見えるのは、
 まるで洞窟のような廃隧道。
 こじんまり…どころか
 でっかい坑口が開いてます。
 こんなに大きいのに、
 今までわからなかったのは、
 坑口が山側に斜めに開いているからです。
 現道にそっぽを向いてる状態。
 それに、木がカモフラージュになってるのも
 見付からない原因でしょう。
 
 ネットの下の隙き間から
 するりと侵入。
 本当の洞窟かと思えるぐらい
 ごっつい壁です。
 しかも、なんていう縦長の形なんでしょ。
 データによると高さが3.5mだそうですが、
 これ、どう見ても5m以上ありそうだ。
 この先に狭い所があって、
 そこが3.5mなんだね。
 
 タテ長にも程があるってもんです。
 5mどころじゃない。
 10mぐらいありそうだね。
 ・・・これって、落盤の跡なんじゃ…
 確かここら辺は、濃飛流紋岩が広がってる
 場所じゃなかったっけ?
 風化すると崩れやすくなるので、
 天井がゴソっと崩れたのかも?
 しかもご丁寧に、上の方まで
 コンクリが吹き付けられてます。
 っていう事は、崩れてから
 コンクリを吹き付けたんですね。
 写真が斜めになってるみたいだけど、
 これは、天井が斜めに崩れたからです。

 それにしても… 異様な景色だ…
 
 上を見上げると、
 何とも言えない、複雑な形をしてる。
 ここだけでも相当な広さがあります。
 本来の隧道部分よりも広いくらいです。
 
 隧道はすぐに突き当たって終了。
 これは現道のロックシェードの裏側ですね。
 廃隧道の元々の長さが30.6mだったので、
 あと3分の1ぐらい有ったのかも?
 ちなみに、路面もコンクリだった。
 コンクリート舗装と言うより、
 吹き付けたみたいに、
 薄く敷いてあったんです。
 歩くと不思議な感触が・・・
 
 さて、もう出ましょうか。
 坑口はネットに覆われちゃってますが
 それにしても、廃な景色です。
 落ち葉がどっさり積もってます。
 またネットの下の隙き間から
 するりと脱出。
 
 隧道前から旧道を見てます。
 ただの道路脇の広場ですね。
 未舗装だったんだろうか?

 それと、この反対側には
 ほとんど旧道の痕跡は残されてません。
 わずかに残る、丸石の擁壁の他は・・・

[2011年3月現在]

まさかこんな場所に隧道があろうなんて、思い付きもしませんでした。
短いながら、印象的な、良い廃隧道でしたね。
洞門の脇に残る隧道と言えば、神岡町の茂住隧道があります。
道ネタ「隧道」TOPへ…