【静岡県・天竜水窪-大嵐橋】
静岡県浜松市天竜区水窪町の山の中に捨てられた様な吊り橋が…
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 水窪から国道474号線を北上して
 草木トンネルを通って
 すぐの所で水窪川に下りて行きます。
 川沿いを北に進むと…

 こんな橋があった。
 林道みたいに狭い道の横に
 これまた細い橋桁の吊り橋です。
 これも山仕事の為の橋みたいですね。
 では、渡ってみましょう。

 
 まずは主塔を見てみよう。
 立派なコンクート製ですよ。
 すっごい汚れてます。
 あっさりしたデザインなので、
 昭和後期あたりに出来たのだろうか?
 
 メインケーブルが載るサドルのアップ。
 アンカレージで折り返したケーブルが
 こんな所まできてる。
 
 下に降りる道は
 橋の右側みたいなので、
 スロープを探して・・・
 え? 道ないよ?
 じゃなくて、
 雑草に埋まってる!
 まさかの廃物件?
 
 雑草に埋まると言っても
 そんな酷くないので、
 もちろん行きます。
 アンカレージとの距離が近いので、
 折り返したケーブルが
 主塔まで届いたんですね。
 まあ。だから何だって話ですが…
 
 ガサガサと薮を掻き分けて
 主塔まで来ました。
 ここにもあった
 「強風時、通行注意」看板。
 これがあるって事は、
 この吊り橋は現役の橋なんだね。
 こんな状態なのに看板を置くって事は
 渡る人がいる訳ですね。
 あ。それは自分か( ̄▽ ̄)
 

 ハンガーケーブルが
 雑草に絡めとられてる。
 看板置くなら
 草刈りすればイイのに。

 

 床はエキスパンドメタル、
 高欄は細い鉄骨のトラスです。
 近代的な作りですが、
 このトラスじゃ
 橋桁自体を支えられないでしょう。
 で、振り返って写したものだけど、
 主塔が雑草に埋もれてる!
  ように見える。

 

 橋桁自体は大丈夫だった。
 安心して渡れます。
 赤く塗られていたのが剥げて
 赤茶けてる。

 
 対岸まで来ました。
 こちらの主塔は林に埋もれてた。
 しかも銘板が付いてる!
 「大嵐橋」
 「昭和51年12月完成」
 ですって。
 やはり昭和の終わり頃の建設でしたね。
 

 対岸のアンカレージは土の中。
 この先にも山道が続いています。

 

 対岸の主塔の全景です。
 なぜだか右側の支柱が太くなってる。
 左側の支柱のコンクリが
 剥がれてる部分があったので、
 右側の支柱も補修したのでしょう。
 そう言えば、道路側の主塔も
 鉄板を巻いて補強してあったなぁ。
 大丈夫なのこれ?

[2013年10月現在]


水窪川にはいくつか吊り橋が架かっていますが、
今のところ、この大嵐橋がいちばん北に位置しています。
(航空写真により、まだ上流に吊り橋らしき物が確認できます。)
林業の為に架けられた様にも見えますが、橋を渡って、山道を進んだ先に集落があるので、
そこの住人が使っていた橋なのかもしれません。

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