【長野県・塩尻市-贄川の吊り橋】
木曽路はみんな山の中でお馴染みの、中山道脇に隠れるように架かる吊り橋です。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 JR中央本線の贄川駅の北側、
 奈良井川に架かる橋ですが、
 どこから行くのか…??
 空中写真では確認できますが、
 橋までの道が分かりません。
 取り敢えず現地に行けば何とかなるかも?

 贄川駅を過ぎて少し北に走ると、
 中央本線をくぐる脇道があります。
 例の橋はその先にあるのですが、
 さてどこから行くのか・・・
 写真の道の先は行き止まりで、
 数軒の民家があるだけの場所です。
 奥の方まで行って一通り見たけど、
 発見ならず。
 バイクを置いた所まで戻って来たら
 なんとも怪しい小道を発見。
 
 森の中に向かう荒れた道ですが、
 橋まで行ける道のはずだと信じ、
 進んでみます。
 すると、何かの廃墟がありました。
 これは… 作業場の跡だろうか?
 道はここから右に向かいます。
 
 さきほどの数軒の民家の裏手を通り
 道は下って行きます。
 これは間違いなく橋へ行けます。
 一面の落ち葉の上を
 がさがさと歩きます。
 この季節は見通しが良くて
 道が判別出来ますが、
 夏は大変そうだね。
 
 ヘアピンカーブで向きを変えつつ
 川まで下って来ました。
 そしてそこにあったのは・・・
 まさしく吊り橋!
 華奢な金属製の主塔の橋です。
 よかった、ちゃんと吊り橋だった。
 空中写真や地図では、
 たんなる細い橋にしか見えませんしね。
 

 うわ…
 何だか、危うい雰囲気だ。
 もう、ここから危ない感じがする。
 細くて薄い橋桁が
 ヘロ〜〜って延びてるし。

 
 あ。 入山禁止ですって?
 火災防止 森林保護のためってあるけど、
 火を使わない、何も採らない私には
 関係ありませんね。
 まあ、写真は撮りますけどね。
 では、さくっと渡りましょう。
 

 ほぅら、危うい。
 床板は頼り無さげな金属製のネット。
 乗ると凹んでしまいそうな
 エキスパンドメタルです。
 しかも、すごく揺れます。
 上下に弾むだけじゃなく、
 左右にも揺れます。
 それだけじゃない。
 橋桁が橋台に繋がってなくて、
 フラフラと離れるよ!

 
 足を乗せると本当に凹みます。
 なのでフレームの上を歩きます。
 撮影するのに、
 揺れが収まるのを待たねばなりません。
 っていうか、歩き続けると
 振り落とされそうになります。
 
 そんな盛大に揺れる橋を楽しみつつ
 対岸に到着しました。
 もう11月も下旬なので、
 すっかり葉が落ちていて
 森の見晴らしがいいです。
 橋も景色と同じ様な色なので、
 ちょっと寒々しい感じです。
 夏は緑がバックで
 また印象が違うんだろうけど。
 
 渡った先は…
 森の奥に入って行く様に見えます。
 ところが古い空中写真を見ると、
 この辺りは耕作地があったようです。
 林業や農業の為の橋だったのですね。
 
 こちら主塔から見た写真も1枚。
 
 下からも見てみましょう。
 細い枠にネットって
 まるで網戸が並んでるみたいだ。
 いや、網棚かな?
 微妙に左に傾いてる。
 
 では、戻りましょうか。
 こっちから見ると、
 こんな景色だったんだ。
 紅葉してますが、
 くすんだオレンジ色って言うの?
 橋の色とよく似てるので、
 橋が背景にとけ込んで
 目立たなくなってます。
 
 戻って来たところで
 こちらの河原からも撮影しようと
 下りて来ました。
 こんな角度で見ると、
 背景にとけ込まずに
 主塔の形がよく分かります。
 そう言えば、人数制限が無かったよね?
 こんな細い鉄骨なのに大丈夫なの?
 
 こちらの河原は広いので
 離れた所からも見れます。
 横からだと
 ヘロ〜〜って延びてるのが
 よ〜く分かります。
 ガッチリした吊り橋よりも、
 こっちの方が断然好みなんですがね♪

[2012年11月現在]


奈良井川には幾つかの吊り橋が架かっているようです。
2012年11月現在において、3本の橋を確認しています。
今回のレポートはその内の1つ、贄川駅の近くに架かる金属製の吊り橋です。

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