【愛知県・東栄町-煮え渕の吊り橋】
愛知県東栄町の大千瀬川には、川の流れによって出来た素晴しい景観が続いています。
今回の「煮え渕」も、そんな自然が創りし美しい景色のひとつです。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント

 
 佐久間ダムに向かう途中にある橋ですが、
 今まで吊り橋があるとは気が付かなかった。
 吊り橋サイトで見付けた
 渓谷の上をまたぐ吊り橋。
 どんな景色なんでしょ?
 どこだか分からないので→■周辺図■

 問題の橋は東栄町の中心地より
 東側に少し行った国道473号線沿いです。
 ああ、これですね。
 赤い吊り橋。
 ここは渓流釣りスポットなのか、
 釣り人が何人かいます。

 
 吊り橋には、この細い道を下ります。
 大きな看板がありますが、
 ここに天然記念物の
 煮え渕ポットホールがあるからですね。
 20個以上もあるそうな。
 確かに、ひとつでっかい穴が見えます。
 甌穴…“おうけつ”とも言います。
 
 では渡ってみましょう。
 やっぱりと言うか、名前は分かりません。
 ここにも色々看板があります。
 左から、増水注意の看板、
 その右は人数制限の看板。
 一人ずつ通行してって書いてある。
 二人はダメですか?
 右はじのは、ゴミ捨てんなよ看板。
 これは釣り人向けみたいだ。
 あ。主塔はコンクリ製ね。
 
 橋桁は金属製です。
 歩くと、ぐわんぐわん揺れる〜。
 ちょっと楽しいぞ。
 下を見ると耐風索がゆるんでます。
 これって、橋が揺れたりしないように、
 下に引っ張ってるモンだよね?
 橋が揺れるのはこれが原因かしらね。
 まさか、わざと緩めてあるとか?
 

 下は、まさに“渕”という景色。
 岩盤が深く削り取られて、
 小さな峡谷になってる。
 それと、きれいな赤い橋だと思ったけど
 塗装が汚く剥がれてるよ。
 そろそろ塗り直しが必要だね。

 

 渓流の上に架かってるだけに、
 綺麗な景色を堪能出来ます。
 吊り橋が苦手な人には
 周りを見る余裕はないでしょうが…
 吊り橋サイトには、
 この橋はポットホールを見る為の橋だって
 書いてあったけど、
 確かに先に道が無いように見えます。

 
 そんな事はなかった。
 渡った先に道は無いように見えたけど、
 ちゃんと道がありました。
 一見、登山道みたいです。
 ちょっと先まで行ってみましょう。
 最初は緩い坂だったのに、
 すぐに急坂に・・・
 しかもコンクリの簡単な階段になってる。
 このまま行くと、ひと山越えそう。
 この山道の為の橋なのだろうか?
 まあ、今はポットホール見学の橋ですね。
 
 さて、お次は下からも見てみよう。
 吊り桁という部分を細い鉄骨で繋いである。
 あまり重さに耐えられない気がする。
 やはり一人で渡る方が無難?
 それと、裏側は陽に当たらないからか、
 本来の赤さが残ってますね。
 
 煮え渕の岩場から見上げてみた。
 この風景には吊り橋がよく似合います。
 あれ? 何か違和感が・・・
 って、橋脚が立ってる??
 これは古い橋の跡なのかな?
 本来ここには、生活の為の橋が
 架かってたのでしょう。

[2010年10月現在]

上のレポートでは「煮え渕」の画像がありませんでしたので、
最後に大きな画像を貼っておきます。
画面中央少し左下に、とりわけ大きなポットホールがあいています。
ポットホールとは、川の流れで回転する岩によって削られて出来た、丸い穴の事です。



煮え渕のある東栄町には、中央構造線西側の領家帯が広がっています。
中央構造線は約1億年前に活動を始めた大断層です。
東栄町一帯、1700万年ほど前は、第一瀬戸内海と呼ばれる海でした。
この煮え渕の辺りもその頃は、海底に沈んでいたと言う訳です。
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