【岐阜県・下呂市-夏焼吊り橋】
岐阜の県道62号線を走ってる時に見付けた小さな吊り橋。
渓流に架かるその橋は、木造の床板の味のある橋です。渡った先には何があるのか?
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 こんな所にもありましたよ、
 いい感じの吊り橋。
 短いし低い場所に架かってるけど、
 けっこう古そうで
 老巧化してそうな雰囲気が・・・
 さっそく渡ってみよう!→→→■周辺図■

 県道62号線は2車線の快適県道です。
 南側の峠越えは狭いけど、
 このあたりなら問題無し。
 で、問題の吊り橋は左側の木蔭に、
 なにげに架かってます。
 
 ペタンと置かれたような、
 アンカレージがちょっと印象的です。
 主塔はコンクリじゃなくて鉄製ですね。
 いかにも何かの施設の一部のような感じ。
 まあ、対岸の山の斜面に
 水圧鉄管が見えてるので、
 発電所関係の橋でしょうね。
 と、言うことは・・・
 
 やっぱり、立ち入りが制限されてます。
 でも、鎖2本で何ともユルユル。
 それよりすごいのが「定員」。
 渡っていいのが、たった2名。
 どんだけ少ないんだよと…
 つっこんでみたくなります。

 それと、この辺りの森は、
 スカウト林と言うそうな。
 
 木造の床板ながら、
 対風索も付いた本格的な橋です。
 下を流れるのは「輪川」と言います。
 「わかわ」と読むそうな。

 鑑賞はこれくらいにして、
 さっそく渡ってみよう。
 
 見た目と違って
 そんなに揺れませんねぇ。
 まあ、ゆっくり歩いてるからですが…
 まったく危なげない橋です。
 
 ケーブルもがっちりしてます。
 ちゃんと管理されてる証拠ですね。
 木の床板→ボロボロ だと思ったのに…
 現役施設なんだから、
 そんな事はありませんね。
 
 もうすぐ対岸に着きます。
 ここまで来ると、水圧鉄管が見えます。
 山の中に入るような道は
 特に無いようです。
 
 ちょっと高い場所から見てみた。
 左の丸い井戸みたいなのって
 何だろう?
 これも発電所施設の一部だろうか?
 
 吊り橋を渡った先にある鉄管がこれ。
 1本だけ斜面を這いずってます。
 でも肝心の“アレ”が無い。
 発電所本体はどこ?
 地下発電所?
 地図にそんなマークはないよ?
 不思議だねぇ。
 
 さらに不思議なのは、
 県道をはさんだ反対側にも
 水圧鉄管があるんですねぇ。
 いったいどこに水送ってるの?
 で、地図を調べてみると、
 近くに竹原川発電所というのがあります。
 そこに水を送る水路みたいです。
 ・・・さがって、あがる?
 水路が輪川を潜ってる?
 これって「サイフォン」なんですか?
 
 最後に河原からの橋の下写真。
 橋の下の所にコンクリの
 “堤防”みたいなのがあるけど、
 この下に水圧鉄管が通ってるのかも。
 なんで水路橋にしないのかと思ったけど
 上に橋を架けたら長い橋が必要だから
 地面に沿って鉄管を敷いたんだね。
 って、いつの間にか
 吊り橋のレポじゃ無くなってた。
[2010年5月現在]

橋の方は、よくある古いタイプの吊り橋です。
1922年(大正11年)11月に運転を開始した竹原川発電所は、
発電用の水を、飛騨川の支流の竹原川から得ています。
輪川の流れる谷を越えている水圧鉄管は、サイフォンなのでしょうか?
大正時代のサイフォンならば、珍しい気もしますが、情報がありませんでした。
道ネタ「橋梁」TOPへ…