【国道8号線旧道-馬渡橋】
滋賀県湖北町で見付けた旧道の橋・馬渡(もうたり)橋。現在も歩行者用の橋として現役であります。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 国道8号線を走っていて、現・馬渡橋を
 渡っている時に、
 横にもう一つの橋を発見。
 そうです。旧道に架かる橋です。

 それに結構立派な大きさがあります。
 大きくて長い橋です。
 さっそく見てみましょう!
 場所はこちら→■周辺図■

 堤防の上を走る道は県道255号線で、
 馬渡橋はそこに繋がってます。
 地図とかで見ればわかりますが、
 国道の旧道より、県道の方がメインに見えます。
 この県道は古くより「竹生島本道」と呼ばれ、
 竹生島に行く人々はこの道を通ったそうです。
 竹生島と言えば、弁天様を祀った宝厳寺があり、
 人々の信仰を集めました。
 あの弘法大師も修行したと伝えられてます。
 すごいですね。
 そんな訳でこの県道は、
 昔から重要な道だったと思います。
 
 県道上から新旧の橋を比べてみると、
 年代の違いがはっきりわかります。
 このギャップがいいですね。
 ・・・でも、下の畑はなに?
 河原の一部に野菜や花が栽培されてます。
 

 さて、旧道橋をわたってみましょう。
 橋には車止めのブロックが3個置いてあり、
 真ん中には「二輪の自動車以外の自動車通行止」の
 標識が立ってます。
 それと、ちょっと見辛いですが、
 標識の向こうには「左竹生島本道」と彫られた
 石碑が立ってます。

 
 橋自体は歩道としてなら、
 贅沢な程の広さがあります。
 車道なら1.5車線ってとこでしょうか?
 車が通らないからって
 アスファルトが老朽化してますね。
 いかにも廃橋梁って景色。
 でも、両側の柵が現役の証拠。
 ず〜〜〜っと向こうまで続いてます。
 
 柵はこんな感じです。
 これもけっこう以前からあるみたい。
 雑草なんか生えていたりして
 いかにも廃物件のようだけど、
 まだ使われてるので旧物件かな。
 欄干の下には栗のいがが落ちてた。
 
 橋を渡る人がいました。
 荷台にわらを積んだおじいさんです。
 なんとも、のんびりした景色。
 
 反対側まで来ました。
 こちらにもさっきと同じ標識が立ってます。
 目の前には旧道の道筋が続いてます。
 ここを真直ぐ行くと現道に合流します。
 
 「二輪の自動車以外の自動車通行止」
 はげはげです。
 補助標識には「小特を除く」とあります。
 小特って、コンバインみたいなの?
 でも、ブロックがあって通れなさそう。
 バイクは通ってもOKってわけですか。

 まあ、こんな所を走るライダーは
 いないだろうけど…
 あ、でも、カブに乗ってる人なら通るかも?
 
 こちらは立派な親柱があります。
 石造りでしょうか?
 いささか飾り気が無いようですが、
 これは昭和初期の作かな?
 銘板は外れてます。
 残念。
 え?じゃあ何でこの橋を「馬渡橋」って言うかって?
 それは現道が「馬渡橋」だからです。
 いいかげんですね。
 いや私じゃなくて作者が。
 
 上の場所を現道から見てみた。
 ここは橋の下は普通の河原ですね。
 そういえば反対側では野菜とか作ってたけど、
 川の水が増水した時に、
 流されたりしないのだろうか?
 
 橋のレポートなのに、
 橋桁のアップがありませんでしたね。
 一般的なコンクリート橋です。
 橋脚もよくあるタイプです。
 間隔が狭いのでいっぱい並んでます。
 
 最後に橋台と橋脚を下からも見てみましょう。
 これはT形桁と言う物です。
 変型に対して強い構造ですが、
 コストが高くつくそうです。
 ・・・たまには私も専門的なコトを言います。
 でも、古い橋なのに裏側はきれいなのは
 何か変な感じ。

[2005年10月現在]

橋自体は変哲の無い、どこにでもある様な物ですが、
こんな風に、古い物が生活の中に息づいているのは、歴史ある地域だからでしょうか。
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