【岐阜県・下呂市-馬瀬名丸廃道】
国道でも県道でもない道ですが、面白い廃道を見付けたのでレポート作ってみました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 場所は国道257号線の
 新日和田トンネルの西側から
 南に下って行く道です。
 最近出来たような道だけど、
 そんな所にも旧道の廃道が・・・
 地図見ないと場所わからせんよ→■周辺図■

 国道から道の駅
 「馬瀬美輝の里」に行こうと、
 適当に丁字路を曲がってみました。
 まあ、快適な道ですね。
 でも、10%の坂道でフラフラ注意だ。
 ・・・
 なんか、左側の斜面のラインが気になる…
 これ…旧道なのかな?
 いやいや、それはちょっと出来過ぎ?
 う〜ん…でも、道っぽくない?
 
 道なのかな? 違うのかな?
 気になる気になる。
 …なんて考えてたら
 あんな所にガードレールがある!
 これは旧道確定ですよ!
 じゃあさっそく見に行かなきゃ。
 
 少し走るとありました。
 旧道と現道の分岐点。
 旧道はお約束どおり、
 忠実に地形に沿っております。
 でも、結構広くて2車線は
 充分にありますね。
 通行止めされてないし、
 今でも車が通れるのかな?
 
 まあ、こんな所を車が通るわけないか。
 通った跡もないしね。
 塞がれてないのは、
 何かに利用されてるって事かな?
 丸い石垣が旧道らしいです。
 こんな感じの景色が続くのかな?
 国道でも県道でもないので、
 レポートのネタにはならないけど、
 取り敢えず見て行こうか。
 

 カーブをぐるりと曲がり込んで
 現道の横に再び来ました。
 ・・・
 せまっっ!
 旧道が現道に削り取られてる?
 幅が1mぐらいしか無いよ!
 人が一人歩くのが精一杯。
 左側は急斜面で、
 足を踏み外すとストーンと滑り落ちます。

 
 今来た旧道を振り返って見ると
 こんな感じ。
 谷の出口を道が回り込んでます。
 旧道はすでにカーブの途中から
 削られてますね。
 

 いや〜〜本当に狭いわぁ。
 まるで猫の歩く道みたい。
 それなのに、
 ちゃんとアスファルトが残ってて
 変な感じだ。
 下に見える看板?には
 「名丸」と地名が書いてあります。

 

 雑草なんかが生えていて、
 ちょっと荒れてるかな?
 ってぐらいだと思ったら
 道が塞がれてるよ。
 低い木みたいなのに邪魔された。
 これがけっこう手強くて…
 雑草みたいに踏んづけて行けないし、
 すぐ横は急斜面で、
 落ちそうになって通ったよ。

 
 あ。また広くなった。
 それにここは、2枚目の写真の所だ。
 今度は上から見てるわけです。
 下に落ちてるのは倒木かな?
 でも、切って並べてあるみたいな…
 こんな所を塞ぐ意味ってあるの?
 と思ったら、路面にアスファルトで
 細長い土手のような物が作ってあった。
 これは… 土砂が流れ出るのを
 防ぐための物なのかな?
 
 カーブを過ぎると、
 またまた細くなってしまいます。
 路面には小石や枝が落ちていて、
 歩くとバリバリ音が響きます。

 うん。これなら充分に
 廃道ネタとしてレポート作れるね。
 
 うわ・・・高〜〜い…
 どのくらいある?
 5〜6mぐらいありそうだ。
 ここで見ると、旧道が削られた様子が
 よくわかりますね。
 路面の切り口がなめらかなので、
 ロードカッターとか言う、
 丸ノコみたいなので切っておいて
 崩したのでしょう。
 
 今の所を振り返って見ると
 こんな感じ。
 現道もおんなじようなカーブだけど、
 新しい方が断然走りやすい。
 
 やっぱり旧道は、現道から離れると
 広いままなのですね。
 広いと言っても、
 険道並みなのですが・・・
 ああ、そういえばココって
 村道か町道なんだろうか?
 
 なんだか木がいっぱい落ちてます。
 倒木じゃなくて、
 切り株が捨ててあるみたいです。
 旧道は使われてる?
 
 それにしても、現道を見下ろしながら
 旧道を歩くのは変な気分だね。
 逆に言えば、私が下を走る車から
 見上げられてるってわけだ。
 きっと変な人だと思われてる事でしょう。
 おっと。いきなり幅が狭くなってる。
 スコーンと削られちゃって、
 よそ見してると、足踏み外すよ。
 こんな所でズル〜ンって落ちたら、
 ちょっとカッコ悪いぞ。
 

 このまま行けば、
 国道との分岐点に出るはずですが、
 はたしてそこまで行けるでしょうか?
 道は再び広くなったけど、
 ここもいっぱいゴミが落ちてますね。
 しかも…どんづまりっぽい・・・
 こ、ここで旧道はお終いなの?
 もうちょっと先まで行ってみましょう。

 
 あ〜 でも、落石防護ネットが現れて
 旧道は跡形もありません。
 この先もネットが続いてるだけだった。
 旧道ここで終了です。
 こんな感じの廃道だったけど、
 ちょっと面白かったですね。

[2010年9月現在]

新しい道の脇に、古い道のかけらが残っているのは、たまに見掛けますが、
これほど長い距離に渡って残っているのは珍しいかもしれません。
道がまるごと残っている普通の廃道と違い、完全に削り取られるか、
法面のコンクリに埋められてしまったりするものです。
どうやらここでは、旧道の擁壁がそのまま再利用されているみたいです。
旧道のアスファルトは、その擁壁が崩れない為の“抑え”として残されているのでしょうか。
中々うまい廃物利用ですが、完全に作り直さなかったのは、予算の関係なのかも?
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