【長野県・松本市-万年橋】
梓湖とその周辺に架かる吊り橋の、もっとも南側にある「万年橋」は車も通れました。
青字…ラピスのコメント ■黒字…作者のコメント
 
 地図上では場所が分かってたけど、
 現地に行くと道がよく分からない。
 なので、ず〜〜っと後回しになってた
 「万年橋」です。
 車も通れる立派な吊り橋だと言うので、
 安心して渡れそうです。

 国道158号線を奈川渡ダムの所で曲り
 県道26号線を南下して
 最初の町に架かってます。
 分かり辛い分岐を入って、
 川の方に下りて行くと…
 大きな赤い橋がありました。
 バイクで渡ってやれ〜〜… って
 通行止めじゃん!
 トラ柵でがっちりガードされてる。
 
 何だろう?
 許可を得た車しか通れないのかな?
 それにしてはトラ柵の他に、
 頑丈そうなゲートまであるし、
 車はすべてシャットアウトだろうか?
 でも、トラ柵がちゃんとしまってないので
 人間は入れます。
 で、何か札が下がってるけど、
 お馴染みの人数制限か?と思ったら
 漁協のお願い看板だった。
 釣りをするなら「遊魚券」を買おう。
 
 車が通れる規模の吊り橋なので
 なるほど大きなもんです。
 タイヤが通る部分が
 縦の板で補強されてますね。
 しかも、補剛トラスの橋桁で
 揺れる事もないのでしょう。
 
 長年車が通ったので、
 土がたまって雑草が生えてる。
 長年ってどれくらいだろう?
 そう言えば竣工年を書いた銘板が無い。
 ちょっと調べてみましょう。
 この場合は「信州の架け橋」さんを
 頼るのがいちばんでしょう。
  昭和44年3月だそうです。
 43年前ですね。
 

 ここでちょっと振り返ってみよう。
 何と言う気持ちのいい景色でしょう。
 画面奥に県道が通ってるけど、
 全然見えません。
 逆に言えば、県道から橋が見えない
 と、言う訳ですね。

 
 「橋上での釣り禁止」
 ここから釣り糸を垂れるのはダメなんだ。
 吊り橋なのにねぇ…
 吊り橋で釣り禁止。
 まあ、こんな所で釣りをしてると
 車が通るのに邪魔になるからでしょうが。
 

 さすがに40年以上も経つと
 あちこちに痛みが目立ちます。
 ・・・穴あいてるし・・・
 なぜ、コンクリートの床板に
 しなかったのだろう?

 
 タイヤが載る部分の板もこのとおり。
 ボルトがはずれて、
 めくれ上がってます。
 他の板も表面が剥がれてるけど、
 人が歩いた跡なんでしょう。
 こんな立派な橋がこの有り様なんて
 勿体ないことです。
 このセリフも何回言った事か…
 
 ここら辺りは、
 梓湖のバックウォーターなのでしょう。
 ダム湖のはじっこって意味ね。
 この画像は南側、
 奈川渡ダムの反対側の方を見てます。
 
 これは北側。
 奈川渡ダムの方向を見てます。
 さすがにダムは見えませんが…
 あ。あれ?
 下の方に人が居る?
 よく見たら、水際に3人座ってます。
 釣り人ですね。
 っていうか、そこ、危険だろっ!
 どうやってあそこまで行ったんだろう?
 
 さて、もう対岸ですよ。
 
 こっちもガッチリ封鎖されてます。
 頑丈そうなゲートだけじゃなく、
 チェーンゲートまであります。
 何者をも通さないぞ、と言う
 勢いですね。
 トラ柵はだらしなく開いてるけど。
 
 竣工年の銘板は無くとも、
 名前の書かれた銘板はあります。
 達筆な字で「万年橋」です。
 達筆すぎて、「年」が「手」に見えた。
 「まんねんはし」じゃなくて、
 「まんじゅはし」に見えまんねん。

 ・・・こらそこ、鼻で笑わない。
 
 橋桁の裏側も見てみようとしたけど
 下には行けなかったので
 せめて横からの画像を。
 あ。さっきの釣り人の居た所からなら
 …って、ムリムリ。
 急斜面に付いた踏み跡がありますが、
 どうやって下りるのコレ?
 滑って落ちそうなんですが。
 
 まあ、無理はやめておきましょう。
 上を見上げると、
 ハンガーケーブルのラインが
 視線を空に誘導して、
 高い空がますます高く見えます。
 赤い主塔も青空に良く映える。
 
 そう言えば、メインケーブルは
 道路の上を越えてたけど、
 どこに繋がってたのかな?
 橋の前に一段高くなった所があって、
 そこの角にアンカレージが造られてた。

[2012年6月現在]

今は通れなくなっていますが、かつては車も渡れた大きな吊り橋。
昔の橋は、災害などで壊れる事も多く、修理にも多大な時間と費用を要した事から、
橋が長持ちするようにとの願いをこめて、「万年橋」と名付けられた橋が、
全国で造られたそうです。
このレポートの「万年橋」は、いかなる願いが込められた橋なのでしょうか?
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